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英文の解釈についての質問 Infancy is not a blessed state...

2007-03-16 11:38
英文の解釈について質問させて頂きます。

Infancy is not a blessed state to them (=children), but [something to be grown out of and escaped from] as quickly as possible.

この文の[something~from]の部分の解釈の仕方がわかりません。
自分の解釈では、somethingがto以下で目的語として働くことはないから、
[ ]部はsomething to be grown out of~を基礎に成り立っていると考えたのですが、
この受動関係を上手く訳せません。 そもそも正しいかどうかも。。

ですので、この文の構造、成り立ち方、訳し方を教えていただけないでしょうか。
その他何かお気づきの点があればそちらもお願いします。

Re^1: 英文の解釈についての質問 Infancy is not a blessed state...

2007-03-17 00:25
moichi さん、

質問で説明されている内容から判断しますと、一種の句動詞 "grow out of" の解釈の問題と思います。

その文での "grow out of" は「(人などが) (成長することなどによって) (ある状態など) から脱する」などの意味です。その前置詞 "out of" は「・・・から外へ」「・・・を脱して」などの意味です。"grow out of" にはその他の意味として「(大きくなったので) (服などが) 着られなくなる」などの意味があります。すなわち、成長などの変化によって、あるものから脱する/あるものを断つことになることなどを意味する句動詞と考えられると思います。

"grow out of" が使用されている例文は、例えば以下のようなものがあります:

[1] At first we thought he would grow out of his phobia.
- 出典はイギリスのコーパス "The British National Corpus" ("BNC"), City of dreams. Gill, Anton. London: Bloomsbury Publishing Ltd, 1993

[2] Wild wolf cubs beg for food from their mothers and also bark but they grow out of such grovelling behaviour.
- 出典は "BNC", [Scotsman]. u.p., n.d., World affairs material, pp.

"something to be grown out of and escaped from as quickly as possible" は、不定代名詞 "something" が後ろから受動態不定詞 "to be grown out of and escaped from as quickly as possible" で修飾されています。その句を受動態で日本語するのは不自然と思いますので、日本語では能動態にして、ほぼ直訳すれば「(子供などが) できるだけ早く (成長することによって) 脱して、抜け出すべきもの」などになると思います。

その文全体では、主語が "Infancy"、主動詞が "is" で、"not ..., but ..." (「...ではなく、...である」など) の構文となっています。そして、"but" の後にくる主格補語 (「、...である」などに相当するの部分) が "something" で、それが上述の通り受動態不定詞で後ろから修飾されています。

"something to be grown out of" という表現を使っている例があるかどうか、"google" の "Book Search" で出版された英語の本の中から例文を捜すと、幾つか見つかりました。例えば、長く複雑な文ですが、以下のものがありました:

[3] Our own belief is that a main reason why some find expressing grief extremely difficult is that family in which they have been brought up, and with which they still mix, is one in which the attachment behaviour of a child is regarded unsympathetically as something to be grown out of as quickly as possible.
- 出典は ("google" の "Book Search" の結果) "The Making and Breaking of Affectional Bonds", by John Bowlby, Published 1979, Routledge (UK)

Re^2: 英文の解釈についての質問 Infancy is not a blessed state...

2007-03-21 10:11
MKさま

とても分かり易い解説、感謝いたします。大変参考になりました。
また機会があればぜひともご教授ください。
ありがとうございました。

倒置

2007-03-13 15:05
否定語語の倒置もありますなどの副詞句が文頭に来ると倒置が起こる可能性が高いですが、補語・目的よね。そこで疑問なんですが、なぜ補語の場合はC+V+S(中にはC+S+Vもある事はある)なのに、目的語だとO+S+Vなのでしょうか。つまり、なぜ目的語の場合はS+Vの順は変わらないのに補語の場合は順序が変わりV+Sとなるのでしょうか。

丸暗記するのが一番なのかもしれませんが、もし理由があるなら教えてほしいです。どなたか、よろしくお願いします。

Re^1: 倒置

2007-03-14 00:31
かいとさん、

それについては、特に補語であるため倒置が起こることがあり、目的語であるため倒置が起こることがないというわけではないと思います。

主語と動詞/その他の語句の倒置については、多分、倒置しても聞き手/読み手が意味を誤解しないような構文については、倒置が可能でありますが、一方、主語と目的語/補語に相当する語句が両方とも通常の名詞/句の場合は、英語では主語と目的語は文/節の中の位置でしか区別することができないために、その位置を倒置してしまうと意味が異なり、誤解する恐れがあるために、倒置しないというのが原則になっているように、私は思います。

上記の場合でも、主語と目的語に単数名詞と複数名詞が使われて、しかも直接法現在の動詞が主動詞として使われている場合は、動詞の活用で主語がわかることもありえますし、また、一部の代名詞では主格と目的格が異なるために主語がわかることもあえますが、多分、話したり書いたりするときにどの場合に主語が区別できるか、また聞いたり読んだりしてどれが主語かを区別するのはスムーズなやり取りの妨げになるところもあるために、やはり、その他の場合と同じに、平叙文では S+V の語順に統一しているものと、私は思います。


しかし、例えば、直接話法の場合は、引用符 ( ' ' や " " ) に囲まれている部分が動詞 "say" の目的語に相当しますが、よく倒置をします。例えば:

[1] 'This woman is totally ruthless,' said a police spokesman.
- 出典はイギリスのコーパス "The British National Corpus" ("BNC"), Today. London: News Group Newspapers Ltd, 1992

また、目的語を含む述語部分が "so"、"neither"、"nor" などと助動詞 "do" などで代用される場合も、倒置をします。例えば:

[2] Oi I need that.
   So do I.
- 出典は "BNC", 8 conversations recorded by `Alistair' (PS50D) [dates unknown] with 6 interlocutors

[3] And I don't like this weather.
   Neither do I.
- 出典は "BNC", 25 conversations recorded by `Fred2' (PS1E4) between 31 May and 5 June 1991 with 9 interlocutors

上記のような直接話法の場合や、述語部分の代用に "so" などを使う場合は、O+V+S などとなっても誤解の恐れがないために、そのようにすることも一般的になっていると思います。


会話文では強調などのために O+S+V になることがありますが、補語が名詞の場合にも、主に C+S+V となり、主語と動詞の倒置しないほうが一般的のようです。それについては、"Cambridge Grammar of English", by Ronald Carter, Michael McCarthy, April 2006 (ISBN: 0-521-67439-5) という参考書の 473 に載っています:

< 473a の直接目的語の場合の説明 >
A direct object may be fronted, that is, made the theme (or ‘thematised’) in a declarative clause, especially in spoken language; ... <省略> ...

... <他の例文省略> ...
  I must admit, my favourite books I do read over and over.
  He's got those disconnected, but that one he's still got connected.

... <他の例文と説明省略> ...

< 473b の補語の場合の説明 >
Subject predicative complements are often fronted for extra focus or for contrast. This may occur in declaratives and in interrogatives.
In informal spoken language, fronted noun subject complements are more common than fronted adjective subject complements:

  Mm, my very first car, that was.

... <他の例文と説明省略> ...

また、"Practical English Usage", by Michael Swan (ISBN: 0-19-442098-1) という参考書の 513.1 には、次のような説明があります:

... <省略> ...
Fronting is particularly common in speech.

  People like that I just can't stand.

... <他の例文と説明省略> ...

また、その参考書の 513.2 には、次のような説明があります:

Fronting words in short sentences can also give them extra emphasis. This happens mostly in speech.

  Strange people they are!
  Very good lesson we had yesterday.

... <他の例文と説明省略> ...

それに対して、副詞句/前置詞句では A+V+S となる主語と動詞の倒置が起きます。例文を "Cambridge Grammar of English" の 336b から借りてくると、以下のようなものがあります:

  In the corner stood another man of the law, by his isolation and beribboned uniform clearly one of a higher rank.
  Out of the dark, away to my right, came the roar of a pneumatic drill.


そのように、S+V+O となる文型では、O が通常の名詞/句では O+V+S とすると意味が異なってしまうために、そのようにはしないと考えてよいと思います。S+V+C で C が名詞の場合も、C+V+O となることは少ないと思います。それらの文型については、主に会話では強調のために O+S+V や C+S+V になることがありえます。副詞句/前置詞句で A+V+S のような主語と動詞の倒置が許されるような自由度があるのは、そのようにしてもどれが主語であるか間違えることがないためと思います。

Re^2: 倒置

2007-03-15 17:05
僕は大学受験をうける立場にあります。(本当は受験英語は嫌いですが、しょうがないのでやっています)難関大学になると難しい倒置を出してきてSVが把握しづらいようになっていて、それの対策をしないといけないのです。

結論から言えば、「大学受験においては倒置の作文は自分で作れなくてもよく、与えられた構文を理解できればよい。」ということでしょうか?

Re^3: 倒置

2007-03-17 00:56
かいとさん、

大学受験で、倒置についてどの程度理解する必要があるかについては、大学受験を指導される先生にでも相談されるのがよいと思います。

英語とパターンは異なりますが、日本語でも倒置は起きますし、日本語と語順が異なるところがある英語を習ってきて、英語の一般的な語順については把握できるようになってきたのであれば、倒置があることだけで把握が難しくなることはないと思います。

結局、馴れの問題だけと思います。今までに英語の倒置の文を見たことがなく、英語の平叙文は必ず S+V になるはずという固定概念などがあると、把握の妨げになる可能性もあると思います。一般的な語順の文でも、倒置のある文でも、多くの英文を読んだり聞いたりすれば、馴れて簡単に把握できるようになると思います。それは、倒置に限らず、どのような構文についても同じと思います。

There is no doubt that ・・・について?

2007-03-09 21:46
初めまして。ネットで色々検索していてこちらを知った者です。早速質問させていただきたいと思います。

There is no doubt that he will win a victory.

文中のdoubtとthat節が同格と言う説と同格ではないと言う説があるようです。この類の文について辞書や参考書の中にも同格として解説しているものと同格ではないと解説しているものがありました。ネットでも同格であると同格でないとで意見が分かれているようです。前に何人かの友達と議論したりしましたが、結論が出ませんでした。考えれば考えるほど解らなくなってきました。

是非教えていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

Re^1: There is no doubt that ・・・について?

2007-03-12 00:07
YUAN さん、

そのような問題は、絶対的な結論に達することはできないと思いますし、どのように考えるのが正しいというものではないと思います。

それは、「同格」("apposition")、特に、名詞/句と that-節がそのように並ぶ関係の場合の同格の定義が絶対的ではないことと、名詞 "doubt" について、「そうであると確信が持てないこと」「そうではないと思うこと」などの人間が行う、ある意味でネガティブな思考という動作を表し、抽象的な意味を持った名詞は、特殊な使われ方をすることがあることなどが、原因とも思えます。

同格については、"A Comprehensive Grammar of the English Language" ("CGEL"), by Randolph Quirk, Sidney Greenbaum, Geoffrey Leech, Jan Svartvik, May 1985 (ISBN: 0-582-51734-6) という参考書の 17.66 に次のような説明があります:

Grammarians vary in the freedom with which they apply the term 'apposition' even in the quite specific sense adopted here. ... <省略> ...

その説明によりますと、文法学者によって同格という用語を当てはめる基準が異なるそうです。すなわち、同格の定義が人によって異なることになると思います。

また、"CGEL" の 17.26 には、特に名詞/句と that-節の同格について、次のように説明されています:

... <省略> ...
(iii) the head of the noun phrase must be a general abstract noun such as "fact", "idea", "proposition", "reply", "remark", "answer", and like:
... <他の例文省略> ...
  The belief that no one is infallible is well-founded.
... <他の例文省略> ...

As with apposition generally, we can link the apposed units with "be" (where the copula typically has nuclear prominence):
... <他の例文省略> ...
  The belief is that no one is infallible.
... <他の例文省略> ...

We should also note that nouns like "belief" with that-clauses correspond to verbs with object clauses:
  He believes that no one is infallible.

すなわち、

(1) 同格となっている名詞と that-節を be-動詞でつなぐことができる (主語と主格補語の関係ができる)。

(2) 同格となっている名詞と that-節で、その名詞に対応する動詞がある場合に、その動詞がその that-節を目的語として取ることができる。

のような関係は、同格の性質であるといえると思います。しかし、同格の定義が人によって異なるなら、何が十分条件になるか、何か必要条件になるかについても人によって異なってくることになり、上述のようなことは、同格の性質として挙げるくらいしかできなと思います。また、上述の (1) については、"CGEL" の説明でも "generally" と書かれていて、それは、同格でもそうでないものがありえることを示唆していると思います。


ところで、名詞 "doubt" の特殊なところの1つは、"no doubt about it [that-節]" のような構文が存在するために、"no doubt [that-節]" は "about it" が省略された形と考えることも可能と思える点です。

しかし、"no doubt about it [that-節]" となる構文をイギリスのコーパス "The British National Corpus" ("BNC") で捜した結果、3つしかありませんでした。その1つの例文を挙げると:

[1] There is no doubt about it that this programme is an Irish Republican Army programme sponsored and inspired by Communism.
- 出典は "BNC", Politics in the streets. Purdie, Bob. Belfast: The Blackstaff Press Ltd, 1990

一方、"no doubt [that-節]" となる構文を "BNC" で捜した結果、1363ありました。その中から例文を挙げると:

[2] There is no doubt that senior civil servants exercise great influence.
- 出典は "BNC", The government and politics of Britain. Richards, P. London: Unwin Hyman Ltd, 1988

[3] I have no doubt that you will emerge from it with your reputation enhanced.
- 出典は "BNC", Patently murder. Harrison, Ray. London: Constable & Company Ltd, 1991

また、"BNC" では、"little doubt [that-節]" となる構文は419あり、"little doubt about it [that-節]" となる構文は0でした。"little doubt [that-節]" の例文を挙げると:

[4] There is little doubt that the clownfish is very dependent on the association with its anemone.
- 出典は "BNC", Practical Fishkeeping. Peterborough, Cambs: EMAP Pursuit Publishing Ltd, 1992

[5] I have little doubt that the alteration was the composer's own -- particularly since the trill added to the piano part in the answering phrase (it has no parallel in the violin part of the Septet) serves to give variety to the 'echo', as a substitute for the change from major to minor.
- 出典は "BNC", Gramophone. Harrow: General Gramophone Pubcs Ltd, 1992

そして、"doubt about it [that-節]" となる構文は、全体で、上記の"no doubt about it [that-節]" となる3つしかありませんでした。

上記の結果からも、"no doubt about it [that-節]" は珍しい用法といえると思います。

そのため、"about it" の省略という考え方は置いておいて、"doubt [that-節]" となる構文自体について考える意味はあると思います。

それは、例えば、多くの人が同格と呼ぶことを認めるような例文:

[6] You can't get away from the fact that women vets aren't looked on kindly by farmers.
- 出典は "BNC", Vets in opposition. Bowring, Mary. Richmond, Surrey: Mills & Boon, 1993

の "the fact that women vets aren't looked on kindly by farmers" の名詞句 "the fact" と that-節の同格を以下のように書き換えると:

[6a] You can't get away from the fact which is that women vets aren't looked on kindly by farmers.

関係代名詞節になってしまい、that-節はその関係代名詞節内での主格補語となるので、例文 [6] のような例文について、"which is" などが省略されたもので片付けても、あまり意味がないことと同じと思います。

上記のような同格と呼べる名詞/句と that-節について、関係代名詞節に書き換えが可能であることは、名詞/句と名詞/句が同格となる場合については "CGEL" の 17.66 にも載っています。

現に、that-節の前に "which is" があり、関係代名詞節になっている例文も、例えば以下のように、会話で特殊な例とも思えますが、あります:

[7] I think one can point to another fact which is that Monsieur Mitterand comes from a political party erm which resembles that of his predecessor in being pro-European.
- 出典は "BNC", Ideas in Action programmes (03): radio broadcast. Recorded on [date unknown] with 9 participants


ここで、名詞 "doubt" と that-節が並ぶ関係についてさらに見てみたいと思います。

名詞 "doubt" に関しては、スペルが同じ動詞 "doubt" で以下のように that-節を目的語に取る例文が普通に存在します:

[8] I doubt that it is his real name.
-出典は "BNC", Sons of heaven. Strong, Terence. Sevenoaks, Kent: Hodder & Stoughton Ltd, 1990

動詞 "doubt" のそのような例文の存在から、名詞 "doubt" についても、上述の (2) の関係があるということができます。

名詞 "doubt" が主語で that-節が補語となるような例文は、"BNC" には1つしかないようで、かなり珍しいようですが、あることはあります:

[9] The doubt is that he perhaps didn't take into consideration of the women who are available.
- 出典は "BNC", Bill Heine radio phone-in (02). Recorded on [date unknown] with 9 participants

その他 "google" の "Book Search" で出版された英語の本の中から例文を見つけると、以下のものがありました:

[10] But the doubt is that the bank will not be induced to accept the opportunity.
- 出典は ("google" の "Book Search" の結果) "The Political Writings of Thomas Paine", by Thomas Paine, Published 1824, G. Davidson, Original from Harvard University, digitized Jul 27, 2006

[11] My doubt is that you even remember it.
- 出典は ("google" の "Book Search" の結果) "From Glasgow to Saturn", by Edwin Morgan, Published, 1973, Carcanet Press, Limited, 96 pages, Original from the University of Michigan, digitized Sep 11, 2006

ただ、上記の例文 [9] と [10] では、名詞 "doubt" と that-節を並べて、抽象的な名詞と具体的な内容を表す that-節の関係を作ると:

[9a] the doubt that he took take into consideration of the women who are available

[10a] the doubt that the bank will be induced to accept the opportunity

などのように、that-節が補語の場合にあった否定を表す "not" を取ることになると思います。さらに、名詞 "doubt" の that-節では確信を持てないことを言っているので、例文 [2] の場合は "perhaps" も取ったほうがよいと思います。

例文 [11] では:

[11a] my doubt that you even remember it

となると思います。

名詞 "doubt" がネガティブな意味を持っているために、例文 [9] や [10] のように、補語となる that-節に否定を表す "not" を使うようなことが起きることがあるものとも思えます。それは、ポジティブな意味を持っている名詞/句と that-節が並ぶ関係と異なる点ともいえるとも思えます。

上記のように、名詞 "doubt" がネガティブな意味を持っているため、特殊なところもありますが、考え方によっては、上述の (1) の関係もあるといえないことはないと思います。また、逆に、上記のようなことがあるため、上述の (1) の関係はないという考え方もありえると思います。


ここで、他の幾つかの名詞で、名詞と that-節が並んでいて、それが同格となる性質も持っている場合について考えてみたいと思います。

ある意味で "doubt" と反意語とも考えられ、ポジティブな意味を持っている名詞 "belief" と動詞 "believe" については、上記のように "CGEL" にも同格として例文がありますが、さらにコーパスで例文を捜して見てみると:

[12] I believe that this would lead to a better service and improved facilities for the public.
- 出典は "BNC", Ministers decide. Fowler, Norman. London: Chapmans Publishers Ltd, 1991

[13] My belief is that my brother wanted no intrusion from the outer world.
- 出典は "BNC", A tupolev too far. Aldiss, Brian. London: HarperCollins, 1993

例文 [12] と [13] の存在は、名詞 "belief" が that-節と同格となる性質を持っているといえます。そのため、以下の例文 [14] では名詞 "belief" と that-節が同格という考え方がありえます:

[14] There is also a belief that alcohol has certain other benefits.
- 出典は "BNC", Counselling older people. Scrutton, Steve. Sevenoaks, Kent: Edward Arnold (Publishers) Ltd, 1991

