| [巨大食道症]
この病気については100%原因は解明されていないようです。 しかし、近年、今まで原因であろうと言われてきた「甲状腺機能低下」は完全に否定され、だいぶ核心に近ついてはきたようです。 現在、原因と言われている事・治療法です。 <主な原因> 1:神経異常 2:食道炎 (その他に鉛中毒・アジソン病など) 特にこの「神経異常」についてご説明します。 <神経異常(「神経筋接合部障害(LMN)」)> 犬のLMNの約30%は「重症筋無力症」・約70%は「ニューロパシー(求心性末梢性神経障害)」。 「重症筋無力症」 神経筋後受容体のアセチルコリン受容体が何らかの原因で反応性が低下し、神経と筋肉の収縮・運動性活性がうまく出来なくなった状態。 "全身性"と"局所性"がある。 (先天性):遺伝的にアセチルコリンの合成がうまくできない (後天性):免疫グロブリンによるアセチルコリン受容体に対する抗体が何らかの原因で形成される ・確定に抗アセチルコリン抗体値の検査(0.6nmol以上で陽性)。 ・治療に抗コリンエステラーゼを投与。 ・最近では免疫抑制療法(コルチコステロイド剤投与)も効果アリと指摘。 ・アミノグリコシド系抗生物質、抗不整脈剤、フェノチアジン系向精神薬は神経や筋伝達脳を減退させ筋無力症を悪化。 全身性重症筋無力症の犬の90%は巨大食道症を抱えており、原因不明の巨大食道症の犬の25%が抗アセチルコリン抗体値陽性の症例が発表されています。 また、重症筋無力症は咽喉頭筋群の麻痺から嚥下麻痺を起こしやすいので、他が原因の巨大食道症の子達より更に誤嚥しやすいようです。 早期治療により改善しますが治療が遅れるとニューロン障害を起こしてしまうので治療は難しくなるようです。 「ニューロパシー(求心性末梢神経障害)」 ・先天性巨大食道症の原因で食道から脳への神経発育障害。 (特に大型犬は1歳までに改善する子が多い) ・後天性は自然治癒はない。 ・ベタネコールのみが効果あり。(猫の場合は確定されていない) ・メトクロプラミド(商品名プリンペラン)はNG。 <巨大食道症の治療要点> 1:立位での食事 2:高エネルギー食 3:誤嚥性肺炎に抗生剤 4:ベサネコールの投与 5:スクラルファートの投与 次に上記の事を念頭に「プリンペラン」についてご説明します。 [メトクロプラミド(商品名:プリンペラン)] 延髄にある嘔吐中枢を抑制する働き。 では、なぜ巨大食道症に使用してはNGなのか・・・ "嘔吐中枢には迷走神経と交感神経も走っているので、そこを抑制する事で神経障害が原因で巨大食道症になっている場合は更に悪化させてしまう"ようです。 ですから、全ての巨大食道症の子にNGな訳では無いようですが、はっきりと原因がわかっている子ではないと使用しない方が良いのでしょう。 以上、調べた結果です。 巨大食道症自体がまだ100%解明されていないので、この結果は100%正しくは無いと思いますが、参考にしてみてください。 |
Re^1: 頑張っていますね~(^o^)/
2007-04-07 17:41とっても医学的になってますね。
クロの場合、典型的な神経異常だったようです。
それに加えホルモンのバランスが異常に悪く成長不良になり
1才でありながら800g(2ケ月位の体重)しかありませんでした。
最初のうちは吐きが酷いのでプリンペランを処方されましたが、
先生がいろいろ調べてくださり直ちに中止して、消化促進剤の
薬に切り替えました。
食事も流動食しか受け付けなくなっていた為、(それもサラサラ状態の物)
リバウンドかクリニケアの食事がほとんどでした。
この病気はあまり知られていなかったので、手探り状態での看護になり
今思えば「あーすればよかった、こうしておけばよかった」と、思うことも
多々あります。でも今皆さんがこうしてアステカさんの掲示板に書き込む事により、
先人の知恵(知識)を後人に伝え巨大食道症」の子たちが少しでも楽になってくれる事、
助かってくれる事、そして家族の不安感を取り除いてあげれる事を願っています。
Re^2: <巨大食道症>と<プリンペラン>
2007-04-07 23:21まさかプリンペランを使用しないほうがいいなんて。
>>神経障害が原因で巨大食道症になっている場合は・・・
巨大食道症というのは、ほとんどの場合が神経障害ではないでしょうか。
ティアラの場合はどうなんだろう。。。
それすらもわからない状態で半年ぐらいプリンペランを使用し続けてしまった。
飲み続けたことによって悪化してないことを祈るばかりです。
このプリンペランのお話しは、ブログのほうでも記事にしたいと思います。
ひめさん、クロちゃんママ。どうもありがとうございました。
Re^3: <巨大食道症>と<プリンペラン>
2007-04-08 01:45>クロちゃんママさん
では私の研究結果(笑)もそんな的外れでは無かったのかな?(嬉)
クロちゃんは生まれてからずっと小さな身体でがんばっているのですね。
とても強い子、とても偉い子ですね。
そしてクロちゃんの先天性疾患に気付かれたクロちゃんママさん、愛情の程を感じます。
そんなママを持ったクロちゃんはとても幸せですね。
>アステカさん
おそらくですが・・・プリンペランと神経異常の関係性ですが、「重症筋無力症」には影響は無く、「求心性末梢性神経障害」の場合は影響があり悪化させる可能性があるので使用NGと思われます。
「重症筋無力症」は犬や猫の先天性の可能性は極めて低いので、先天性巨大食道症のクロちゃんは「求心性末梢神経障害」が原因である可能性が高く、クロちゃんの通う獣医さんはプリンペランの使用を中止したのでは。
ティアラちゃんは後天性巨大食道症との事ですから神経異常が原因だとしてもどちらかはわからないですし・・・大丈夫!!