次に、名詞 "belief" の前に接頭語 "dis-" をつけて反意語としてできた名詞 "disbelief" について見てみると:

[15] After what could only be described as a very spirited fight a small but brilliantly coloured koi of about 7lb came to the net and I remember looking at it with disbelief that such a small fish could have pulled so hard.
- 出典は "BNC", Coarse Fisherman. UK: Metrocrest Ltd, 1989

例文 [14] で、ポジティブな意味を持つ名詞 "belief" と that-節が同格という考え方がありえることと同様に、例文 [15] で、ネガティブな意味を持つ名詞 "disbelief" と that-節も、同格という考え方がありえると思います。

例文 [14] では、"belief" の「信じること」の内容が that-節で表されていて、例文 [15] では、"disbelief" の「信じられないこと」の内容が that-節で表されています。

例文 [15] の名詞 "disbelief" と that-節の部分:

disbelief that such a small fish could have pulled so hard

から、仮に "disbelief" を取り除いて that-節だけを残すと:

that such a small fish could have pulled so hard

となります。その that-節は具体的な内容の記述ではありますが、発言者が例文 [15] の中で、that-節について何を言いたいかは名詞 "disbelief" などが必要となるはずです。文法上も、前置詞 "with" の後に直接 that-節を続けることができないため、適当な名詞が必要となります。しかし、その名詞に例えば "the fact" などを持ってくると、発言者が伝えたいことと異なってきます。発言者がその that-節の内容が「信じられないこと」であったと伝えるには、それを意味する名詞 "disbelief" などが必要となります。

上記のことは、例文 [14] の名詞 "a belief" と that-節の部分:

a belief that alcohol has certain other benefits

でもいえます。もし、"a belief" を "the fact" などに変えると、例文 [14] が意味することに重大な違いが出てきます。

次に、ある意味で "doubt" と反意語とも考えられ、ポジティブな意味を持っている名詞 "certainty" と、形容詞 "certain" について見てみると:

[16] I am certain that British Rail will shortly publish its scheduled freight services from the nine terminals.
- 出典は "BNC", [Hansard extracts 1991–1992]. London: HMSO, 1992

[17] The only certainty is that those nations that are victorious will write what is later termed `;history';, and will do it in such a way as to justify their actions.
- 出典は "BNC", Gdansk. Tighe, Carl. London: Pluto Press, 1990

そのため、例文 [16] と [17] の存在から名詞 "certainty" についても、上述の (1) と (2) の関係があると考えることが可能で、that-節と同格となる性質を持っているといえます。そのため、例えば以下のような例文 [18] では、名詞 "certainty" と that-節が同格という考え方がありえます:

[18] Into her brain came the certainty that he was going to kiss her, and she was powerless to stop him.
- 出典は "BNC", Hidden flame. Bailey, Elizabeth. Richmond, Surrey: Mills & Boon, 1993

次に、名詞 "certainty" の前に接頭語 "un-" をつけて反意語としてできた名詞 "uncertainty" について見てみると:

[19] Size is a trade-off between cleanness and accuracy: the lower the limits, the lower the risk of fall-out, but the greater the uncertainty that the test can accurately predict what a bigger explosion would do.
- 出典は "BNC", The Economist. London: The Economist Newspaper Ltd, 1991

例文 [18] で、ポジティブな意味を持つ名詞 "certainty" と that-節が同格いう考え方がありえることと同様に、例文 [19] で、ネガティブな意味を持つ名詞 "uncertainty" と that-節も、同格という考え方がありえると思います。

例文 [18] では、"certainty" の「確信できること」の内容が that-節で表されていて、例文 [19]では、"uncertainty" の「不確かなこと」「確信できないこと」の内容が that-節で表されています。

ここで、"certainty [that-節]" の前に否定を表す "no" がある "no certainty [that-節]" の例文を挙げます:

[20] There is no certainty that the Chancellor will be able to hold base rates at 15 per cent.
- 出典は "BNC", [Independent, electronic edition of 19891007]. London: Newspaper Publishing plc, 1989

また、既に上で挙げました "no doubt [that-節]" の例文を再度書いてみます:

[2] There is no doubt that senior civil servants exercise great influence.

ここで、例文 [18] の "the certainty [that-節]" と、例文 [19] の "the uncertainty [that-節]" と、例文 [20] の "no certainty [that-節]" と、例文 [2] の "no doubt [that-節]" を比較して考えてみると、"the uncertainty [that-節]" という表現と "no certainty [that-節]" という表現はほぼ同じことを意味しているといえると思います (多少のニューアンスなどの差はあると思いますが)。また、"the certainty [that-節]" という表現と "no doubt [that-節]" という表現はほぼ同じことを意味しているといえると思います。

そのため、もし、例文 [18] の "the certainty [that-節]" の "the certainty" と that-節を同格と考えるなら、そして、もし "no doubt" を1つの合成語のように取り扱うなら、例文 [2] の "no doubt [that-節]" の "no doubt" とthat-節を同格と考えることが可能と思います。名詞 "doubt" が「そうであると確信が持てないこと」「そうではないと思うこと」などのネガティブな意味で、"no doubt" は「そうであることの確信」「そうであると思うこと」などのポジティブな意味を持つことになります。

ところで、例文 [20] の "no certainty [that-節]" のような構文の場合、"certainty" と that-節が結びついて、それを "no" で否定している、すなわち "no (certainty [that-節])" と見なすか、あるいは "no certainty" を1つの合成語のように取扱い、"no certainty" の that-節が結びついている、すなわち "(no certainty) [that-節]" と見なすかという疑問点がありえると思います。"certainty [that-節]" では、ある意味ポジティブな意味を持つ名詞と that-節を並べた関係ですので、多分スムーズに意味が理解できると思います。そのため、"no (certainty [that-節])" と見なすほうがスムーズに意味が理解できると思います。

例文 [19] の "the uncertainty [that-節]" の場合も、名詞 "uncertainty" を形態素 (morpheme) まで分けて、名詞 "certainty" に否定を表す "un-" という接頭語を付けたものと考えれば、"certainty [that-節]" で意味を理解して、それを "un-" で否定していると考えることも可能になると思います。

例文 [2] の "no doubt [that-節]" については、名詞 "doubt" をほぼ同じような意味を持つ語句の "no certainty" などに置き換えて考えてみれば、"no doubt [that-節]" は、"no (no (certainty [that-節]))" となり、2つの否定を表す "no" が打ち消しあう結果 "certainty [that-節]" とほぼ同じような意味になると考えることもできると思います。


ここで、さらに、ネガティブな意味を持つ名詞と that-節が並んでいる関係を見てみるために、例文を幾つか挙げたいと思います。

既に上で挙げた名詞 "disbelief" の例:
[15] After what could only be described as a very spirited fight a small but brilliantly coloured koi of about 7lb came to the net and I remember looking at it with disbelief that such a small fish could have pulled so hard.

名詞 "denial" の例:
[21] There was a formal denial that she had taken part in anything which would discredit the Royal Family.
- 出典は "BNC", Today. London: News Group Newspapers Ltd, 1992

名詞 "impossibility" の例:
[22] The deviation of the feminine term from the profession into other meanings partly reflects the assumed impossibility that women should occupy these positions, and the ensuing implication that women only occupy head of household positions by virtue of selling sexual services to men, whereas in the acting profession women are much more 'equal'.
- 出典は "BNC", New Internationalist. u.p., n.d.

名詞 "misunderstanding" の例:
[23] The misunderstanding that good medicine and good science are in conflict (or worse, that there is a clash between compassion and science) may arise from a failure to distinguish medical trials from human biological research that is neither preventive nor therapeutic.
- 出典は "BNC", British Medical Journal. London: British Medical Association, 1977

次に、ニュートラルな意味を持つ名詞をネガティブの意味を持つ形容詞で修飾して作られた名詞句と that-節が並んでいる関係も見てみるために、例文を幾つか挙げたいと思います。

名詞句 "a false story" の例:
[24] He is further charged with conspiracy with others to pervert the course of justice by allowing himself to be struck in the leg in order to support a false story that he was hit by the stolen car.
- 出典は "BNC", The Belfast Telegraph. u.p., n.d., pp.

名詞句 "the incorrect idea" の例:
[25] But again, schooled by the incorrect idea that it is the carbohydrate foods which are the most fattening, many people will very much underestimate the number of calories in the butter-based sauce on their slice of fish, which looks like such an innocent dish.
- 出典は "BNC", The complete F plan diet. Eyton, Audrey. London: Penguin Group, 1987

ネガティブな意味を持つ名詞/句と that-節の例である、例文 [2] の "doubt [that-節]"、例文 [15] の "disbelief [that-節]"、例文 [21] の "denial [that-節]"、例文 [22] の " impossibility [that-節]"、例文 [23] の "misunderstanding [that-節]" のようなネガティブな意味を持つ名詞については、ポジティブな意味を持つ名詞の否定と考えて、そのポジティブな意味と [that-節] で考えたほうが、多分スムーズに意味が理解できるような可能性について上述しました。

しかし、それは本質的なことではないと思えます。

また、例文 [24] や [25] の場合は、"(false story) [that-節]" や "(incorrect idea) [that-節]" などと考えるのか、あるいは "false (story [that-節])" や "incorrect (idea [that-節])" などと考えるのか、という疑問点もあると思えます。

それも本質的なことではないと思えます。発言者が言いたいことは、that-節で表されていることが、"false story" であったり、"incorrect idea" であったりするだけと思います。

例文 [6] のように、ニュートラルな意味を持つ名詞 "fact" での "fact [that-節]"、また、例文 [14] や [18] のように、ポジティブな意味を持つ名詞 "belief" での "belief [that-節]" や名詞 "certainty [that-節]" の場合も、上記のようなネガティブの意味を持つ名詞/句と that-節の場合も、構文上は同じであることに加えて、[that-節] 内で具体的な内容が示され、それが何であるか、発言者が何を言いたいか、などが抽象的な意味を持つ名詞/句で示されているという関係には変わらないと思います。that-節で記述される具体的な内容が、「事実」「確信」「誤解」「でっちあげ」「信じられないこと」「不確実なこと」「確信が持てないこと」などであることがあり、それは抽象的な意味を持つ名詞/句で表現されることになります。その抽象的な意味を持つ名詞/句がニュートラル、ポジティブ、ネガティブの場合で、そのような名詞/句と that-節の関係が異なるものではないと考えることもできると思います。

そのように考えますと、例文 [6] のような "fact [that-節]" と、例文 [2] のような "doubt [that-節]" とを区別する意味がないとも思えます。"fact [that-節]" では、that-節で記述される具体的な内容が「事実」であり、"doubt [that-節]" では、that-節で記述される具体的な内容が「確信が持てないこと」であるだけとも思います。


ここで、仮に、名詞 "fact" などのように、人間の意識などから独立してある意味で客観的と思える名詞と、名詞 "doubt" や "belief" などのように人間の思考という動作などを意味する名詞で、that-節を取る場合に異なると考えられるかどうか見てみたいと思います。

名詞 "doubt" や "belief" などの場合は、思考という動作などを意味する名詞であるために、それに対応する動詞 "doubt" や "believe" などがあり、それらの動詞が、上記の例文 [8] や [12] のように思考した内容を表す that-節を目的語として取ることができます。そのため、名詞 "doubt" や "belief" が取る that-節は、思考という動作のある意味で目的語としての役割をしていると考えることもできると思います。

それと異なり、名詞 "fact" などは動作の目的語としての役割ではないと考えることもできると思います。

ここで、名詞 "fact" とほぼ同じような意味を持つ名詞 "reality" について見てみたいと思います。それも that-節を取って、例えば以下のような例文があります:

[26] In particular you need to face up to the reality that you are likely to have fewer employment rights than a colleague based in the UK.
- 出典は "BNC", How to get the best deal from your employer. Edwards, Martin. London: Kogan Page Ltd, 1991

そして、名詞 "reality" には、ある意味で対応する動詞 "realize" があります。動詞 "realize" が受動態で仮主語 "it" を用いて that-節を主語とする、すなわち、that-節が意味上は動詞 "realize" の目的語と考えることができるような例文があります:

[27] It was realized that 'accountability' often resulted in organizational muddle and indecisiveness, and sometimes in sheer paralysis.
- 出典は "BNC", DISASTER! the rise and fall of News On Sunday. Horrie, Chris and Chippindale, Peter. London: Sphere Books Ltd, 1988

そのようなことを考えると、「事実」「現実」のような、人間の意識などから独立してある意味で客観的と思えることも、例えば、超人間的な力がなしえることとして、それの具体的な内容を表す that-節も、ある意味で目的語としての役割をしていると考えることもできると思います。

また、名詞 "fact" や "reality" などが現実の世界で、名詞 "doubt" や "belief" などが思考の世界であるなどという違いがあっても、それらが that-節を取る場合は、その that-節が具体的な内容を表していることには変わらないと考えることもできると思います。


ところで、"doubt [that-節]" に関して、文法的な疑問点と思えることを持ち出せば、本レスの最初のほうで述べましたように "doubt [that-節]" は "doubt about it [that-節]" のような書き換えと思える例文があり、"the doubt is [that-節]" という主語と補語の関係を作ることにすっきりしないことがあることなどです。


上記のようなことを、どのように考えて、どのような場合に名詞/句とそれが取る that-節の関係を「同格」と呼ぶかは、人によって考え方が異なれば、異なった見解になると思います。何れにしても、「同格」の定義が人によって異なるなら、議論しても無駄と思います。

そのような名詞/句と that-節が並ぶ関係に「同格」("apposition") という用語を用いる代わりに、そのような that-節を "complement clause" の1つとする考え方があります。それは、"Cambridge Grammar of English", by Ronald Carter, Michael McCarthy, April 2006 (ISBN: 0-521-67439-5) という参考書の 172 に載っています。

何れにしても、名詞 "doubt" と that-節のそのような関係だけに限らず、抽象的な意味を持つ名詞/句と具体的な内容を表す that-節の関係全般について、文法的にどのように解釈して、どのような用語を用いるかは統一されていないと思います。

しかし、そのような問題は、文法の問題であって、ネイティブなどがそのような表現方法を使ったり、解釈したりする場合に、そのような文法的なことを意識しているわけではないと思います。結局は、ネイティブなどが日常的に特に規則などを意識することなく使っている表現方法に、何らかの理屈を付けるようなことをするのが文法で、それには限界がある場合もあると思います。

Re^2: There is no doubt that ・・・について?

2007-03-15 20:55
MKさん、
詳しい解説をして下さり誠に有難うございました。

何回かじっくり読ませていただき、納得できました。多くの例文も大変参考になりました。

また疑問がありましたらこちらで質問させていただくこともあると思いますが、その時はよろしくお願いします。この度は誠に有難うございました。

have got...の用法は?

2007-02-24 02:42
初めて質問します!
自分だけではどうにもならず困っていたのですが、
こちらの掲示板を見つけましたので書き込みさせていただきます。

英文で書かれた参考書に、have got...という文法があったのですが、
これはどのような状況の時に使われるのでしょうか?
説明文を抜粋させていただきます。

have(got):possession etc

"Have" can be used to talk about possession,relationships,
characteristics and similar ideas.
The short forms "I have","have I?","I have not" etc are
unusual in an informal style.
Instead,we generally use forms with "have got" or "do...have"

最初は『haveの後に動詞がきているので現在完了?』かと思いました。
でも過去分詞ではないので違いますよね。
この本にも『これは現在完了ではない』と書かれていました。

have+動詞(過去分詞でなく)というのは、これのみの例外の形なのでしょうか?
他にもたくさんあるのですか?
そして、どのような状態に使われるのでしょうか?(質問攻めでスミマセン)
例文など添えていただけると大変助かります。

よろしくお願いします!

Re^1: have got...の用法は?

2007-02-24 23:36
Hana Banana さん、

"[主語] have got [目的語]" の形は "[主語] have [目的語]" の形 (疑問/否定文では "do" を使う) と意味は同じです。

そして、次のように言われています:
・"[主語] have got [目的語]" の形は、主にイギリス英語での会話やインフォーマルな書体で、所有などを表すのによく使われてきました。
・"[主語] have got [目的語]" の形は、アメリカ英語では使われることは少ないほうです。
・習慣や繰返しを表現する場合は、イギリス英語でも "[主語] have [目的語]" が使われてきました。
・最近ではイギリス英語でも、繰返しの意味がなくても、"have" に "do" を使う形が普通となってきています。

"[主語] have got [目的語]" は構文上は完了形 ("got" は ed-分詞 (過去分詞) ) ですが、意味は完了ではなく、"[主語] have [目的語]" と同じ意味となると、一般的に理解されていると思います。


"A Comprehensive Grammar of the English Language" ("CGEL"), by Randolph Quirk, Sidney Greenbaum, Geoffrey Leech, Jan Svartvik, May 1985 (ISBN: 0-582-51734-6) という参考書の 3.34 には、"have" について、次のように説明されています:

When used as a main verb with stative meaning, HAVE shows syntactic variation in that it not only combines with DO-support in forming constructions with an operator:

  We don't have any money.
  Do you have a lighter?

but also acts as an operator itself in constructions such as:

  We haven't any money.
  Have you a lighter?

This latter construction, although it is the traditional construction in BrE, is now somewhat uncommon, particularly in the past tense.

There is also the informal HAVE GOT construction, which although perfective in form is nonperfective in meaning, and is frequently preferred (esp in BrE) as an alternative to stative HAVE:

  John has courage. = John has got courage.

It is particularly common in negative and interrogative clause. To express some stative sense we can thus have three alternatives:

  Possession:
   (a) We haven't any butter.
   (b) We haven't got any butter.
   (c) We don't have any butter.

  Relationship:
   (a) Have you any brothers?   No, I haven't.
   (b) Have you got any brothers?   No, I haven't.
   (c) Do you have any brothers?   No, I don't.

  Helthe:
   (a) I haven't a headache any longer.
   (b) I haven't got a headache any longer.
   (c) I don't have a headache any longer.

Of these alternatives, (a) is esp BrE ; (b) is esp BrE ; (c) is AmE (and also common in BrE nowdays).


"Practical English Usage", by Michael Swan (ISBN: 0-19-442098-1) という参考書の 237.5 には、次のように説明されています:

In conversation and informal writing, we often use the double form "have got".

  I've got a new boyfriend. (More natural in speech that "I have a new boyfriend.")
  Has your sister got a car?
  I haven't got your keys.

Note that "have got" means exactly same as "have" in this case -- it is a present tense of have, not the present perfect of "get".

過去の表現については、その参考書の 237.6 の一部で、次のように説明されています:

"Got"-forms of "have" are less common in the past tense.

  I had flu last week. (NOT "I had got flu ... -不適切な用法-)
  Did you have good teachers when you were at school?.

習慣や繰返しの表現については、その参考書の 237.7 には、次のように説明されています:

When we are talking about repeated or habitual states, "got"-forms of "have" are less often used. Compare:

  I have / I've got toothache.
  I often have toothache.

  Do you have / Have you got time to go to London this weekend?
  Do you ever have time to go to London?

  Sorry, I don't have / haven't got any beer.
  We don't usually have beer in the house.

そして、その参考書の 237.8 には、次のように説明されています:

Traditionally, "do"-forms of "have" were used in British English mostly to express habit or repetition. Compare (BrE):

  Do you often have meetings?
  Have you (got) a meeting today?

In modern British English (which is heavily influenced by American English), "do"-forms are common even when there is no idea of repetition.

  Do you have time to go to the beach this weekend? (AmE / modern BrE)


"[主語] have got [目的語]" の形について、イギリスのコーパス "The British National Corpus" ("BNC") で見つかった幾つかの例文を以下に挙げます:

肯定平叙文で "[主語] have got [目的語]" の例:

[1] I've got a coin.
- 出典は BNC, Escape from Planet Zog. Davies, Paul. Oxford: Oxford University Press, 1992

[2] Er, I've got a cold.
- 出典は BNC, 19 conversations recorded by `Kathleen' (PS0H8) between 15 and 17 January 1992 with 10 interlocutors

[3] She's got a sword.
- 出典は BNC, 110 conversations recorded by `Nicola' (PS0M4) between 3 and 5 June 1991 with 5 interlocutors

肯定疑問文で "have [主語] got [目的語]" の例:

[4] Have you got a minute?
- 出典は BNC, A season for murder. Granger, Ann. London: Headline Book Publishing plc, 1991

[5] 'Have you got something in your hand?' he asked.
- 出典は BNC, Nobody's business. Gilliat, P. London: Virago Press Ltd, 1990

[6] Has he got a Volvo Robert's car?
- 出典は BNC, 19 conversations recorded by `Margaret' (PS002) between 13 and 16 March 1992 with 9 interlocutors

否定平叙文で "[主語] have not got [目的語]" の例:

[7] I haven't got any really close friends.
- 出典は BNC, The truth of stone. Mackenzie, David S. Edinburgh: Mainstream Publishing Company Ltd, 1991

[8] I haven't got any money though.
- 出典は BNC, 40 conversations recorded by `Cherrilyn' (PS06A) between 21 and 26 February 1992 with 9 interlocutors

[9] But he hasn't got any legs!
- 出典は BNC, The Crow Road. Banks, Iain. London: Abacus, 1993

否定疑問文で "haven't [主語] got [目的語]" の例:

[10] Haven't you got a bike?
- 出典は BNC, Who, sir? Me, sir? Peyton, K M. Oxford: Oxford University Press, 1988

[11] Haven't you got a job?
- 出典は BNC, 17 conversations recorded by `Simmone' (PS0SW) between 20 and 27 February 1992 with 9 interlocutors

[12] Hasn't she got lovely teeth?
- 出典は BNC, 29 conversations recorded by `June' (PS0FP) between 29 November and 5 December 1991 with 17 interlocutors

イギリス英語でのフォーマルと言われている "have [主語] [目的語]" の形の疑問文や "[主語] have not [目的語]" の形の否定文などについて、イギリスのコーパス "The British National Corpus" ("BNC") で見つかった幾つかの例文を以下に挙げます:

肯定疑問文で "have [主語] [目的語]" の例:

[13] 'Have you a cigarette?' he asked McPhee.
- 出典は BNC, The Mamur Zapt and the night of the dog. Pearce, Michael. London: Fontana Press, 1991

[14] 'Have you a toilet here?' he asked his host.
- 出典は BNC, Shockwave. Forbes, Colin. London: Pan Books Ltd, 1990

[15] Has she a family?
- 出典は BNC, Joy bringer. Wilkinson, Lee. Richmond, Surrey: Mills & Boon, 1992

否定平叙文で "[主語] have not [目的語]" の例:

[16] I have not a strong mind, or will, nor am I unselfish, and so knowing well my faults I ask you to help me.
- 出典は BNC, Edward Thomas: a portrait. Thomas, R George. Oxford: Oxford University Press, 1987

[17] You obviously have not the slightest regard for people's property or, in this case, people's feelings and rights of privacy.
- 出典は BNC, The Daily Mirror. London: Mirror Group Newspapers, 1992

[18] He has not the Kleophrades Painter's weight and power, but his grace has a spare strength.
- 出典は BNC, A shorter history of Greek art. Robertson, M. Cambridge: Cambridge University Press, 1992

否定疑問文で "haven't [主語] [目的語]" の例:

[19] Haven't you a great cheek to go looking for bread-soda at this hour of the day?
- 出典は BNC, Loving and giving. Keane, Molly. UK: Andre Deutsch Ltd, 1988

[20] But hasn't he a need to be loved by her?
- 出典は BNC, The meddlers. Rayner, Claire. London: Michael Joseph Ltd, 1991

否定疑問文で "have [主語] not [目的語]" の例:

[21] Have we not the right to fear for our homeland as well as to fight and die for it?
- 出典は BNC, Foxbat. Cave, Peter. Wallington, Surrey: Severn House, 1979


イギリス英語でインフォーマルと言われている "[主語] have got [目的語]" の形は、上記の例文のように、平叙文、疑問文、肯定文、否定文の現在形で使用されることがあります。

そして、イギリス英語でフォーマルと言われている "have [主語] [目的語]" の形の疑問文や "[主語] have not [目的語]" の形の否定文などは、かなり少ないようですが、上記の例文のように、見られます。

Re^2: have got...の用法は?

2007-03-07 22:39
MKさん、細かくお答えいただきましてありがとうございました。
半年ほど留学していましたが、
今は費用等の関係で質問をぶつけられる人が身近におらず、
とても困っていたときにこのサイトを見つけました。
(また、お世話になるかもしれませんが…。)
本当に助かりました!ありがとうございました。

第4文型について

2007-02-15 17:22
第4文型について教えてください。
たとえばinform,express,admit,explainなど枚挙に暇がありませんが第4文型を取れない動詞があります。これは何故に目的語を二つ置けないのでしょうか?
参考文献等ありましたらそちらも記入して頂けると幸いです。
ご存知の方おられたら教えてください。

Re^1: 第4文型について

2007-02-18 00:26
アリストさん、

質問の背景や意図がよくわかりませんが、以下のようにレスしたいと思います。

S+V+O+O の第4文型に限ったことではありませんが、英語の場合は、各動詞がどのような語句をどのようなパターンで取るかは、各動詞の意味にも関係していたり、意味とは無関係の文法的な規則にも関係していたりして、単純に何故かを説明できるような問題ではないと思います。

動詞がどのような語句をどのようなパターンで取るかは "verb complementation" と呼ばれています。"verb complementation" の要素には、目的語 (object)、補語 (complement)、必須副詞語 (obligatory adverbial) があり、さらにその中には、名詞句 (noun phrase)、形容詞句 (adjective phrase)、副詞句 (adverb phrase)、前置詞句 (prepositional phrase)、"non-finite clause" (不定詞 (infinitive) や ing-形 (ing-form) からなる不定節)、"finite clause" (that-節 (that-clause) や wh-節 (wh-clause)) などがあります。

"verb complementation" の分類の仕方は、参考書によって多少異なっているようです。

私が知る限り、"verb complementation" については下記の参考書に詳しく載っています:

(1) "A Comprehensive Grammar of the English Language" ("CGEL"), by Randolph Quirk, Sidney Greenbaum, Geoffrey Leech, Jan Svartvik, May 1985 (ISBN: 0-582-51734-6)
→ 16.20 ~ 16.67 まで約50ページで説明されています。特に、S+V+O+O の文型と、1つの目的語と前置詞句を取るタイプについては、16.55 と 16.56 に載っています。

(2) "Cambridge Grammar of English", by Ronald Carter, Michael McCarthy, April 2006 (ISBN: 0-521-67439-5)
→ 281 ~ 289 まで26ページで説明されています。特に、S+V+O+O の文型と、1つの目的語と前置詞句を取るタイプについては、286 に載っています。

"give" や "tell" などの動詞が取ることができる S+V+O+O の文型と、"give" や "tell" などに加えて "inform" や "explain" などの動詞が取ることができる1つの目的語と前置詞句からなる構文とは、"ditransitive complementation" などと呼ばれている文型に属しています。また、特に1つの目的語と前置詞句からなる構文を "oblique construction" と呼ばれています (文献によっては "ditransitive complementation" は S+V+O+O の文型だけを指す場合もあるようです)。

また、以下の参考書にも、比較的簡潔な説明と思いますが、"verb complementation" についての基本的な考え方と思えることが載っています:

(3) "Practical English Usage", by Michael Swan, July 2005 (ISBN: 0-19-442098-1)
→ 606 に "verb complementation" について載っています。また、610 に S+V+O+O の文型と、1つの目的語と前置詞句を取るタイプについて載っています。

上記の参考書 (3) の 606 には "verb complementation" についての基本的な考え方と思えることが以下のように説明されています:

Different verbs can be followed by different kinds of word and structure. This is partly a matter of meaning: ... <省略> .
It is also partly a matter of grammatical rules that have nothing to do with meaning.
... <省略> ...
Unfortunately there are no simple rules for this kind of problem; it is necessary to learn, for each verb, what kind of structures can follow it. And good dictionary will normally give this information.

すなわち、異なった動詞は、異なった語句や構文を取ることがありえます。それは意味によるところと、意味には関係ない文法的な規則によるところがあります。そのような問題には簡単な規則はなく、各動詞について学ぶ必要があります。

上記のことは、言い換えれば、類似した意味の動詞は同じ "verb complementation" のパターンを取る例もあれば、異なった "verb complementation" のパターンを取る例もありえることを意味しています。

そのことを S+V+O+O の文型についてまとめますと、S+V+O+O の文型を取るか、1つの目的語と前置詞句を取るかは、"verb complementation" のパターンにすぎません。そして、上記の参考書でも説明されているように、意味には関係ない文法的な規則によるところがあり、簡単な規則はないということになると思います。

各動詞が何故ある "verb complementation" のパターンを取るようになったかは、英語はそのようになっているとしか言いようがないと思います。何故そのようになったかは、英語の歴史、特に各動詞がどのように発展してきたかを調べれば、ある程度わかる場合もあれば、わからない場合もあると思います。


動詞の意味に関係して、S+V+O+O の文型を取ることができるか/できないかについて、インタネットで検索した結果、米国の有名な大学の1つの "Stanford University" のウェブサイトの以下の URL にある論文を見つけました:

http://www.stanford.edu/~bclevin/wecol04.pdf

その5ページの (13) と (14) に、

Gropen, J., S. Pinker, M. Hollander, R. Goldberg, and R. Wilson (1989) “The Learnability and Acquisition of the Dative Alternation in English”, Language 65, 203-257.

という論文からの引用として、S+V+O+O の文型を取る動詞と取らない動詞について、以下のように載っています:

(13) Verbs found in the ditransitive construction:
a. Verbs that inherently signify acts of giving:
   give, pass, hand, sell, pay, trade, lend, loan, serve, feed;
b. Verbs of sending:
   send, mail, ship;
c. Verbs of instantaneous causation of ballistic motion (Verbs of throwing):
   throw, toss, flip, slap, kick, poke, fling, shoot, blast;
d. Verbs of continuous causation of accompanied motion in a deictically specified direction:
   bring, take;
e. Verbs of future having:
   offer, promise, bequeath, leave, refer, forward, allocate, guarantee, allot, assign, allow, advance, award, reserve, grant;
f. Verbs of type of communicated message:
   tell, show, ask, teach, pose, write, spin, read, quote, cite;
g. Verbs of instrument of communication:
   radio, e-mail. telegraph, wire, telephone, netmail, fax.
(Gropen et al. 1989:243-244)

(14) Verbs not found in the ditransitive construction:
a. Verbs of fulfilling:
   credit, present, entrust, supply, trust;
b. Verbs of continuous causation of accompanied motion in some manner:
   carry, pull, push, schlep, lift, lower, haul;
c. Verbs of manner of speaking:
   shout, scream, murmur, whisper, shriek, yodel, yell, bellow, grunt, bark;
d. Verbs of communication of propositions and propositional attitudes:
   say, assert, question, claim, think aloud, doubt.
(Gropen et al. 1989:244)


上記の説に当てはめて理屈をつけてみれば、動詞 "express" と "explain" は "(14) d. Verbs of communication of propositions and propositional attitudes" に相当するために ditransitive construction、すなわち S+V+O+O の文型を取らないと言うことも可能と思います (絶対的な根拠はないと思いますが)。

動詞 "admit" については、"performative verb" に属すると思いますが、広くは "(14) d." に属すると見なすことが可能と思います (こちらも絶対的な根拠はないと思いますが)。

上記の "(13) f. Verbs of type of communicated message" と "(14) d. Verbs of communication of propositions and propositional attitudes" との線引きが完全にはできないと思いますが、各動詞がどちらかの1つの性質を持っているものとしているものと思います。結局は、各動詞がある使われ方をするという事実があり、後から理屈をつけていることに過ぎないと思いますので、完全を求めることはできないと思います。

そのように考えると、動詞 "inform" も "(14) d." に相当する動詞と見なすことも可能と思います (意味からして、何故 "(13) f." ではなく、"(14) d." に属するか絶対的な根拠はないと思います)。


ここで、上記の "(13) f." に属する動詞で、情報の伝達などに関係する動詞のいくつかの語源を調べてみると:

"tell" - Old English, Proto-Germanic - ( S+V+O+O 可)
"teach" - Old English, Proto-Germanic - ( S+V+O+O 可)
"read" - Old English, Proto-Germanic - ( S+V+O+O 可)
"write" - Old English, Proto-Germanic - ( S+V+O+O 可)
"show" - Old English, West Germanic - ( S+V+O+O 可)
"notify" - Old French, Classical Latin - ( S+V+O+O 不可)
"inform" - Middle English, Classical Latin - ( S+V+O+O 不可)
"explain" - Middle English, Classical Latin - ( S+V+O+O 不可)
"express" - Middle English, Medieval Latin - ( S+V+O+O 不可)
"admit" - Middle English, Classical Latin - ( S+V+O+O 不可)

上記で、"Old English" (古英語) は、5世紀~11世紀ごろまでの英語で、イングランドがフランス語を公用語としていたノルマンディーの支配を受ける以前に使用されていた英語で、5世紀ごろからイングランドに移住したゲルマン系のアングロ人、サクソン人、ジュート人などが持ち込んだゲルマン系の言葉と、その後にイングランドに入ったのヴァイキング系のデーン人などの言葉が入った英語と言われています。"Middle English" (中英語) は、ノルマンディーの支配を受けた後の11世紀に始まり、15世紀ごろまでの英語で、支配階級を中心にノルマンディーが話していたフランス語が大量に入った時代の英語と言われています。

上記のグループでは、"Old English" に語源を持つ "tell"、"teach"、"read"、"write"、"show" がいずれも S+V+O+O の文型を取ることができます。"notify" は "Old French" (古フランス語) に語源を持ち、英語には14世紀に登場したことなっています。"inform"、"explain"、"express"、"admit" も14世紀以降に英語に登場したことになっています。そして、上記のグループでは、それらの "Latin" (ラテン語) に起源を持つ動詞がいずれも S+V+O+O の文型を取ることができません。

より多くの動詞で調べれば、例外が出てくる可能性はありますが、上記のことから "(13) f. Verbs of type of communicated message" に属すると考えられる動詞で、"Old English" に語源を持つ動詞は S+V+O+O の文型を取り、"Middle English" に入ってきた動詞はその文型を取らないという傾向があるという推定が可能と思います。

ところで、上記の "(13) a. Verbs that inherently signify acts of giving" か "b. Verbs of sending" かに属する思える「与える」「授ける」「送る」「供給する」「譲渡する」などの意味を持つ幾つかの動詞について見ると、"give" や "grant" は S+V+O+O の文型を取ることができても、"donate" や "bestow" や "transfer" や "supply" は一般的にその文型を取ることはできません。"provide" や "present" も S+V+O+O の文型は取らないほうが一般的と思いますが、人によっては S+V+O+O の文型での表現も認めているようなところもあるようで、どちらとも言えない動詞もあります。

それらの種類の動詞についても語源を調べてみると:

"give" - Old English, West Saxon - ( S+V+O+O 可)
"hand" - Old English, Proto-Germanic - ( S+V+O+O 可)
"send" - Old English, Proto-Germanic - ( S+V+O+O 可)
"serve" - Old French, Classical Latin - ( S+V+O+O 可)
"pass" - Old French, Vulgar Latin - ( S+V+O+O 可)
"grant" - Anglo-French, Old French - ( S+V+O+O 可)
"present" - Old French, Classical Latin - ( S+V+O+O 不可/可?)
"provide" - Classical Latin - ( S+V+O+O 不可/可?)
"supply" - Old French, Classical Latin - ( S+V+O+O 不可)
"transfer" - Classical Latin - ( S+V+O+O 不可)
"donate" < donation - Middle French, Classical Latin - ( S+V+O+O 不可)
"bestow" - Middle English < stow - Old English, Proto-Germanic - ( S+V+O+O 不可)

上記のグループでは、"Old English" に語源を持つ "give"、"hand"、"send" に加えて、12世紀~13世紀に英語に登場したことになっている "Old French" に語源を持つ "serve"、"pass"、"grant" がいずれも S+V+O+O の文型を取ることができます。"present" や "provide" について S+V+O+O の文型が認められる可能性が出てきたのは最近のこととして、基本的には認められないと考えて、13世紀末以降に英語に登場したことになっている "Latin" に語源を持つ "present"、"provide"、"supply"、"transfer"、"donate" に加えて、14世紀に元"Old English" の単語から合成されたことになっている "bestow" では、いずれも S+V+O+O の文型を取ることができません。

こちらのグループでも、より多くの動詞で調べれば、例外が出てくる可能性はありますが、"(13) a. Verbs that inherently signify acts of giving" か "b. Verbs of sending" かに属すると思える動詞では、英語に登場した時期が13世紀以前では S+V+O+O の文型を取り、13世紀末以降ではその文型を取らないという傾向があるという推定が可能と思います。

英語も、"Old English" では、名詞と代名詞で、主格 (nominative case)、属格 (genitive) (所有格)、対格 (accusative case) (直接目的語)、与格 (dative) (間接目的語) の4つの格があったと言われています。そのときは、目的語を2つ取る動詞でも対格と与格の形の違いで区別できたことになると思います。それは、現在のドイツ語に似ていると思います。それが "Middle English" の時代に、対格と与格が統合されていって区別できなくなったと言われています。そのため、位置で区別するか前置詞を使って区別することになっていったことになります。

上記の対格と与格が統合していった時期と、S+V+O+O の文型を取る動詞と取らない動詞が英語に登場した時期に、何かの関係があるという推定が可能と思います。

また、動詞が1つの目的語と前置詞句を取る構文は、現在のフランス語で名詞を伴う場合の構文と似た文型となっています (しかし、フランス語で代名詞の場合は、直接目的語と間接目的語の区別が一部あり、前置詞を使わない場合がありえて、また代名詞は動詞の前にくることが普通で、語順が異なります)。そのことから、"Middle English" の時代にフランス語から入ってきたと思える動詞の中には、その文型だけを取ることと、何かの関係があるという推定も可能と思います。

例えば、上述したように各動詞の語源を調べてみたり、文法的な変化を調べてみたりすれば、何らかのヒントはあるかも知れません。しかし、どのような最もらしい説を立てても、全ての動詞について当てはまるかどうか検証して、例外の有無を明らかにしたりなどして、説の有効性を確かめることは、かなり困難と思います。


ところで、上記のいずれのグループでも、S+V+O+O の文型を取る動詞は、日常的に使用頻度が多い、基本的な動詞であるといえると思います。一方、その文型を取らない動詞は、使用頻度は低く、どちらかというとフォーマルな動詞であるといえると思います。


何れにしても、先に挙げました参考書 (3) に書かれているように、S+V+O+O の文型を取るか取らないかについては、簡単な規則はなく、各動詞について学ぶ必要があるという結論になると思います。