どちらにしてもティアラちゃんはプリンペランなんかには負けません!!!
でも、とりあえずは使用を中止なさった方が良いかもですね。
そして「重症筋無力症」の確定検査をしてみるのも良いかもしれませんね。
でも「全身性重症筋無力症」に比べ「局所性重症筋無力症」は抗アセチルコリン抗体値が"(偽)陰性"を示す事も少なくないようです。
ですから検査では100%確定できないようですが、「局所性重症筋無力症」は"食道・喉頭・顔面の筋肉のみ"が侵されるので、そのよくある症状として上目蓋が下がっている事が多いようですよ。
食道の運動性は、重症筋無力症の治療薬である抗コリンエステラーゼ剤の影響を受けにくいようです・・・。
しかし最近では最初にも書きましたが、ステロイドが有効とされ使用している病院も多いそうです。
ある論文を読みました。そこには
「巨大食道症は稀な疾患であると言われているがそんな事は無い。沢山の患者が臨床現場において発見されずにいるのだ。」
と書かれていました。
私はヒメを思い出しました。
皆さんのお陰でここまで元気になりましたが、でも悔やみきれない気持ちは残ってしまっています。
そしてこう書かれていました。
「臨床現場だけの責任・問題ではない。"獣医学"自体の責任・問題であるのではないか。」
「巨大食道症」は獣医というプロの中でも認識の低い疾患なのだと思いました。
先ほどのクロちゃんママさんのコメントにも書かれていましたが、私達経験者がプロとして、この掲示板や皆様のブログなどを介して獣医さん飼い主さん問わず皆に認識・知識を持っていただけるようになれたらと思いました。
ヒメのように病を発見してもらえず苦しみながら逝ってしまった子をこれ以上増やさないために・・・
Re^4: <巨大食道症>と<プリンペラン>
2007-04-08 13:18我が家の愛犬むくは、元巨大食道症患者でした(といっても一時的なものであった可能性が高いのですが)。巨大食道症が獣医さんの間でも認識が低い、というのは私も感じました。むくはある日突然ご飯を食べた直後に吐くようになり、慌ててかかりつけの病院に連れて行ったのですが、「食べてすぐ吐く」と言っても先生の口から巨大食道症という病名が出てくることはなく、レントゲンを撮って白い影が映ったのを見て「肺水腫か、腫瘍の可能性」ということを言われました。巨大食道症とわかったのは翌日、バリウムを飲んでレントゲンを撮ってからのことで、どうやら医学書を読んでわかったようでした。
その後ほとんど吐くこともなく、一年半たって近所の腕のいいと評判らしい(私はよく知らなかったのですが)病院に行ってみることにしました。その先生は巨大食道症をご存知で(その病院では重症筋無力症の巨大食道症のわんちゃんを診ているそうです)、「おかしいなぁ、巨大食道症だったらこんなに太ってるはずない」「食後3分しか立たせてないのに平気なはずないんだけどなぁ」と首を傾げていて、レントゲンを撮ったら案の定食道は治っていました。
最初の病院の先生もいい方だし、否定しているわけではないのですが、病院によってこうも違うのか、ということを感じ、病院選びの重要性を認識しました。皆さんのおっしゃるとおり、この病気をもっと多くの人に知ってもらって、助かる命を少しでも増やしたいですね。
Re^5: <巨大食道症>と<プリンペラン>
2007-04-10 19:06はじめまして。
むくちゃん、治ってよかったですね。
っていうか、始めの診断気になりますね。
造影剤が食道に残っていたなら・・・でも造影剤を飲ませて直ぐにX線検査すると、ありえるみたいですよ。
造影剤服用後5分程経過したあたりに撮影するのが良いようです。
どちらにしても、今は完治なさったようで、本当に良かった。
早くこの疾患が解明され治療法がみつかればいいですよね。