進行形の持つ意味についてです。

2007-01-20 22:48
下記の英文に関する質問です。
①I'm going to leave for work tomorrow.
 明日出勤するつもりです。(未来表現:意図)
②I'm leaving for work tomorrow.
 明日出勤する予定です。(未来表現:しっかりした計画ができていて、そのための段取りが終了している。)
③I'm going to leave for work now.
 今から出勤するところです。[出勤します。]
④I'm leaving for work now. 
 今から出勤しようとしています。[出勤します。]
単純な①と②は比較のために載せました。

質問1
③と④タイプは下記の4(2)項では未来表現として記載されています。
http://www.alc.co.jp/eng/grammar/kaisetsu/grammar50.html
しかし、④は下記Ⅰ項のI’m coming. の例で、動作が始まっていることを表わす。と記載されています。
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%81%99%E3%81%90&dtype=3&stype=1&dname=2ss
③と④タイプは未来表現でしょうか、それとも現在進行中の動作でしょうか。

質問2
④タイプの他文例です。
それぞれA,Bの二つの意味を持っていると思うのですが、正しいでしょうか。
(1)I'm going [coming] to the park now.
 A:今から公園に行こうとしています。[に行きます。]
 B:今公園に向かっています。
 go[come] to~ は「~へ行きつく」であり、到達動詞の進行形は途中を表すので、A,Bはどちらも途中を表している。
(2)I’m playing tennis now.
 A:今からテニスをしようとしています。[をします。]
 B:今テニスをしています
 (2)は下記文例を見つけたのでAの意味があると推測しましたが、まったく自信がありません。
 (playは活動動詞と思われますが、callは活動動詞か達成動詞かよく分かりませんでした。)
  Hah! Caught you red-handed, stealing that book! I'm calling the cops! (英辞郎から引用)
  《店員⇒客》現行犯逮捕だ。本を盗んだろ。警察を呼ぶからな。

質問3
質問2の(1)がA、Bの意味をもっているならI'm on my way to the park now. と同じ意味になりますが、
I'm going [coming] toが動的でI'm on my way toは静的の違いと考えればよいでしょうか。

 I'm on my way.も今すぐ(そちらに)行きます。今向かっているところです。(英辞郎から引用)
 とgoing toと同様にAとBの意味をもっています。

宜しくお願い致します。

Re^1: 進行形の持つ意味についてです。

2007-01-21 23:51
chaispeed さん、

意志未来の表現で、"be going to ..." は決定事項を表し、現在進行形は段取りなどができていることを表すのが一般的で、使うときはそのように使い分けるほうが無難と考えてよいと思います。しかし、実際の英語でネイティブが常にそのように使用しているとは限らないと思います。

"Practical English Usage", by Michael Swan (ISBN: 0-19-442098-1) という参考書の 214.2 には、次のように説明されています:

Present progressive and going to ... : differences
In many cases, both structures can be used to express the same idea.
  I'm washing / going to wash my hair this evening.
But there are some differences. For example, we prefer "going to ... " when we are talking not about fixed arrangement, but about intention and decisions.
- I'm seeing Phil tonight. (emphasis on arrangement)
  I'm really going to tell him what I think of him. (emphasis on intention: NOT I'm really telling him ...)
- Who's cooking lunch? (asking what has been arranged)
  Who's going to cook lunch? (asking for a decision)

また、他の参考書の "Cambridge Grammar of English", by Ronald Carter, Michael McCarthy (ISBN: 0-521-67439-5) の 362 には、次のように説明されています:

"Be going to" and the present progressive are commonly used for referring to future plans, decisions and arrangements. Sometimes either form can be used, sometimes there are contrasts in meaning between them, and sometimes one form is preferred. "Be going to" is more frequent in spoken and informal contexts.
In general, "be going to" and the present progressive can both be used to refer to future events when there is greater involvement on the part of the speaker in the decision-making process:
  What are you going to drink?
  What are you drinking?
  I’m going to have a drink with Jill after the film.
  I’m having a drink with Jill after the film.
  She’s not going to borrow my car.
  She’s not borrowing my car.
  Karen’s going to arrive tomorrow. I couldn’t put her off.
  Karen’s arriving tomorrow. I couldn’t put her off.
"Be going to" usually indicates that a decision has been made and that the event will take place soon, but that all the necessary plans have not yet been made. "Be going to" stresses the subjective view of the speaker:
  We’re going to pave over the front garden when we get round to it, so we can park off the road.
  I’m going to ask him to marry me.
The present progressive usually indicates that a decision has been made and that arrangements are probably in place or have been made:
  I’m starting a new job next week.(typically means I have agreed terms and a starting date)
  I shall actually be leaving earlier than expected. I’m flying on Friday. (I have booked the flight and made all the arrangements)

上記のような参考書での説明で、"Practical English Usage" のほうの解説では、例えば "we prefer ..." や "emphasis on ..." などが使われていたり、"Cambridge Grammar of English" のほうでは、時にはどちらの表現でも使われたり、時には対照的であったり、時には一方が好まれる、などと解説されていて、断言をさけるような解説をしていると思います。

また、現在進行形に関しては、"Practical English Usage" の 214.1 で次の説明があります:

We often use the present progressive with verbs of movement, to talk about actions which are just starting.
  Are you coming to the pub?
  I'm just popping out to the post office. Back in a minute.
  Get your coat on! I'm taking you down to the doctor!

すなわち、まさに始ろうとしている動作についても、しばしば現在進行形が用いられます。


> 質問1
> ③と④タイプは下記の4(2)項では未来表現として記載されています。
> http://www.alc.co.jp/eng/grammar/kaisetsu/grammar50.html
> しかし、④は下記Ⅰ項のI’m coming. の例で、動作が始まっていることを表わ
> す。と記載されています。
> http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF8&p=%E3%81%99%E3%81%90&dtype=3&stype=1&dname=2ss
> ③と④タイプは未来表現でしょうか、それとも現在進行中の動作でしょうか。

それについては、③と④のどちらとも、特に副詞の "now" が重要な役割をしていて、その発言をした場面などから「出かける」という意味になると思います。

  I'm going to leave for work now.

については、"be going to ..." が使われていますので、"leave" という動作の進行状態ではなく、これからその動作を始めるところという意味では一種の未来表現といえると思います。

  I'm leaving for work now.

については、③と同じ意味で使われる場合がありえると思います。さらに、今まさに始ろうとしている動作の場合 (例えば、出かけるために持ち物を持っている場合や、戸口や門などに向かっている場合など) もありえると思います。その両者の区別は最終的には状況などによって決まることになると思います。

ところで、動詞 "leave" が瞬間的な動作 (punctual) か、動作時間に幅がある動作 (durative) かの議論の余地もあると思います。しかし、例えば "leave" が、自分のいた部屋を出たときか、自宅の戸口を通過したときか、自宅の門を通過したときか、例えば見送る人がいる場合はお互いに姿が見えなくなったときか、あるいはそれ以外を表す動詞であるか正確な定義があるわけではないと思いますので、日常的に使う場合は瞬時的か動作時間に幅があるか考えてもあまり意味はないと思います。

"I'm coming." については、動作が始っているとは断言できないと思います。「今からに行く。」という意思表示のような使用の場合もありえると思います。そのように使われている例として、

アメリカで昔に制作されたアニメーション映画のあるシーン
[1] [呼び出しのベルがなる]
  woman: Cinderella!
  Cinderella: All right, all right. I'm coming.
  [Cinderella が庭から1階のキッチンに入る]
  Cinderella: Oh, my goodness. Morning, noon and night.
  [Cinderella が2階の寝室にいる woman に持って行くティなど朝食の準備をする]
  woman: Cinderella!
  [呼び出しのベルがなる]
  Cinderella: Coming, coming.
- 出典は "Cinderella", Walt Disney Pictures, released 1950

上記 [1] の例では、行くための準備をする前に "I'm coming." と現在進行形が使われている例と思います。これからキッチン入って準備をするところまで含めて、朝食を持って行くための準備の1つと解釈すれば、動作が始っているといえると思います。しかし、「来る」という動作そのものは始っていないし、そのための準備もまだできていないのに、"I'm coming" と「来る」という動作を表す動詞を現在進行形にしている例といえると思います。

その他、インタネットの電子本で捜した結果、"I'm coming." が「来る」という動作は始っていないが、「今から行くつもり」のような意味で使われていると状況から推定できる例がありました:

[2] "Oh, Arnold, come on down! Susan has baked some lovely cookies!"
  "I'm coming!" cried Arnold, and, as he happened to have the Bold Tin Soldier in his hand just then, he took the Captain along when he ran down to the kitchen.
- 出典は、インタネットの電子本 "The Story of a Bold Tin Soldier", by Laura Lee Hope: http://www.gutenberg.org/dirs/etext04/bldtn10.txt

[3] "I'm coming," he retorted; "I'm just 'aving a word with Mr. Nugent 'ere."
- 出典は、インタネットの電子本 "At Sunwich Port, Part 2. Contents: Chapters 6-10", by W.W. Jacobs: http://www.gutenberg.org/files/10872/10872.txt


> 質問2
> ④タイプの他文例です。
> それぞれA,Bの二つの意味を持っていると思うのですが、正しいでしょうか。
> (1)I'm going [coming] to the park now.
>  A:今から公園に行こうとしています。[に行きます。]
>  B:今公園に向かっています。
>  go[come] to~ は「~へ行きつく」であり、到達動詞の進行形は途中を表すので、
> A,Bはどちらも途中を表している。

それについては、上の④の例で上述しましたことと同じで、A で、特に発言をした場面などから行こうとしている場合と、今まさに行く動作を始める場合があると思います。そして、B のような動作の進行の場合 (例えば、行く途中に携帯電話などで話した場合や、途中で人に会ってそのように話した場合など) もあると思います。


> (2)I’m playing tennis now.
>  A:今からテニスをしようとしています。[をします。]
>  B:今テニスをしています
>  (2)は下記文例を見つけたのでAの意味があると推測しましたが、まった
> く自信がありません。
>  (playは活動動詞と思われますが、callは活動動詞か達成動詞かよく分かり
> ませんでした。)
>   Hah! Caught you red-handed, stealing that book! I'm calling the cops! (英辞郎
> から引用)
>   《店員⇒客》現行犯逮捕だ。本を盗んだろ。警察を呼ぶからな。

活動動詞 (activities) か達成動詞 (accomplishments) かなどについては、動詞そのものに対しては一概には言えないと思います。それについては、よろしければ、本掲示板の [1046] のスレッドへのレス [1047] の後半を参照して下さい。

動詞 "play" については、一般的に自動詞の場合も他動詞の場合も活動動詞 (activities すなわち durative & nonconclusive & agentive) になるはずです。そして:

  I'm playing tennis now.

については、上述の "I'm leaving for work now." の例と同様、その発言をした場面などで「今からテニスを始める」場合がありえると思います。さらに動作の進行中で「今テニスをしている」場合 (例えば、テニスをしながらハンド・フリーの携帯電話などで話す場合、その場面にいてテニスがどんなスポーツか知らない人に対して何をしているか答える場合など) がありえると思います。

  Hah! Caught you red-handed, stealing that book! I'm calling the cops!

については、その盗んだ人に話をしている場面で、今から電話をするところとそれらの文の表す状況から推定できると思います。その状況での動詞 "call" については、達成動詞 (accomplishments すなわち durative & conclusive & agentive) と考えてよいと思います。
(ところで話は逸れますが、"Caught you red-handed, stealing that book!" の例文は、主語の "I" が省略されていますが、ing-分詞句/節の "stealing that book" は本来主語にかからないとならないので、その文だけを解釈すると「盗んだ」のは私となってしまいます。勿論、常識などから「盗んだ」のはあなたと解釈できると思います。そのような文は多くの参考書で誤法とされていますので避けるのが無難と思われます。しかし、一種の慣用表現となっているもので、ing-分詞句/節が主語と一致しないものが幾つかあります。)


> 質問3
> 質問2の(1)がA、Bの意味をもっているならI'm on my way to the park now. > と同じ意味になりますが、
> I'm going [coming] toが動的でI'm on my way toは静的の違いと考えればよいで
> しょうか。
>
>  I'm on my way.も今すぐ(そちらに)行きます。今向かっているところです。> (英辞郎から引用)
>  とgoing toと同様にAとBの意味をもっています。

それについては、"be on one's way" / "be on the way" は、"be going" か "be coming" と同様の意味になり、特に動的か静的かとは言えないし、考えてもあまり意味はないと思います。動作動詞か状態動詞かに関係すると思いますが、例えば "go" や "come" は動作を意味し、"be" は状態を意味するなどと、動詞そのものに対して、動作か状態かは一概には言えないと思います。最終的はどのような状況で使用されたか、またはその状況を動作と取るか状態と取るか (例えば、向かう途中で乗物の到着を待っている場合を状態と取るかなど) にもよると思います。何れにしても考えてもあまり意味はないと思います。それについては、よろしければ、レス [1047] の後半や、[831] のスレッドへのレス [860] の後半を参照して下さい。

また、"be on one's way" も、まだ行く準備ができていない場合で使用されていると思える例もあります:

アメリカで制作されたアニメーション映画のあるシーン
[4] Beast: Then, you must go to him.
  Belle: What did you say?
  Beast: I release you. You are no longer my prisoner.
  Belle: You mean ... I'm free?
  Beast: Yes.
  Belle: Oh, thank you.
  Belle: Hold on, Papa. I'm on my way.
- 出典は "Beauty and the Beast", Walt Disney Pictures, released 1991

上記 [4] の例では、"Hold on, Papa. I'm on my way." の魔法の鏡に "Papa" が写っている状態で "Papa" に聞こえると錯覚しての無意識の発言とも解釈できると思いますが、何れにしても、今 "Beast" から開放されて行くことが許可されたばかりで、これから向かうための身支度をしなければならない状況で、"I'm on my way." が使われています。


特に現在進行形のように、いろいろな状況で使用できる用法が何を表しているかについては、その用法自体では決まらず、文脈や状況などから決まることも多いと思います。また、未来表現で現在進行形、"be going to ..."、"will" / "shall"、単純現在形などをどのような状況で使用するのが妥当というガイドラインのようなものはあると思いますし、多くの参考書で説明されていると思いますが、実際の英語でネイティブが常にそのように使用しているとは限らないと思います。

Re^2: 進行形の持つ意味についてです。

2007-01-22 21:45
MKさん
懇切丁寧な説明ありがとうございます。
回答内容について確認させて頂きたく宜しくお願い致します。

確認1
質問1~3の次に質問しようと思っていた③と④タイプの違いまで言及して頂きありがとうございます。
そうしますと、以下の定義に合致する場合はbe going toとthe present progressiveどちらでもよいといいうことですね。
>be going to and the present progressive can both be used to refer to future events when there is greater involvement on the part of the speaker in the decision-making process:
しかし、現実的にはwhen there is greater involvementを判断するのは難しく、"Practical English Usage"の説明に従うのが無難と思うのですが、どうでしょうか。

確認2
>現在進行形に関しては、"Practical English Usage" の 214.1 で次の説明があります:
>We often use the present progressive with verbs of movement, to talk about actions which are just starting.
  Are you coming to the pub?
  I'm just popping out to the post office. Back in a minute.
  Get your coat on! I'm taking you down to the doctor!
>すなわち、まさに始ろうとしている動作についても、しばしば現在進行形が用いられます。
>I'm leaving for work now.
>については、③と同じ意味で使われる場合がありえると思います。さらに、今まさに始ろうとしている動作の場合 (例えば、出かけるために持ち物を持っている場合や、戸口や門などに向かっている場合など) もありえると思います。その両者の区別は最終的には状況などによって決まることになると思います。
+この中で、「今まさに始ろうとしている動作の場合」は「現在進行中の動作」と考えていいですよね。
それから「③と同じ意味で使われる場合」をどう考えると言うことですが、
“I’m thinking about~”は「意識的な動作の進行中」を表すと文法書に記載されていますので
「③と同じこれからその動作を始めるところ」は始めようという意識が活動しているので、これも「意識的な動作の進行中」と考え、「現在進行中の動作」の範疇に入れるのが自然ではないでしょうか。
未来を表すのは未来を表す副詞句があれば未来表現となるのですが、今回の副詞句がnow(これから、今から)なので
“I’m thinking about~”と同様に「現在進行中の動作」と考えたいのですが、どうでしょうか。
〔到達動詞 arriveの場合〕
arriveは見方によっては現在進行中の動作とも、未来表現ともとれることを発見しました。
この考え方はどうでしょうか。
The train is arriving to the station.
その汽車は駅に到着しようとしています。(現在進行中の動作:特に汽車の乗客にとって)--(イ)
その汽車は駅に到着します。(未来表現:特に駅のプラットホームで待っている人々にとって)--(ロ)
(ロ)の根拠は下記を参照方
http://www.englishcafe.jp/tense2/4-2-2.html
しかし、(ロ)場合はThe train is soon arriving to the station.のようにsoonなどの副詞があれば自然であるが、
ないのに未来表現とするには抵抗があります。どうでしょうか。

確認3
>I'm going to leave for work now.
>については、"be going to ..." が使われていますので、"leave" という動作の進行状態ではなく、これからその動作を始めるところという意味では一種の未来表現といえると思います。
+I'm leaving for work nowと同様に「意識的な現在進行中の動作」と考えたいのですが、どうでしょうか。
理由はもうひとつあります。
be going to にはもうひとつ原因、予兆の意味があります。(これを①-2とします。)
It's going to rain.(雨が降りそうだ。)
英語版サイトの未来表現の説明では①と①-2は出てきますが、③が出てこないからです。
①下記の7段落目、①-2下記の6段落目
http://www.bbc.co.uk/worldservice/learningenglish/radio/specials/1535_questionanswer/page9.shtml
①下記の3段落目、①-2下記の5段落目
http://www.learnenglish.org.uk/grammar/archive/futures01.html

確認4
>I'm playing tennis now.
>については、上述の "I'm leaving for work now." の例と同様、その発言をした場面などで「今からテニスを始める」場合が ありえると思います。
+達成動詞は『文脈によっては「~しかけている」の意味もありえます。』と言う説明を見つけることが出来、I’m calling の文例を理解することができました。
下記資料の(3)と(4)の間に記載されています。
http://www.niigatami-h.nein.ed.jp/hoshino/index.html
しかし、活動動詞はインタネットで検索したのですが、見つけることが出来ませんでした。
playにはA:今からテニスをしようとしています。のような「をしようとしている、やろうとしているところ」の意味はないのではないかと思い始めました。
活動動詞の場合の説明されているサイト、または使用例をご存知でしたら、教えていただけませんか。

Re^3: 進行形の持つ意味についてです。

2007-01-24 00:13
chaispeed さん、

また、たくさん質問を書き込まれましたね。

> 確認1

> そうしますと、以下の定義に合致する場合はbe going toとthe present progressive
> どちらでもよいといいうことですね。
> >be going to and the present progressive can both be used to refer to
> future events when there is greater involvement on the part of the
> speaker in the decision-making process:
> しかし、現実的にはwhen there is greater involvementを判断するのは難し
> く、"Practical English Usage"の説明に従うのが無難と思うのですが、どう
> でしょうか。

それについては、発言者自身が決定に係わっているかどうかですので、発言者自身が知っているはずです。発言するべき未来のことについて自分が決めたことか、少なくても自分の意志が入っているかどうか、大抵わかるはずです。しかし、どの程度係わっていれば "greater involvement" といえるか個人差はあるかもしれません。


> 確認2

> >すなわち、まさに始ろうとしている動作についても、しばしば現在進行形が
> 用いられます。
> >I'm leaving for work now.
> >については、③と同じ意味で使われる場合がありえると思います。さらに、
> 今まさに始ろうとしている動作の場合 (例えば、出かけるために持ち物を持っ
> ている場合や、戸口や門などに向かっている場合など) もありえると思います。
> その両者の区別は最終的には状況などによって決まることになると思います。
> +この中で、「今まさに始ろうとしている動作の場合」は「現在進行中の動
> 作」と考えていいですよね。
> それから「③と同じ意味で使われる場合」をどう考えると言うことですが、
> “I’m thinking about~”は「意識的な動作の進行中」を表すと文法書に記載
> されていますので
> 「③と同じこれからその動作を始めるところ」は始めようという意識が活動し
> ているので、これも「意識的な動作の進行中」と考え、「現在進行中の動作」の
> 範疇に入れるのが自然ではないでしょうか。
> 未来を表すのは未来を表す副詞句があれば未来表現となるのですが、今回の副
> 詞句がnow(これから、今から)なので
> “I’m thinking about~”と同様に「現在進行中の動作」と考えたいのです
> が、どうでしょうか。

それについては、最終的には各自の考え方によると思います。副詞 "now" には「現在」という意味と「これから」「今から」「ただちに」(immediately) という意味がありますので、現在を表す場合と、現在の直後の未来を表す場合とがあると考えられると思います (「これから」「今から」「ただちに」を現在と取るか、未来と取るかによりますが、どちらが正しいといえるものではないと思います)。また、広く、現在の直後の未来まで含めて、現在と考えることもできると思います。

物理的な移動を伴いそれによりあることが起きることを表すと考えられる動詞、例えば "leave" "come" "pop out" などは、意識だけではなく、実際にある行動が開始され、それによりあることが起きてはじめてその動詞が意味する動作がなされた考えられると思います。そして、それらの動詞を "be going to ... " を使って、副詞 "now" を使った発言は、今からそのように行動するつもりであるという意思を表していると考えられると思います。

また、このようなことを本気で考えてもあまり意味はないと思いますが、極端に考えますと、動作そのものを表すと考えられる動詞、例えば "walk" "run" "play ..." などについては、今から始める動作については、動作を始める前の発言なら未来表現で、行動が始った瞬間以降の発言なら現在進行形となると思います。発言中に動作を始めると、発言の途中で未来表現が現在進行形に変わってしまうなどといえるかもしれません。

何れにしても、未来表現とは何であるか厳密に定義して、各動詞の開始などを厳密に定義することができなければ、議論の収拾がつかないと思います。未来表現か現在の進行を表現しているかを区別するよりも、どのような状況で (物理的な状況と発言者の内的な状況などを含めて) どのような用法を使用するのが妥当であるかがわかれば、日常的にはそれで十分と思います。


> 〔到達動詞 arriveの場合〕
> arriveは見方によっては現在進行中の動作とも、未来表現ともとれることを
> 発見しました。
> この考え方はどうでしょうか。
> The train is arriving to the station.
> その汽車は駅に到着しようとしています。(現在進行中の動作:特に汽車の乗
> 客にとって)--(イ)
> その汽車は駅に到着します。(未来表現:特に駅のプラットホームで待っている人々
> にとって)--(ロ)
> (ロ)の根拠は下記を参照方
> http://www.englishcafe.jp/tense2/4-2-2.html
> しかし、(ロ)場合はThe train is soon arriving to the station.のように
> soonなどの副詞があれば自然であるが、
> ないのに未来表現とするには抵抗があります。どうでしょうか。

動詞 "arrive" については、この掲示板の [831] のスレッドへのレス [860] でも多少述べましたが、"arrive" は瞬間的な動作 (punctual) を表し、到着した瞬間をいう動詞 (厳密にどの時点で到着と定義しているかは交通機関によると思います) ですので、それが現在進行形で使用されれば、近接未来と考えられる場合があります。

(動詞 "arrive" の後の前置詞は "at" か "in" が一般的で、"to" は一般的ではないと思います。)

現在進行形で未来の表現ができる以上、副詞などがない場合でも未来表現が可能となります。副詞などがないのに未来表現で通じるのは、実際の会話の場面では言外情報 (状況や背景や時には常識など) から、未来であるか現在の進行であるかあるいは他の状況であるかわかるはずです。

例えば、上のレス [1050] で既に挙げました参考書 "Practical English Usage" の例文:

  Who's cooking lunch? (asking what has been arranged)

や、参考書 "Cambridge Grammar of English" の例文:

  What are you drinking?

  She's not borrowing my car.

なども、未来を表す副詞はありません。それらは、発言者と聞き手の間に共通認識の言外情報があることが前提で、現在進行形で未来のことを言っているとわかると考えられます。

話は逸れますが、動詞 "arrive" を現在進行形にして、繰り返して起ることを表現する例文もあります:

[1] But now, more and more immigrants from scores of countries are arriving in the region; in Montgomery County schools, more than 135 languages are spoken.
- 出典は、アメリカの新聞のウェブサイト The Washington Post, by Maria Glod, Washington Post Staff Writer, August 8, 2006: http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2006/08/07/AR2006080701284.html?referrer=emailarticle

そのように、現在進行形はいろいろな状況を表現する用法として使用できますので、どの用法で使用されたかは、文脈 (副詞などやその他文中からわかる情報) と言外情報 (状況や背景や時には常識などで文中に表れない情報) とのどちらか、または両方から判断することになる場合も多いはずです。それは、現在進行形の用法に限ったことではありません。


> 確認3
> >I'm going to leave for work now.
> >については、"be going to ..." が使われていますので、"leave" という動
> 作の進行状態ではなく、これからその動作を始めるところという意味では一種
> の未来表現といえると思います。
> +I'm leaving for work nowと同様に「意識的な現在進行中の動作」と考えた
> いのですが、どうでしょうか。

上述しましたことと関係あると思いますが、"be going to ..." では物理的動作そのものに関しては、まだ始っていないことになると思います。「意識的な現在進行中の動作」という概念を持ち込めば、意識としては現在そのような意識を持っていて、開始に向けての心と体の準備できていく状態などということで、そのように考えることはできると思います。これについても、同様に最終的には各自の考え方によると思います。


> 理由はもうひとつあります。
> be going to にはもうひとつ原因、予兆の意味があります。(これを①-2と
> します。)
> It's going to rain.(雨が降りそうだ。)
> 英語版サイトの未来表現の説明では①と①-2は出てきますが、③が出てこないか
> らです。
> ①下記の7段落目、①-2下記の6段落目
> http://www.bbc.co.uk/worldservice/learningenglish/radio/specials/1535_questionanswer/page9.shtml
> ①下記の3段落目、①-2下記の5段落目
> http://www.learnenglish.org.uk/grammar/archive/futures01.html

それは、予測未来などと呼ばれていることですので、意思未来とは切り離して考えたほうがわかり易いかもしれません。(考え方によっては、意思未来も予測未来も実は同じといえるかもしれません。)

参照されたそれらのサイトにも書かれているとおり、何らかの証拠/予兆があって予測した場合に "be going to ..." を使うことが好まれます。証拠がない場合や、あっても具体的でない場合は :"will ..." を使うのが好まれます。

ここでいう③とは、予測未来で "be going to ..." と "now" が使われることでしょうか?それでしたら、例えば以下のような例文がありました:

[2] Your brother is going to dance with her now. See! There they go!
- 出典は、インタネットの電子本 "Greatheart", by Ethel M. Dell: http://www.gutenberg.org/files/13497/13497.txt

[3] 'Oh, no, it's quite easy,' said Irene. 'We have only to follow my thread. I am sure that it's going to take us out now.'
- 出典は、インタネットの電子本 "The Princess and the Goblin", by George MacDonald: http://www.gutenberg.org/dirs/etext96/prgob10.txt

意思未来で "be going to ..." が今からのことを言っていて "now" が使われていない例でしたら、上のレス [1050] で既に挙げました参考書 "Practical English Usage" の例文:

  Who's going to cook lunch? (asking for a decision)

や、参考書 "Cambridge Grammar of English" の例文:

  What are you going to drink?

  She’s not going to borrow my car.

があります。

また、"Cambridge Grammar of English" には、予測未来についての説明の一部として次のように書かれていて例文があります:

The present progressive is not used when a prediction is made based on present evidence:
  It's gone really dark. It's going to rain any minute.
  (×It's raining any minute. -誤った用法-)

上記の例文で "any minute" は、具体的にいつか特定できなくても、今すぐにでも起きることもありえるということで、現在以後を意味していると思います。


> 確認4
> >I'm playing tennis now.
> >については、上述の "I'm leaving for work now." の例と同様、その発言を
> した場面などで「今からテニスを始める」場合が ありえると思います。
> +達成動詞は『文脈によっては「~しかけている」の意味もありえます。』と
> 言う説明を見つけることが出来、I’m calling の文例を理解することができ
> ました。
> 下記資料の(3)と(4)の間に記載されています。
> http://www.niigatami-h.nein.ed.jp/hoshino/index.html
> しかし、活動動詞はインタネットで検索したのですが、見つけることが出来ませんで
> した。
> playにはA:今からテニスをしようとしています。のような「をしようとして
> いる、やろうとしているところ」の意味はないのではないかと思い始めました。
> 活動動詞の場合の説明されているサイト、または使用例をご存知でしたら、教え
> ていただけませんか。

多分、現在進行形で今から始めることを表現するのに、副詞 "now" を使用する例は、非常に少ないと思います。使用例としては、"google" の "Book Search" で捜したら、次のようなものが見つかりました:

[4] "I don't care if I make it on time, I'm sleeping now."
  He pulled his truck over to the side of the road, and when it came to a stop he crawled through the curtains into the back to take a nap.
- 出典は "My Elegant Barnyard", by Kacy Curtis, published 2001, Xlibris Corporation, Fiction / General, ISBN 1401013473

[5] "I'm sleeping now, Tramp, deeply sleeping, so I can't hear you anymore."
- 出典は "Last Resort: A Novel", by Scott Sommer, published 1982, Random House, Incorporated, ISBN 0394522907

上記の例文 [4] と [5] はそれぞれ、文脈から考えて、"I'm sleeping now" は、今から眠ることを言っていると推定できると思います。(眠りに入れば話すことができないので、眠る前の発言と考えられます。) また、多少の議論はあるかもしれませんが、動詞 "sleep" は、動作時間に幅がある動詞で、少なくても自分の意思で眠る場合は活動動詞と見なせると思います。(寝ていることの継続を表すのに動詞 "sleep" を進行形で使用している例が多いので、分類するならば、動作動詞といえると思います。また、「寝床に行く」は例えば "go to sleep" や "go to bed"、「眠りにつく」は例えば "get to sleep"、「(無意識に)寝てしまう」は例えば "fall asleep" や "fall into sleep" などと、動詞 "sleep" とは、"situation type" が区別できると思える表現があります。)

Re^4: 進行形の持つ意味についてです。

2007-01-24 23:00
MKさん 今回も回答頂き感激しています。本当にありがとうございました。
ただ、一部私の質問の仕方がまずくMKさんに伝わらなかったところがあるみたいなので、しつこくて申し訳ありませんが、
もうちょっとだけお付き合いください。

確認2の補足説明および質問
I'm leaving for work now.を
すべて現在進行中の動作か、動きだす前は未来表現、動き出してからは現在進行中の動作かは考えるのはやめます。
>"walk" "run" "play ..." などについては、今から始める動作については、動作を始める前の発言なら未来表現で、行動が始った瞬間以降の発言なら現在進行形となると思います。
+The train is arriving at the station.の文章は、汽車が現実に走っているのに未来表現と呼んでいることに不思議さを感じたのです。この文章こそ(イ)のみではありませんか。
それとも駅のプラットホームで待っている人々にとっては(ロ)の未来表現ですか。

その汽車は駅に到着しようとしています。(現在進行中の動作:汽車の乗客にとって)--(イ)
その汽車は駅に到着します。[する予定です。](未来表現:駅のプラットホームで待っている人々にとって)--(ロ)
(ロ)の根拠は下記を参照方
http://www.englishcafe.jp/tense2/4-2-2.html


確認3の補足説明および質問
 下記英文の質問です
① I'm going to leave for work tomorrow.
  明日出勤するつもりです。(未来表現:意図)
①-2 It's going to rain.
  雨が降りそうだ。(未来表現:原因、予兆)
③ I'm going to leave for work now.
  今から出勤するところです。[出勤します。]
>「意識的な現在進行中の動作」という概念を持ち込めば、意識としては現在そのような意識を持っていて、開始に向けての心と体の準備できていく状態などということで、そのように考えることはできると思います。
+まず英語版サイトの未来表現の説明では①と①-2は出てきますが、③が出てこないのです。
①下記の7段落目、①-2下記の6段落目
http://www.bbc.co.uk/worldservice/learningenglish/radio/specials/1535_questionanswer/page9.shtml
①下記の3段落目、①-2下記の5段落目
http://www.learnenglish.org.uk/grammar/archive/futures01.html
下記も①と①-2しか述べていないように思われます。
http://www.edufind.com/english/grammar/Tenses17.cfm

よって、③は「意識的な現在進行中の動作」だから、未来表現のページに記載されていないのではないでしょうか。
それとも、③は①と同じ仲間で「意図」を表しているだけでしょうか。
(日本の文法書では①と③は別項目として説明されています。)

確認4の補足説明および質問
到達動詞は「~しようとしている」、達成動詞は「~しかけている」の意味(justの意味を含んでいる)があります。
しかし、活動動詞には「~しようとしている」の意味はありません。
そうすると、A:今からテニスをしようとしています。の英訳はI’m just playing tennis now.
のように justが必須になるのではないでしょうか。
もしくはI’m playing tennis right now.のようにrightを追加する。
そうしないと、ただ今からテニスをします。となり、1時間後からかも知れないし、1秒後かもしれない
という曖昧さが残ると思います。

〔参考〕
>副詞 "now" を使用する例は、非常に少ないと思います。
+他の文例を少し探しました。
(1)I'm going to the concert now. Would you like to come?
今からコンサートに行くところです。一緒にいかがですか
下記の5.3項
http://www.alc.co.jp/eng/grammar/faq/05_01.html
(2)What are you doing now?
今から何をするの。
  下記参照
http://www2.alc.co.jp/ejr/index.php?word_in=What+are+you+doing+now&word_in2=%82%A0%82%A2%82%A4%82%A6%82%A8&word_in3=PVawEWi72JXCKoa0Je

Re^5: 進行形の持つ意味についてです。

2007-01-26 00:06
chaispeed さん、

> 確認2の補足説明および質問

> >"walk" "run" "play ..." などについては、今から始める動作については、動作
> を始める前の発言なら未来表現で、行動が始った瞬間以降の発言なら現在進行
> 形となると思います。
> +The train is arriving at the station.の文章は、汽車が現実に走っているのに未来表
> 現と呼んでいることに不思議さを感じたのです。この文章こそ(イ)のみではあり> ませんか。
> それとも駅のプラットホームで待っている人々にとっては(ロ)の未来表現ですか。
>
> その汽車は駅に到着しようとしています。(現在進行中の動作:汽車の乗客に
> とって)--(イ)
> その汽車は駅に到着します。[する予定です。](未来表現:駅のプラットホームで待
> っている人々にとって)--(ロ)
> (ロ)の根拠は下記を参照方
> http://www.englishcafe.jp/tense2/4-2-2.html

既に上のレス [1054] で述べましたが、動詞 "arrive" は瞬間的な動作 (punctual) を表し、到着する瞬間をいう動詞と考えられます。そのため、列車が走っていること自体を "arrive" を使って表現することはできません。当然のことですが「走っている」と「到着する」は異なる動作です。現在は走っていて、非常に近い未来に到着するような状況では、その時点での発言が「走る」ことに関しては現在の進行動作で、「到着する」ことに関しては近接未来であると解釈することができます。そのことは、列車に乗っている人々にとっても、駅で待っている人々にとっても、その他の人々 (例えば、ウェブ・カメラやテレビ中継などで見ている人々など) にとっても同じです。

もし、非常に近い未来に駅に到着するまで走っていることを表現するためには、動作時間に幅がある動作 (durative) を表す動詞を用いて現在進行形で、例えば以下のように表現することはできると思います:

  The train is pulling into the station.

  The train is drawing into the station.

ところで、参照されたサイトの "(9) a. The train is arriving at Sendai." の文は、そのサイトでは「現在進行形の未来表現」の例文の1つとして載せているようですが、その例文について「駅のプラットホームで待っている人々にとって」などという説明はそのサイトにはないようです。どこから出てきましたか?上述しましたとおり、誰にとっても「到着する」ことに関しては、近接未来であると解釈することができます。しかし、それ以外の解釈をする人がいてもよいと思いますし、それは最終的には各自の考え方によると思います。


> 確認3の補足説明および質問

> >「意識的な現在進行中の動作」という概念を持ち込めば、意識としては現在
> そのような意識を持っていて、開始に向けての心と体の準備できていく状態な
> どということで、そのように考えることはできると思います。
> +まず英語版サイトの未来表現の説明では①と①-2は出てきますが、③が出てこな
> いのです。
> ①下記の7段落目、①-2下記の6段落目
> http://www.bbc.co.uk/worldservice/learningenglish/radio/specials/1535_questionanswer/page9.shtml
> ①下記の3段落目、①-2下記の5段落目
> http://www.learnenglish.org.uk/grammar/archive/futures01.html
> 下記も①と①-2しか述べていないように思われます。
> http://www.edufind.com/english/grammar/Tenses17.cfm
>
> よって、③は「意識的な現在進行中の動作」だから、未来表現のページに記載
> されていないのではないでしょうか。
> それとも、③は①と同じ仲間で「意図」を表しているだけでしょうか。
> (日本の文法書では①と③は別項目として説明されています。)

参考書のどこに載せるかは著者や編集者の考え方によると思います。そして、参考書に、そのような現在進行形の表現は「意識的な現在進行中の動作で、現在の進行動作を表している」などと明言していない限り、そのように思うことは憶測や拡大解釈に過ぎないと思います。そのようなことは、文法の概念や用語や分類などの問題ですので、どのように考えるかは最終的には各自の自由と思いますが、その理由がある文法書の編集がそうなっているからだけでは正当化する根拠に乏しいと思います。

現に、上のレス [1050] で既に挙げました参考書 "Practical English Usage" では、現在進行形 (present progressive) による未来表現は、"will / shall"、"be going to ..." とともに「未来」"future" の説明にまとめて、214.1 に、次のように載っています:

We often use the present progressive with verbs of movement, to talk about actions which are just starting.
  Are you coming to the pub?
  I'm just popping out to the post office. Back in a minute.
  Get your coat on! I'm taking you down to the doctor!

また、念のために述べたいと思いますが、文法用語の「現在進行形」"present progressive" と「現在の進行動作」は異なる概念です。「現在進行形」は、英語の動詞の1つの形で、助動詞 "be" と動詞の ing-形を使った形に過ぎません。「現在の進行動作」とは、文法などの説明でいう場合は、発言直前、発言中、発言直後の間で動作が継続していることを表します。

上のレス [1054] でも多少述べましたが、「現在進行形」はいろいろ状況を表現することができて、それはどのように分類にもよると思いますが「現在の進行動作」「現在の一時的な状態」「現在の変化、展開など」「現在の瞬時的な動作の反復など」「現在の期間限定の定時的な動作など」「現在の意外な出来事など、不規則的に繰り返す出来事など」「未来表現」「発言の内容の強調などのために発言を表す動詞を現在進行形にする用法」「手紙などでのインフォーマルな表現」「控えめな表現、丁寧な表現」などと挙げれば、たくさんあります。

参考書などを編集する場合、動詞の形でまとめるという考え方で、「現在進行形」のところに「現在の進行動作」などと「未来表現」を同じ章などにまとめることはありえると思います。一方、時間関係でまとめるという考え方で、「未来表現」に "will / shall"、"be going to ..."、「現在進行形による未来表現」をまとめる参考書もありえます。それは、上述しましたとおり、著者や編集者の考え方によると思います。


> 確認4の補足説明および質問
> 到達動詞は「~しようとしている」、達成動詞は「~しかけている」の意味
> (justの意味を含んでいる)があります。
> しかし、活動動詞には「~しようとしている」の意味はありません。
> そうすると、A:今からテニスをしようとしています。の英訳は
> I’m just playing tennis now.
> のように justが必須になるのではないでしょうか。
> もしくはI’m playing tennis right now.のようにrightを追加する。
> そうしないと、ただ今からテニスをします。となり、1時間後からかも知れな
> いし、1秒後かもしれない
> という曖昧さが残ると思います。

活動動詞で「今から・・・しようとしている」の意味では副詞 "just" が必須になるなどと説明しているような著名なネイティブが書いた参考書や信頼できるソースがあるのですか?上のレス [1054] で挙げた例文 [4] と [5] の "I'm sleeping now" では、「今から寝ようとしている」の意味で使われているのに、副詞は "now" だけとなっています。

そして、上のレス [1050] でも述べましたが、「到達動詞」や「活動動詞」などという文法用語自体、完全に線引きができるものではないと思います。それについては、よろしければ、本掲示板の [1046] のスレッドへのレス [1047] の後半を参照して下さい。

副詞 "now" が、「今から」などという意味で用いられる場合、それが用いられた文が発言されたときの状況などにより、1秒後の場合もあれば、1分くらい後の場合もありえると思います。しかし、1時間後であることを伝えるのに "now" を使うのが適切なコミュニケーションといえるでしょうか?コミュニカティヴな表現をするためには、その場合は "in an hour" などを使うことになると思います。副詞 "now" が、今から何秒後までなら使用可能であるかなどの数値的な定義はないので、議論するだけ無駄と思います。それは、"right" や "just" などの副詞を追加した場合も、"now" が強調されますが、今から何秒後までに限定されるなどという数値的な規定はありません。

また、わざわざ "right" などを付け加える場合は、発言にそれなりの意図がある場合もありえると思います (例えば、「いつになったら始めるか」など問われた場合など)。そして、副詞 "just" を助動詞 "be" と動詞の ing-形の間に入れた場合は "now" にかかるとは限りらず、"be playing" にかかり "only" などの意味となり「ただ・・・しているだけ」「ただ・・・するだけ」の意味もありえます。

上のレス [1054] で述べたことと関係すると思いますが、発言した文自体には曖昧さがあっても、言外情報が補うことにより言いたいことが十分に伝わる場合もあれば、曖昧でも用が足りる場合もあり、発言者と聞き手の間でコミュニカティヴなやり取りができることがありえます。そのようなことは日常的にはよくあることと思います。そのため、状況によっては、"I’m playing tennis now." で発言の意図が十分に伝わる場合もありえます。

英語に限ったことではないと思いますが、発言者が言わなくても聞き手に通じると思った言葉は言わないことがありえますし、そのほうが多いと思います。それは、レス [1054] でも述べましたが、状況や背景 (聞き手が予め知っていることや、その場で目で見てわかることなどを含む) や時には常識でわかる言外情報、または話の流れなどから言わなくてもわかる情報については、言わなくてもコミュニカティヴなやり取りができると思います。逆に、言わなくてもわかる言葉をたくさん言うと、大抵の場合、相手に嫌われると思います。


> 〔参考〕
> >副詞 "now" を使用する例は、非常に少ないと思います。
> +他の文例を少し探しました。
> (1)I'm going to the concert now. Would you like to come?
> 今からコンサートに行くところです。一緒にいかがですか
> 下記の5.3項
> http://www.alc.co.jp/eng/grammar/faq/05_01.html
> (2)What are you doing now?
> 今から何をするの。
>   下記参照
> http://www2.alc.co.jp/ejr/index.php?word_in=What+are+you+doing+now&word_in2=%82%A0%82%A2%82%A4%82%A6%82%A8&word_in3=PVawEWi72JXCKoa0Je

副詞 "now" は、「現在」と「今から」などの時間を表す以外の役割もすることがありえると思います。

それは、"Cambridge Grammar of English" の 単語 "now" の説明のところに載っていますが、"discourse marker" と呼ばれます:

"Now" (or sometimes "now then") is used as a discourse marker to indicate that a new idea is being introduced, to mark a topic shift or to mark a boundary between stages of a conversation.

その参考書の説明は、"now" が純粋に "discourse marker" の役割をする場合だけを説明していますが、実際の会話で使われる場合は、"discourse marker" の役割と時間を表す役割の両方をしていると考えられる場合もありえると思います。

そのように考えますと、上のレス [1054] で挙げました例文 [4] や [5] の "I'm sleeping now" での "now" は、「今から」などを意味すると同時に、聞き手に話の流れを変えることを示すために使われていると考えることもできると思います。それらの状況では、聞き手にとっては「今から寝る」というのは突然のことなので "now" を入れることによって、話の流れが切り替わった (その場合は、それ以上の話はない) ことを示すための役割をすると考えることができると思います。

逆に、参考書 "Practical English Usage" での例文の "Get your coat on! I'm taking you down to the doctor!" では、最初にある命令文によって、今から外出することが聞き手に予想できるために、2番目の文では "now" を言わなくてもよいと考えられます。また、"Cambridge Grammar of English" での例文の "What are you drinking?" も状況や背景などから今から飲む飲物を聞かれることが自然な流れのために "now" を言わなくてもよい例と考えられます。

挙げられたサイトで参照された例文 "I'm going to the concert now. Would you like to come?" や " What are you doing now?" は多分日本人が文法や語法の説明をするために作った文と思われますが、そのような文を使うことがありえるとすれば、やはり聞き手が予想しなかったことを発言者が言うためと思われます。

何れにしても、文自体としては同じことを伝える場合でも、状況や話の流れなどに応じたコミュニカティヴな表現をするためには、副詞 "now" などがあるほうが適切な場合と、必要がない (むしろ余分である) 場合があると思います。

そのため、実際に使われる英語では、現在進行形で今から始めることを表現する場合で "now" が使われるのは、聞き手が予想できないようなことを言う場合などと考えることができて、少ないと思います。


結局は、どのような用法を用いるか、どのような語句を使ったり使わなかったりするかなどは、状況や話の流れなどに応じたコミュニカティヴな表現をするために、発言者が選択することです。どのような選択が適切であるかを知るためには、実際にネイティブが作った文を参考するほうが良いと思います。また、それらの表現がどのように分類されるべきかなどについては、こだわっても最終的に唯一の答が得られるとは限らないと思います。

Re^6: 進行形の持つ意味についてです。

2007-01-28 20:42
MKさん 回答本当にありがとうございます。MKさんの仰っていることは、すんなり理解できていますが、
知識が増えれば、また新たな疑問がでてきます。宜しくお願い申し上げます。


確認2の整理
到達動詞のbe+~ing形(進行形という表現はやめます)について、複数の文法書で現在進行中の動作、出来事の一種として、「一般的な継続を表すものではなく、終結点に近づこうしている」という意味で説明されています。
(文法書では未来表現との説明がなかったです。下記A,Bの文も→の左側の説明のみ。)
しかし、前回のサイトおよびMKさんの他スレッドの説明(以下)
>"arrive" のような動詞は、動作の進行を表す用法での進行形にはあまりしないと思います (近接未来の用法では進行形になることがありますし、空港に着陸した航空機が滑走路で減速中や駅に入ってきた列車が減速中などの表現で進行形で使われることがあると思います)。

を踏まえ下記のとおり整理しました。
The car is stopping. 車は止まりかけている→近い将来止まる---A
He is dying. 彼は死にかけている→近い将来死ぬ---B
The train is arriving at the station. その汽車は駅に到着しかかっている→近い将来到着する
→の左側は現在進行中の動作、出来事の一種。→の右側は未来表現。
leaveの終結点がはっきりしないが、自宅の戸口と通過する時のすると
>"leave" が、自分のいた部屋を出たときか、自宅の戸口を通過したときか、自宅の門を通過したときか、例えば見送る人がいる場合はお互いに姿が見えなくなったときか、
最初に書いた④I'm leaving for work.は 出勤しようとしている(戸口に向かおうとしている)→近い将来出勤する(戸口を通過する)
これでよろしいですよね。(文法書で→の右側の説明を書いてくれていれば、こんなに悩まなくてもすんだのですが。)


確認3の再質問
>「意識的な現在進行中の動作で、現在の進行動作を表している」などと明言していない限り、そのように思うことは憶測や拡大解釈に過ぎないと思います。
+よくわかりました。そうしますと
英語版サイトの未来表現の説明では①と①-2は出てきますが、③が出てこないのは
これもページ数制限のため、記載されていないだけと理解すればよろしいですか。
(誤解を与えてしまいました。「日本の文法書での①と③が別項目」とは未来表現の中で、分けて説明されているということです。)
>① I'm going to leave for work tomorrow. 明日出勤するつもりです。(未来表現:意図)
>①-2 It's going to rain. 雨が降りそうだ。(未来表現:原因、予兆)
>③ I'm going to leave for work now. 今から出勤するところです。[出勤します。]
> ①下記の7段落目、①-2下記の6段落目
> http://www.bbc.co.uk/worldservice/learningenglish/radio/specials/1535_questionanswer/page9.shtml > ①下記の3段落目、①-2下記の5段落目
> http://www.learnenglish.org.uk/grammar/archive/futures01.html
> 下記も①と①-2しか述べていないように思われます。
> http://www.edufind.com/english/grammar/Tenses17.cfm


確認4の再質問
文の表す状況から未来を表現になることは知っています(確認2に関連)ので、nowの無い文で比較します。
I’m going out.(出掛けようとしている→出掛けます:到達動詞)---A
I’m calling the cops,(警察を呼ぼうとしかけています→呼びます。:達成動詞)---B
I’m playing tennis.(活動動詞)
到達動詞は「~しようとしている、~しかけている」の意味であり、達成動詞は「~しかけている」の意味もあるので
上記A、Bは容易に理解できます。
しかし、活動動詞には「~しようとしている、~しかけている」の意味は無いのに、なぜ「テニスをしようとしている」の意味で使うことが出来るのでしょうか。


ここから新たな質問です。
質問4
When I grow up, I'm joining the police force. 僕は大きくなったら、警察官になります。 (Leech:1987, p.63)
についてです。
今までの学習内容を踏まえても、上記の英語が正しいと理解できません。
普通はWhen I grow up, I'm going to join the police force.です。(intention and decision)
ここでは子供が下記に示すthere is greater involvementであるとも思えない。
be going to and the present progressive can both be used to refer to future events when there is greater involvement on the part of the speaker in the decision-making process:
しかし、一番大事なことは、be+~ing形は絶対に行われる確実な予定しか使えないことです。
下記参照化方
http://www.t-kougei.ac.jp/engineering/kiyou/2003/2-02.pdf#search='%22%E8%8B%B1%E8%AA%9E%E3%81%AE%E7%8F%BE%E5%9C%A8%E9%80%B2%E8%A1%8C%E5%BD%A2%E3%81%A8%E8%A5%BF%E6%B4%8B%E5%93%B2%E5%AD%A6%E2%80%9D'

子供のころに大人になってからの職業を、絶対に行われる確実な予定と言えないと思います。
(私も幼少のころはプロの野球選手なるのだと思ったものです。現実は普通の会社員です。)

When I grow up, I'm joining the police force.が正しい英語である文法的理由は何なのでしょうか。


質問5
MKさんから
Be going to and the present progressive are commonly used for referring to future plans, decisions and arrangements.
の説明文の提示を受けました。
さらに、下記サイトには次の説明があります。
The use of be going + infinitive and the present continuous tense to speak about the future is similar. We use them to talk about things that are already planned or decided.
http://www.learnenglish.org.uk/grammar/archive/futures01.html
planは普通に訳すと「計画」ですが、「計画」では意味が広すぎます。たとえばどういうこと指すのでしょうか。

Re^7: 進行形の持つ意味についてです。

2007-01-30 00:04
chaispeed さん、

> 確認2の整理

> を踏まえ下記のとおり整理しました。
> The car is stopping. 車は止まりかけている→近い将来止まる---A
> He is dying. 彼は死にかけている→近い将来死ぬ---B
> The train is arriving at the station. その汽車は駅に到着しかかっている→近い将
> 来到着する
> →の左側は現在進行中の動作、出来事の一種。→の右側は未来表現。
> leaveの終結点がはっきりしないが、自宅の戸口と通過する時のすると
> >"leave" が、自分のいた部屋を出たときか、自宅の戸口を通過したときか、
> 自宅の門を通過したときか、例えば見送る人がいる場合はお互いに姿が見えな
> くなったときか、
> 最初に書いた④I'm leaving for work.は 出勤しようとしている(戸口に向かお
> うとしている)→近い将来出勤する(戸口を通過する)
> これでよろしいですよね。(文法書で→の右側の説明を書いてくれていれば、
> こんなに悩まなくてもすんだのですが。)

そのとおりと思います。

ご自分のレベルに合う文法書を使うか、それがなければ、ご自分のレベルに合わせて説明していただける個人教師を雇うなどして下さい。


> 確認3の再質問
> >「意識的な現在進行中の動作で、現在の進行動作を表している」などと明言
> していない限り、そのように思うことは憶測や拡大解釈に過ぎないと思います。
> +よくわかりました。そうしますと
> 英語版サイトの未来表現の説明では①と①-2は出てきますが、③が出てこないのは
> これもページ数制限のため、記載されていないだけと理解すればよろしいですか。
> (誤解を与えてしまいました。「日本の文法書での①と③が別項目」とは未来
> 表現の中で、分けて説明されているということです。)

質問されている内容が意味不明ですし、意図も見えません。論理的に筋道を立ててお書き下さい。


> 確認4の再質問
> 文の表す状況から未来を表現になることは知っています(確認2に関連)ので、
> nowの無い文で比較します。
> I’m going out.(出掛けようとしている→出掛けます:到達動詞)---A
> I’m calling the cops,(警察を呼ぼうとしかけています→呼びます。:達成動詞)---B
> I’m playing tennis.(活動動詞)
> 到達動詞は「~しようとしている、~しかけている」の意味であり、達成動詞
> は「~しかけている」の意味もあるので
> 上記A、Bは容易に理解できます。
> しかし、活動動詞には「~しようとしている、~しかけている」の意味は無い
> のに、なぜ「テニスをしようとしている」の意味で使うことが出来るのでしょうか。

そのことに関しては、既に上のレス [1056] で説明しました。また、関連してレス [1050] と [1056] でも多少述べましたが、そのように断言できるわけではないと思います。要点だけ繰り返しますと、動詞をそのように完全に分類できるわけではありませんし、最終的にどのような意味であるかは、副詞句や言外情報 (状況や背景や常識など) と合わせて、総合的に決まる場合があります。

そのため、副詞句も言外情報もない単文で、そのようなことを検討することは無意味と思います。状況や背景などがわかり、実際にネイティブが発言または作文した例を挙げて下さい。


> 質問4
> When I grow up, I'm joining the police force. 僕は大きくなったら、警察官になり
> ます。 (Leech:1987, p.63)
> についてです。
> 今までの学習内容を踏まえても、上記の英語が正しいと理解できません。
> 普通はWhen I grow up, I'm going to join the police force.です。(intention and decision)
> ここでは子供が下記に示すthere is greater involvementであるとも思えない。
> be going to and the present progressive can both be used to refer to future events when
> there is greater involvement on the part of the speaker in the decision-making process:
> しかし、一番大事なことは、be+~ing形は絶対に行われる確実な予定しか使え
> ないことです。
> 下記参照化方
> http://www.t-kougei.ac.jp/engineering/kiyou/2003/2-02.pdf#search='%22%E8%8B%B1%E8%AA%9E%E3%81%AE%E7%8F%BE%E5%9C%A8%E9%80%B2%E8%A1%8C%E5%BD%A2%E3%81%A8%E8%A5%BF%E6%B4%8B%E5%93%B2%E5%AD%A6%E2%80%9D'
>
> 子供のころに大人になってからの職業を、絶対に行われる確実な予定と言えな
> いと思います。
> (私も幼少のころはプロの野球選手なるのだと思ったものです。現実は普通の
> 会社員です。)
>
> When I grow up, I'm joining the police force.が正しい英語である文法的理由は何な
> のでしょうか。

そのことに関しては、既に上のレス [1050] で説明しました。要点だけまとめますと、発言者が自分の意志で決定したことなどについては、"be going to ..." と現在進行形のどちらを使うかは、好みによる場合もありえます。"be going to ..." は意思などを強調し、現在進行形では段取などを強調するという差はあると言われていますが、絶対的な規則ではないと思います。

そのため、"When I grow up, I'm joining the police force." について、文法的に正しいか間違いか議論しても無意味と思います。例えば、仮に子供が「大人になったら警察官になる」ということを両親などに話して、両親なども賛成している場合は子供の主観では段取ができていると思う場合も可能と思います。そのようなことは、文法だけでなく心理学的な要素も関係する場合もありえると思います。何れにしても、状況や背景などがない単文で検討しても無意味と思います。

また、未来のことについて、決定されていて、しかも段取りまで全て完了していても、何かあって気が変わることもありえると思います。そのため、未来のことについて「絶対に行われる確実な予定」などありえません。発言した本人が、そのときには絶対的と思うだけに過ぎないと思います。特に、子供が将来のことなどを語る場合は、一時は絶対にこうなると子供なりに決めたことが、後に本人の気が変わる場合などもありえます。

多分、そのような例文を文法書などで挙げているのは、現在進行形は、場合によっては遠い将来のことについても使う場合がありえることを言いたいものと思います。

(参照された "Leech:1987" は、"Meaning and the English Verb (2nd Edition)", by Geoffrey Leech, Longman, ISBN 0582305314 と思いますが、絶版になっているようです。現在は、3rd Edition, ISBN 0582784573 が同じ著者から出ているようです。)

"When I grow up" と現在進行形が使用されている例を "google" の "Book Search" で捜したら、以下のような文が実際に出版されている本にも使用されていることがわかりました:

[1] WENONA: When I grow up, I'm playing hockey.
- 出典は "The Brothers and Sisters Learn to Write: Popular Literacies in Childhood and School Cultures", by Anne Haas Dyson, Published 2003, Teachers College Press, ISBN 0807742805

[2] When I grow up, I'm moving to Chicago to be an actress.
- 出典は "Another Song About the King: A Novel", by Kathryn Glasgow Stern, Published 2000, Random House Inc, ISBN 0375502823

上記の例文は、珍しい例とは思いますが、"When I grow up" のような遠い漠然とした将来のことについても、現在進行形を使う例があることを裏付けていると思います。しかし、それが一般的に好ましい使用方法かどうかは別の話になると思いますし、それは最終的には状況や背景などに左右されることがあり、一概には言えないと思います。


> 質問5
> MKさんから
> Be going to and the present progressive are commonly used for referring to future plans,
> decisions and arrangements.
> の説明文の提示を受けました。
> さらに、下記サイトには次の説明があります。
> The use of be going + infinitive and the present continuous tense to speak about the
> future is similar. We use them to talk about things that are already planned or decided.
> http://www.learnenglish.org.uk/grammar/archive/futures01.html
> planは普通に訳すと「計画」ですが、「計画」では意味が広すぎます。たとえば
> どういうこと指すのでしょうか。

「計画」や「予定」で十分理解できると思います。質問されている意図が見えません。


結局は、英語も人間が普段使用する言葉の1つですので、それから文法的な規則を見つけても、それが絶対的で不変であるとは限らない場合もありえます。それは、算数/数学の定理や自然科学の法則などとは大きく異なることと思います。また、人間同士のコミュニケーションでは、1つの文に含まれる情報以外にも、話の流れや言外情報によって相手に十分に理解される場合が多くありますので、文法や語義などに関して徹底した厳密さの必要性はないと思いますし、そのような条件で人間の言語は発展してきたところがあると思います。それは、コンピュータなどで使用される言語とは大きく異なることと思います。

Re^8: 進行形の持つ意味についてです。

2007-01-31 19:16
MKさん 何度もご指導頂きありがとうございました。
複雑なbe going toとbe+~ing形の文法的意味とその違いについてかなり理解できました。
今後別の項目で質問しようと思っていますので、よろしければご指導方お願い申し上げます。

get to know, come to know の語法

2007-01-13 00:43
 はじめまして、宜しくお願いいたします。to-不定詞が本来方向の前置詞から派生したと言うのは、論文などの議論において頻繁に俎上に載せられることと思います。そこで、get to know, come to knowにおいて、knowを方向へ向かって、を表すと考え、ゆえに「知るようになる」と考えては誤りでしょうか?極論すれはknowを目的地と考えるわけです。

 しかし、そう考えると、問題点があります。walk to workのように、この文のsituation typeは抽象的でもAccomplishmentでなければならない、ということになってしまいます。意味的に考えて、それはあり得ません。状態変化そのものを表すinchoativeな場面、すなわちachievementかと。そうしますと、この説明には無理があるかと思います。やはりhave toのように準助動詞として扱うしかないのでしょうか?どうかご教授お願い致します。

Re^1: get to know, come to know の語法

2007-01-14 00:46
メットマンさん、

それについては、最終的にどのように考えるかは各自の考え方によると思います。

最初に、get+[to-不定詞] と、come+[to-不定詞] が一般的にどのようなものかを見てみたいと思います。

"Practical English Usage", by Michael Swan (ISBN: 0-19-442098-1) という参考書の 223.6 には、get+[to-不定詞] について次のように説明があります:

With an infinitive, 'get' can mean 'manage', 'have an opportunity' or 'be allowed'.
Get + infinitive can also suggest gradual development.

となっていて、gradual development のほうの例文として "to know" を用いた例文:

[1] He's nice when you get to know him.

が載っています。同じところに、その他の to-不定詞を用いた例文:

[2] You'll get to speak English more easily as time goes by.

[3] Wayne's getting to be a lovely kid.

そして manage、have an opportunity、be allowed の意味のほうの例文として:

[4] We didn't get to see her -- she was too busy.

[5] When do I get to meet your new boyfriend?

が載っています。

come+[to-不定詞] については、その参考書の 128.5 には、次のように説明があります:

Come + infinitive can be used to talk about changes in mental state or attitude.

となっていて、"to know" の例文は載っていませんが "to realise" を用いた例文 と "to regret" を用いた例文:

[6] I slowly came to realise that she knew what she was doing.

[7] You will come to regret your decision.

が載っています。

上記のことから、come+[to-不定詞] は、一般的にメンタル (知性や考え方や心など) の変化を意味するのに対して、get+[to-不定詞] は、状態 (メンタルも含めて) などの漸進的な変化を意味する場合に使用されることがある言えると思います。(上記の例文 [2] の動詞 "speak" は一般的には動作などを表す動詞 (dynamic) と思いますが、その例文では、文脈から考えると、話す能力などについて言っていると思いますので、一種の状態 (特に quality) などと解釈できると思います。)

また、その参考書によれば、get+[to-不定詞] は、成し遂げる (manage) や、する機会がある (have an opportunity)、することが許される (be allowed) の意味で使用されることがあります。

"get to know" が実際にどのように使用されているか、少し例文を捜すと、以下のようなものがありました:

[8] Inevitably as a journalist you get to know a large number of people, and it's people who make appointments.
- 出典は、イギリスのコーパス "The British National Corpus" ("BNC"), Friends in high places. Paxman, Jeremy. London: Michael Joseph Ltd, 1990

[9] Over the next few weeks Avril and Peter, a Royal Mail executive, gradually got to know each other, but they remained just good friends.
- 出典は "BNC", Best. London: Gruner & Jahr (UK), 1991

[10] There would always be a possibility of escape once she got to know the routine.
- 出典は "BNC", War in high heels. Falconer, P. London: Nexus, 1993

[11] On the other hand, if we assume that there is imperfect information, in the sense that suppliers and demanders know the current price for the good on their island but only get to know the price in other markets with a one-period time lag, the relationship between aggregate supply and the general level of prices becomes much more subtle.
- 出典は "BNC", Rational expectations in macroeconomics. Attfield, C L F; Demery, D; Duck, N W. Oxford: Basil Blackwell Ltd, 1991

[12] I got to know several master mechanics, but about the most interesting fellow among them was the blacksmith, Dowley.
- 出典は、インタネットの電子本 "A Connecticut Yankee in King Arthur's Court, Part 6.", by Mark Twain (Samuel Clemens): http://www.gutenberg.org/files/7247/7247.txt

[13] Annyhow, we'll get to know all we want when he goes into the witness box at the Logan murder trial next week.
- 出典は、インタネットの電子本 "You Never Know Your Luck, Volume 1.", by Gilbert Parker: http://www.gutenberg.org/dirs/etext04/gp11210.txt

上記の例文 [8]、[9]、[12] では、"get to know" が文脈から「徐々に知るようになる」ことを表していて、具体的には他人と親睦を深めていくのような意味で使用されていると推定できると思います。

一方、例文 [10] は、接続詞 "once" があるので「知る機会がある」のような意味の可能性が高いと思います。例文 [11] は、前置詞句 "with a one-period time lag" があるので「知る機会がある」や「知ることとなる」 (manage や be allowed に近い意味) のような意味と思います。例文 [13] も、文脈から「知る機会がある」や「知ることができる」のような意味と思います。それらの例文では「徐々に」という意味はないと思います。そして、それらの例文での "get to know" は、知識や理解力の取得や向上などを意味していると思います。

そのようなことからすると、"get to know" は、「徐々に知るようになる」という意味で使われる場合と、「知る機会がある」や「知ることとなる」などの意味で使われることがあると言えると思います。

"come to know" についても、少し例文を捜すと、以下のようなものがありました:

[14] By the frequency of his visits he came to know most of the artists and was fond of addressing them in a loud voice by their first names as they came out of the studio.
- 出典は "BNC", In all directions. Dunlop, Roy. Cambridge: Graham-Cameron Publishing, 1986

[15] Through them we can come to know ourselves and others a little better.
- 出典は "BNC", Marriage inside out. Mattinson, Janet and Clulow, Christopher. London: Penguin Group, 1989

[16] Children in the 'top' set for mathematics quickly come to know that they are more capable than those in the 'bottom' set.
- 出典は "BNC", What is happening in our primary schools. Pluckrose, Henry. Oxford: Blackwell, 1987

[17] So, little by little, people came to know that steam is a great, good giant.
- 出典は、インタネットの電子本 "Stories of Great Inventors Fulton, Whitney, Morse, Cooper, Edison", by Hattie E. Macomber: http://www.gutenberg.org/files/19533/19533.txt

[18] You will like him so much when you come to know him.
- 出典は、インタネットの電子本 "John Bull on the Guadalquivir from Tales from all Countries", by Anthony Trollope: http://www.gutenberg.org/dirs/etext03/jbgud10.txt

[19] So here I have lived about sixteen years in virtue and reputation; and all at once, when I come to know what is good, and what is evil, I must renounce all the good, all the whole sixteen years' innocence, which, next to God's grace, I owed chiefly to my parents, and my lady's good lessons and examples, and choose the evil; and so, in a moment's time, become the vilest of creatures!
- 出典は、インタネットの電子本 "Pamela, or Virtue Rewarded", by Samuel Richardson: http://www.gutenberg.org/dirs/etext04/pam1w10.txt

上記の例文 [14]、[17]、[18] は "come to know" が他人と親睦を深めるなどを意味していて、特に [14] と [17] は、文脈から漸進的な変化を表しているものと思います。

例文 [15] は、"come to know" で認識や知識や理解力の向上などを意味していて、文脈から漸進的な変化を表しているものと思います。例文 [16] と [19] も、"come to know" が認識や知識や理解力や判断力などの向上などを意味していると思いますが、文脈から短期的または突然の変化を表してるものと思います。

ここまでをまとめますと、"get to know" も "come to know" も、少なくても、他人と親睦を深めるなどの意味と、認識や知識や理解力や判断力の取得や向上などの意味があると言えると思います。そして、そのことは、動詞 "know" が元々持っているところの、situation type が stative 特に private states であって、他人と親睦があるなどを意味する状態と、認識や知識や理解力や判断力があるなどを意味する状態 (どちらも「知っている」などという意味の状態) へ、"get" や "come" が持っているところの、変化を表す意味が加わったなどと解釈してもよいと思います。

そして、"get to know" も "come to know" についても、特に上記の例文 [8]、[9]、[12]、[14]、[17] のように漸進的な変化で、situation type が processes (durative & conclusive & nonagentive) になると思える場合と、特に例文 [11]、[13]、[19] のように即座の変化で、situation type が transitional events (punctual & conclusive & nonagentive) になると思える場合があるといえます。


次に、動詞 "walk" について、"walk to work" の situation type について考える前に、situation type とは、何かについて、"A Comprehensive Grammar of the English Language" ("CGEL"), by Randolph Quirk, Sidney Greenbaum, Geoffrey Leech, Jan Svartvik (ISBN: 0-582-51734-6) という参考書を少し参考にしたいと思います。

"CGEL" では、4.4 節に situation type の概要が約1ページに渡り説明されていて、4.27 節~ 4.35 節を通して situation type の各 type について約10ページに渡り説明されています。

"CGEL" の 4.4 節では "dynamic" (動作) と "stative" (状態) について説明されていて、その中の説明文に:

It should be noted, though, that we talk of dynamic and stative "meanings", rather than dynamic and stative "verbs".

とあります。すなわち、「動作動詞」と「状態動詞」ではなく、「動作の意味」と「状態の意味」を問題としています。その理由として:

This is because one verb may shift, in meaning of, from one category to another.

とあります。すなわち、1つの動詞が意味上あるカテゴリから別のカテゴリに移ることがありえると説明があります。

そして、「動作」と「状態」の区別として、次のような例文:

 Learn how to swim.

 * Know how to swim. [* は unacceptable (正しいとは認められない) を示す]

を挙げていて、「動作」は imperative (命令法) になることが常だが、「状態」はそうはではないと説明があります。しかし、その節の note には

 Know this poem by heart by next week.

という命令文の例を変則的としながらも挙げています。さらに、次のような例文:

 What she did was (to) learn Spanish.

 * What she did was (to) know Spanish. [* は unacceptable (正しいとは認められない) を示す]

を挙げていて、「動作」は一般的に pseudo-cleft 文の "do" の後に続くことができると説明があります。

しかし、

The dynamic/stative distinction is not clear-cut, however.

と説明があります。すなわち、「動作」と「状態」は完全に線引きできないとしています。

"CGEL" の 4.34 節では、"goings-on" と "activities" と "processes" と "accomplishments" の situation type の説明があり、

Intransitive verbs placed under 'activities' generally become accomplishments when a direct object or an adverbial of destination is added:

と説明があり、例文として

 Jill is knitting herself a sweater.

 The boys were swimming across the estuary.

を挙げています。すなわち、自動詞として activities (durative & nonconclusive & agentive) に分類される動詞が、目的語や目的地を示す副詞句が加わると一般的に accomplishments (durative & conclusive & agentive) になるとしています。

上述のような "CGEL" の説明を借りれば、situation type については、完全に線引して分類はできるわけではないし、1つの動詞でも文中での使用によって変わることがありえると考えるのが妥当と思います (特に activities に分類される意味を持つ動詞でも、目的を表す語句が加われば accomplishments になることがある)。

そのことから "walk to work" について考えるために、動詞 "walk" について、例文を挙げると:

[20] In the mornings she walked in the formal garden.
- 出典は "BNC", Nudists may be encountered. Scott, Mary. London: Serpent's Tail, 1991

[21] And if I can walk to work, you can walk to school.
- 出典は "BNC", Facing conflict. Lawson, Michael. Sevenoaks, Kent: Hodder & Stoughton Ltd, n.d.

上記の例文 [20] では、動詞 "walk" は自動詞で、特に何かを達成したり目的地に到着するための動作ではないと推定できて、situation type は activities と考えられると思います。一方、例文 [21] は、目的場所 (その文では前置詞 "to" の目的語が無冠詞のために具体的な目的地を挙げることを意図はしていないと思います) である "to work" や "to school" という副詞句が加わって、"walk" という動作があることを達成するためのものであるといえて、situation type は accomplishments と考えられると思います。


"get to do" や "come to do" を "have to do" と同じように準助動詞と考えるかどうかについては、よろしければ、本掲示板の [1036] のスレッドの説明を参照して下さい。これについても、結局は各自の考え方によると思います。

"get to know" や "come to know" の 動詞 "know" を目的地と見なす考え方にならえば、極端なことを言えば、"have to know" について、"know" が "have to" が意味する「しなければならない」すなわち義務や任務の目的地と見なすことも可能と思います。例えば、次のような例文:

[22] I have to know what's going on.
- 出典は "BNC", Clubbed to death. Dudley Edwards, Ruth. London: Victor Gollancz Ltd, 1993

で、"know what's going on" ということが義務や任務であると見なすことが可能と思います。動詞 "have" に義務や任務の意味があるかどうかについて、議論になると思いますが、例えば、次のような例文:

[23] I have something to do in the cabin and will return in a little while.

の場合のように、to-不定詞で修飾された不定代名詞 (indefinite pronoun) "something" などが、動詞 "have" の目的語になっている文は、文脈や背景によっては、それが義務や任務があると解釈できる場合もあります (勿論、そうでない場合もあります)。

しかし、動詞 "have" 単独では、または一般的に to-不定詞単独では、必ず義務や任務の意味があるわけではないので、"have" と "to do" が元々持っている意味からだけでは "have to do" の意味を知ることはできないと思います。多分、そのようなこともあって、"have to" は、法助動詞 (modal verb) が持っているような意味を持っていて、構文上は一般動詞として使用されるために、準動詞と分類するのが一般的と思います。

(もし、仮に "have" 単独が持つ意味と、一般的に to-不定詞単独が意味するところだけから、"have to do" の意味を知ることができるという説があるとすれば、私は、それは to-不定詞に義務や任務を示唆する何かがあるものと思います。それは、例えば、動詞 "remember" や "forget" については、to-不定詞を用いて "remember to do" や "forget to do" が「するべきことを覚えている」や「するべきことを忘れる」などの意味となり、義務や任務について言うことになると思えて、一方 ing-形を用いて "remember doing" や "forget doing" とすると「したことを覚えている」や「したことを忘れる」などの意味となり、実際にしたことについて言うことになると思えるという対照的な例があるからです。勿論、これはただの推定の話です。)


結局は、英語は人間が普段使用する言葉の1つとして、構文上も統一的な規則が常にあるわけではなく、文法的に規則を見つけて分類したり、用語を定義したりなどしようとしても、完全に線引きができないために、どのように考えるかは最終的に各自の考え方によるとなるような問題はいろいろあると思います。準助動詞/連結動詞をどのように定義して分類するかの問題や、situation type の問題も、そのような問題に当ると思います。

連鎖動詞が導く準助動詞について

2006-11-17 21:48
こんばんは。miyashitaと申します。
皆様に伺いたいことがあります。文法の問題です。
少し意見の分かれる問題なのですが、よろしくおねがいします。


悩んでいるのは、連鎖動詞(後ろに直接準動詞を伴う動詞)が導く準助動詞についての質問です。

manageあるいはtendなどに不定詞がつく時、これらを「manage to do」「tend to do」で
ひとつの動詞のように扱っている説明を時々みかけるのですが、
このように「連鎖動詞 to do」という形を
「準助動詞 do」とみなすことは一般的な用法なのですか?
間違った用法なのでしょうか?それともこのような連鎖動詞毎によって、
一つの「準助動詞」と見なせるものとそうでないものがあるのでしょうか?


Randolph Quirk et al の The Comprehensive Grammar of the English Language
(Longman Ltd, 1985)では、
助動詞と本動詞の中間に位置する動詞句群を、
[1] marginal modals; dare (to)、need (to)、 ought to、 used to
[2] modal idioms; had better、 would rather、 have got to
[3] semi-auxiliaries; be able to、be about to、be apt to、be bound to、be
due to、be going to、be likely to、be meant to、be obliged to、be supposed
to、be willing to、
[4] catenative verbs; appear to、came to、fail to、get to、happen to、
manage to、seem to
などと分類しています。

私がよく分からないのは(4)に分類される(と思われる)「準助動詞」です。
私が問題としているのは個々の連鎖動詞の是非についてではなく、
「連鎖動詞ーto do」の形で一つの動詞とみなすことは
一般的な文法的用法なのか、それとも個別の語法に属するものなのか、ということです。(念のため)

私自身は少なくとも間違った用法とは思っていません。
少なくとも意味論の観点からみれば理にかなっています。
ですがその場合でも一般的な文法というよりは、個別の語法に属する表現ではないかと思っていました。

ですが大学院の先輩から、

>学校文法ではなく、伝統文法や生成文法では文法の中であつかっています。
しかし、学校文法レベルでは、語法として扱うのが一般的なようです。

というアドバイスをうけました。
このような意見の方は大勢いるようです。
ですが、その方も私自身も生成文法の専門家ではありません。

「連鎖動詞ーto do」の形で一つの動詞とみなすことは
一般的な文法規則と見なすことも可能なのでしょうか?
ぜひご教授ください。

Re^1: 連鎖動詞が導く準助動詞について

2006-11-19 00:15
miyashita さん、

そのような問題は、用法や語法の問題ではなく、ただの文法用語の定義と分類の問題と思います。そのため、正しい/間違いと決められるものではなく、せいぜい、合理的か、理解しやすいかなどの問題で、極端な言い方をすれば各自な趣味などで決まるようなところもあると、私は思います。

"catenative verb" とは何と定義されているかについては、人によっても違いがあるようで、ある定義を取ってみても曖昧で線引きができていないと思います。"catenative verb" についてのある定義の方法の根拠の1つになっていると思える "modal" (法) とは何であり、どのような意味がある場合に "modal" と言えて、どのような意味なら "lexical" (語彙的) (すなわち、一般動詞) だけでしかないと言えるかについても、曖昧で線引きができていないと思います。

例えば、最近 (今年4月) 出版された "Cambridge Grammar of English", by Ronald Carter, Michael McCarthy (ISBN: 0-521-67439-5) には、"catenative verb" について次のように説明しています:

<用語の定義のところ>
Catenative: A verb phrase which includes a verb such as "appear to", "come to", "fail to", "get to", "happen to", "manage to", "seem to" or "tend to" followed by a lexical verb. It expresses modal and aspectual meanings:
"Do you happen to know Suzie’s number?"
"We seem to have been this way before."

<本文の文法の説明のところ>
A catenative verb phrase is one which includes a verb such as "appear to", "come to", "fail to", "get to", "happen to", "manage to", "seem to" and "tend to" with a lexical verb. These verbs have meanings similar to some of the modal verbs or meanings similar to those indicated by aspect choices. However, unlike modal and auxiliary verbs, they behave like lexical verbs in that they construct their complex forms with auxiliary do, "be" and "have".

The catenative verbs express modal meanings, indicating whether something is probable or certain, and aspectual meanings, indicating whether something is achieved or completed:
"‘You appear to be a man of many parts,’ she said."
(could also be expressed with a modal adverb such as: "You are probably a man of many parts.")
"Do you happen to know Suzie’s number?"
"He didn’t manage to get Anna on the telephone."
("He wasn’t able to/couldn’t get Anna on the telephone.")
"We seem to have been this way before."
"We don’t tend to go to London very often."

The quasi-modal meanings of catenative verbs may be illustrated by the fact that they can be removed without any major change to the meaning:
"Do you happen to know Suzie’s number?"
(or: "Do you know Suzie’s number?")
"Do you happen to have a spare pen?"
(or: "Do you have a spare pen?")
"We don’t tend to go to London very often."
(or: "We don’t go to London very often.")

In the case of fail to, a simple negative may be substituted:
"The package failed to arrive on time."
("The package did not arrive on time.")

However, non-catenative lexical verbs cannot be removed in this way without major changes to meaning:
"I often long to change my job."
(compare: "I often change my job.")

その参考書での "catenative verb" の分類は、miyashita さんが挙げられた "The Comprehensive Grammar of the English Language" での分類と同じと思います。

上記の参考書は序文で、自ら "The main approach taken in this book is descriptive." と言っていて、記述文法を主体として、"Cambridge and Nottingham Corpus" というコーパスを用いていると言っています。

特に、上記の参考書では、"catenative verb" の特徴として、"quasi-modal meaning" を挙げていて、文意に重要な変更 ("major change") なしに、"catenative verb" を取り除くことができることで示されるかもしれないとしています。反対に "non-catenative" では、文意に重要な変更なしには、その動詞は取り除けないとして、例を挙げています ("long to change ... " の例)。

そのような定義と分類の根拠もあると思います。しかし、文意に「重要な変更」 ("major change") について、これは「重要な変更」であり、これは「重要な変更」ではないと、常に誰もが認める絶対的な線引きができるかどうかは、不明と思います。

例えば、上記の参考書では、"come to" と "get to" を載せていて、「・・・するようになる」などの意味を持つ動詞+to-不定詞の場合は、"catenative verb" に属するとしています。それからすれば、"grow to" も同じく "catenative verb" に属すると言えると思います。

しかし、似たように「・・・するようになる」などの意味を持っていると思える "learn to" の場合は、"learn to" がある場合とない場合で、文意に重要な違いがあるのかないのか疑問で、断言することは容易ではないと思います。例えば次のような文:

[1] Plutarch, at school at Athens, learnt to love these great works in his impressionable years.
- 出典は "The British National Corpus", The Penguin history of Greece. Burn, A A. London: Penguin Group, 1990

で、"learnt to" の代わりに "came to" を使って:

[1a] Plutarch, at school at Athens, came to love these great works in his impressionable years.

としても、文意に重要な違いがないと言えるかどうか疑問と思います。"learn to" の場合は、少なくても自然にするようになったというわけではなく、何らかのきっかけや経験や努力などの結果として「・・・するようになる」の意味と思います。"come to" の場合は、概してどのような過程でなったかは問題にしていないと思います。そのため、"learn to" を "come to" に変えれば、発言者が概してどのような過程であったかという情報は失われてしまったと言うことができ、それが重要か重要でないかは、ケース・バイ・ケースとも思います。

さらに、"catenative verb" は取り除いてしまっても、文意に重要な変更はないという説がどうであるか考えるために、取り除いてみて:

[1b] Plutarch, at school at Athens, loved these great works in his impressionable years.

とした場合、文意に重要な変更があったと考えるのが妥当と思います。"Plutarch came to love ..." や "Plutarch learnt to love ..." の場合は、少なくても "school at Athens" に在学中の "impressionable years" で、元々特に "love" していないもを "love" するようになったという変化を表していますが、"Plutarch loved ... " の場合は、"school at Athens" に在学中の "impressionable years" で "love" していたことを表していますので、重要な文意の違いがあると考えることができると思います。

そのように考えると、"catenative verb" と定義されている動詞を取り除いた場合に生じる文意の違いについて、重要か、重要でないかは、発言者が元の文で何を伝えることを意図していたかによっても異なると考えられますし、to-不定詞で使用されている動詞によっても異なってくる可能性もあると考えられますし、人によっても考え方が異なってくる場合もあると思います。そのため、線引きができないと思います。


ここで、"catenative verb" とされている動詞の性質をもう少し考えるために、その1つとされている動詞 "happen to" が使われている例文:

[2] I happened to have an extra ticket for the recital last night.
- 出典は "The British National Corpus", Little victims. Barnard, Robert. London: Corgi Books, 1993

について考察すると、to-不定詞を取ってしまえば、"I happened." となり、全く意味をなさない文となってしまうため、その文での動詞 "happen" に対して to-不定詞は必須語句と言えると思います。

動詞 "happen" については、to-不定詞を取る場合以外は、一般的に S+V 文型の完全自動詞しかなく、名詞や形容詞などを目的語としても補語としても取ることができない動詞となっています。そのため "happen" が to-不定詞を取った場合は、その to-不定詞が目的語の役割をしているのか、補語の役割をしているのかのヒントもないように思います (無理に分類すれば、補語の役割か必須副詞句の役割のどちらかと思いますが、分類する意味もないと思います)。何れにしても、"happen" に対しては to-不定詞は補完 ("complementation") する語句と考えることは可能と思います。

しかし、例文 [2] は、文意を変えずに以下のように書き換えることができると思います:

[2a] It (so) happened that I had an extra ticket for the recital last night.

書き換えた文 [2a] では、"it" が仮主語で that-節が意味上の主語で、that-節の内容が "happen" したとなります。そのように考えると、例文 [2] で "I" と "happened" が意味上の主語と動詞の関係にあるのかどうかについても疑問と思います。一方、例文 [2] の "I" と "to have" (文 [2a] での "I" と "had" ) については、意味上の主語と動詞の関係があると言えると思います。

また、例文 [2] は、副詞や副詞の役割をするイディオムを用いれば:

[2b] I by chance had an extra ticket for the recital last night.

[2c] I incidentally had an extra ticket for the recital last night.

などと書き換えることができると思います。そのような点から、例文 [2] では、"happened to" は、構文上は単純過去時制を示す助動詞が持つ役割を持って、意味上は副詞的な役割をして "I had an extra ticket for the recital last night." という文に割り込んだようなものと考えることも可能と思います。

似たようなことは、他の "catenative verb" とされている "appear to" や "seem to" でも言えると思います (動詞 "appear" や "seem" は、S+V+C 文型で主格補語を取ることができる点では、動詞 "happen" との違いはありますが、例えば "You seem to do ..." などが "It seems that you do ... " や "Perhaps you do ... " などと書き換えても文意が同じと言えると思います)。

しかし、"catenative verb" とされている "come to" や "get to" などは、例えば "He came to love ... " を "It came that he loved ... " などと書き換えることはできないと思いますし、また "come to" の意味に取って代わるようなぴったりの副詞もないと思います (文によるところもあると思いますが、副詞 "gradually" などもぴったりではないと思います)。

そのようなことから、"catenative verb" に分類される動詞でも、性質が異なるものがあると考えることができ、更なる分類をしてもよいとも思います (どのような分類をするかは、考え方や目的などで異なってくると思います)。


ところで、人によっては "catenative verb" について、異なった定義をしているようです。

例えば、アメリカの大学 "University of Hawaii" にあったウェブサイト:

http://www2.hawaii.edu/~ann/catens.doc

では、

English catenative constructions
Furthermore, English seems to be unique among Germanic languages in its possession of a class of verbs that has modal-like functions but a distinct set of syntactic properties. This class, which includes "want to", "have to", and "like to", is variously labelled "catenatives" (i.e. "chaining" verbs, e.g. (Brown, 1973) , p.54; (Limber, 1973) , p.176) or "matrix verbs" (e.g. (Bloom, 1991) , p.57). Here I will use "catenative" to refer to the subset of English complement-taking verbs that use the infinitive-marker "to" to introduce the next verb. Although they are modal-like in that they are used to express notions such as desire, need, or intention, catenatives are technically main verbs, since any verb they introduce belongs to an embedded clause. Examples are:
(1) I want to read that book.
I'm going to read that book.
I have to read that book.
Despite the descriptive grammarian's view that the second verb (along with its infinitive-marker to) is subordinate to the catenative (2a), there is evidence that, at least in American English, the processing unit is actually catenative+to (2b), suggesting that to may have been (at least partially) reanalyzed as a part of the catenative rather than as associated with the verb it introduces.
(2a) I want [to+read that book].
(2b) I want+to read that book.
One kind of evidence supporting this sort of reanalysis is heard in the frequent phonological assimilations made by adults, such as "gonna" for "going to" or "wanna" for "want to". Further evidence comes from Lois Bloom's investigation of the acquisition of verb+"to" constructions; she concludes that her children learned "to" in association with the preceding catenative (2b) rather than with the complement (2a) (1991, p.290) .
<さらにつづく>

と説明していて、"want to"、"have to"、"like to"、"be going to" なども "catenative" としています。

また、イギリスのある大学 "University College London" にあったウェブサイト:

http://www.phon.ucl.ac.uk/home/dick/aux.htm

では、

verbs that combine with a following non-finite verb are often called 'catenative verbs' (where the term 'catenative' means 'chaining' - Latin catena, 'chain'). This term includes verbs like "get", "keep", "start", "help" as well as the traditional auxiliary verbs:
<さらにつづく>

と説明していて、"non-finite verb" (原形不定詞、to-不定詞、動詞の ing-形) を取るものは、"catenative verbs" と呼ばれることがあるとしていて、"the traditional auxiliary verbs" (助動詞) も含むとしています。

そのため、"catenative verb" をどう定義するかは、統一されていないところがあり、皆が共通の理解を持てるような一般的な文法用語として、確立されていないとも思います。

"can" や "must" のように、疑問文や否定文を作るときに構文上の違いが明らかなものは、それを根拠に "modal verb" などと明確に分類できると思います。しかし、[一般動詞]+to-不定詞 のような形をしているものを、分類しようとした場合、絶対的な基準はなく、その [一般動詞] がどのような性質や意味などを持っているかに注目して分類しようとしても、完全に線引きができないと思いますし、どのような意義があるかについても疑問と思います。

Re^2: 連鎖動詞が導く準助動詞について

2006-11-19 11:26
拝啓 MK様

おはようございます。miyashitaです。
丁重なお返事頂き、ありがとうございます。

MK様の仰るとおりだと思います。
私自身、この問題はaporia(というと大げさかもしれませんが)に属する問題かもしれないと、薄々気づいていました。
ですが確証が持てなかったため、色んな人にきいてまわりました。

ある人はこう答えてくれました。

>catenative verbs;
appear to、came to、fail to、get to、happen to、manage to、seem to
などのV toの部分は、
「to以下の動詞に新たな意味を付加する助動詞もどきの役割をすると考えることもできる」
程度の認識で充分かと思います。

また、専門家の方はこう答えてくれました。

>ただ、クワークなどがこれを一つの動詞と考えるのもそれなりの理
由があるわけですが、しかしこれは、ある意味で、「便宜的な区分」
であるように思います。そう考えるとわかりやすくなるところがあ
りますよ、というくらいです。ですから、これは文法のレベルの話
ではなく、また語法のレベルの問題でもなく、むしろ便宜的な区分
の問題とみなすのが一番事実に近いのではないかと思います。

MK様のご意見も、これに通じるものがありますね。

「文法的な理解を大事にする」
「文法的になり過ぎない」

これがなにより大切なことであったはずなのに、
振り返ってみれば理に走りすぎていたようです。

「初心忘るるべからず」ですね。
本当にありがとうございました。

(ところで、私何かお気に障るようなことを言ってしまったでしょうか?
もし心ならずご気分を害されてしまわれていたのなら、申し訳ありません。
こちらに悪意・中傷の意は全くありませんでした。)

Re^3: 連鎖動詞が導く準助動詞について

2006-11-20 23:11
miyashita さん、

お礼の返信と、この問題に対する他の方の見解の書き込み、ありがとうございます。それらの見解と私の書いた内容が大筋で同じようですので、この件については、私もある程度確信が持てました。

私はいつもこの掲示板を見ているわけではないため、今回書き込むのが遅れて、余計に気を揉ませたようで済みません。

so 、 it 、 that など

2006-11-12 22:05
初めて質問したいと思います。初歩的なことかもしれませんが、他の人の発言に対して何故 I think so. とは言えても、 I think it. や I think that. とは言えないのでしょうか?ところが、 I know it. や I know that. とは言えても、 I know so. とは言えないのでしょうか?どのように so 、 it 、 that などを使い分けるのでしょうか?動詞によって決まるのでしょうか、それとも文脈によって決まるのでしょうか?どなたかよろしくお願いします。

Re^1: so 、 it 、 that など

2006-11-14 00:19
kyon さん、

> 他の人の発言に対して何故 I think so. とは言えても、 I think it. や I think that.
> とは言えないのでしょうか?ところが、 I know it. や I know that. とは言えても、
> I know so. とは言えないのでしょうか?どのように so 、 it 、 that などを使い
> 分けるのでしょうか?動詞によって決まるのでしょうか、それとも文脈に
> よって決まるのでしょうか?

については、既に話に出てきたものごとや内容を受ける場合に "so"、"it"、"that" のどれを使うかは各動詞によっても異なり、文脈などによっても異なると考えてよいと思います。

that-節で表現するべき内容で、既に話に出てきたために、それを繰り返すのを避ける場合は、そのような that-節を "so" で受けることが一般的である動詞と、主に "that" で受けることが一般的である動詞があります。また、特に文脈などによって異なると考えられるのは、各動詞がどのような意味で用いられているかなどによっても異なる可能性があるからです。

"Practical English Usage", by Michael Swan (ISBN: 0-19-442098-1) という参考書にも、that-節を "so" で受ける動詞について、次のように説明しています:

We often use "so" after "believe", "hope", "expect", "imagine", "suppose", "guess", "reckon", "think", "be afraid", instead of repeating words in a that-clause.

しかし、"know" については "so" で受けないと説明しています:

"So" is not used after "know".

そして、次の例文を載せています:

[1] "You're late." ~ "I know." OR "I know that." (NOT "I know so.")

また、"I know." と "I know it." については、次のように説明しています:

"I know" refer to facts - it could be completed by a that-clause.
"I know it" generally refers to things - it replaces a noun.

そして、次の例文を載せています:

[2] "I went to a nice restaurant called The Elizabeth last night." ~ "I know it." (="I know the restaurant.")

最近出版された "Cambridge Grammar of English", by Ronald Carter, Michael McCarthy (ISBN: 0-521-67439-5) にも、

"So" is used as a clausal substitute after verbs such as "assume", "be afraid", "believe", "hope", "imagine", "reckon", "think":

として、例として:

A: Is Thomas coming to the meeting tomorrow?
B: I believe so.

A: Will you still be here next time I call?
B: I hope so!
(note that the opposite of "so" in this type of construction is "not", e.g. "I hope not.")

You’re very bright, Zoe. Everybody says so.

と載っています。

動詞 "think" の場合は、「・・・と思う」などの意味の場合は、上の挙げた参考書の説明の通りに "think so" と "so" で受けるのが一般的になっています。

しかし、"think" が「・・・を考えてみる」「・・・を検討する」(動詞 "consider" と同意語) などの意味の場合は "think it" と "it" で受けることがあります。例文をイギリスの最大のコーパス (例文集) の "The British National Corpus" で捜してみれば、少ないようですが、見つかります。例えば:

[3] But you're not going to postpone this showdown, so don't think it.
- The British National Corpus, Only two can share. Murray, Annabel. Richmond, Surrey: Mills & Boon, 1993

[4] That was their view when first we reduced our North Sea oil prices, and now they think it again.
- The British National Corpus, New Scientist. London: IPC Magazines Ltd, 1991

[5] 'I'll think it over,' she said.
- The British National Corpus, Nudists may be encountered. Scott, Mary. London: Serpent's Tail, 1991

のように "don't think it" や "think it again" や "think it over" などということも、例としては少ないようですが、ありえます。また、"again" などを伴う場合は、会話などでは "think again" と代名詞などを使わない例が多いと思います。

[6] 'Think again,' she said jauntily, her eyes dark with warning.
- The British National Corpus, Mask of deception. Wood, Sara. Richmond, Surrey: Mills & Boon, 1993

また、"think" が "that" で受ける例も、少ないようですが、見つかります。例えば:

[7] Well that's probably just what it sounded like when you haven't any idea what she was talking about, but I think that.
- The British National Corpus, 107 conversations recorded by `Helen' (PS0E8) between 31 May and 1 June 1991 with 7 interlocutors

[8] But Sebastian isn't a monster, please don't think that.
- The British National Corpus, Platinum coast. Pemberton, L. London: HarperCollins, 1993

上記の例は、"think" が「・・・と想像する」などの意味で使われていると思います。

"The British National Corpus" で、"think so."、"think it."、"think that." とそれぞれ直後にピリオドが続く場合だけ (ピリオドで文を終了させないと "that" は that-節の場合があるため) の例の数を捜して比較すると:

think so. --- 984件
think that. --- 49件
think it. --- 25件

となりました。

しかし、数だけで "think so" が一般的で、他の表現が一般的ではないと言えるものではないと思います。上記のように、「・・・と思う」などの意味で、既に話に出てきたものごとや内容などを that-節を受ける場合は "think so." が一般的ですが、「・・・を考えてみる」「・・・を検討する」や「・・・と想像する」などの意味の場合は、"it" や "that" を受ける例があります。そのように "think" の場合は、動詞がどの意味で使われているかで受ける代名詞などが異なることがあると考えるのが妥当と思います。

また、that-節を代名詞にする場合も S+V+O+C の文型で that-節を仮目的語にする場合は "it" が使われます。例えば:

[9] We think it important that as many youngsters as possible should be aware of the lifeboat service.
- The British National Corpus, The Lifeboat. Poole, Dorset: Royal National Lifeboat Institution, 1991


動詞 "believe" の場合は、「・・・と思う」などの意味の場合は、上の挙げた参考書の説明の通りに "believe so" と "so" で受けることがよくあります。しかし、"it" で受けることもよくあるようです。例えば:

[10] In ninety-nine cases out a hundred, he or she knows better than you, whether you believe it or not.
- The British National Corpus, Profitboss. Freemantle, David. London: Pan Books Ltd, 1988

上の例のように "believe it or not" はよく使われるようです。"it" の代わりに "so" が使われる例は、"The British National Corpus" では見つかりませんでした。

また、否定で使われる場合は、例えば:

[11] I do not believe it.
- The British National Corpus, All the sweet promises. Elgin, Elizabeth. London: Grafton Books, 1991

[12] I cannot believe it!
- The British National Corpus, Murder unprompted. Brett, Simon. UK: Futura Publications Ltd, 1984

"it" で受けることが多くあります。"not" が使われる否定の場合で "so" で受ける例は、"The British National Corpus" では、次の1件だけのようでした:

[13] You do not believe so, Fräulein?
- The British National Corpus, Voices of summer. Pearson, Diane. London: Corgi Books, 1993


他の動詞として、"remember" の場合を少し調べてみると、"remember" が "that" を受ける場合は、例えば:

[14] You remember that, don't you?
- The British National Corpus, The truth of stone. Mackenzie, David S. Edinburgh: Mainstream Publishing Company Ltd, 1991

など、"remember that." の例は多く見つかります ("The British National Corpus" では "remember that" の直後がピリオドの場合で約150件)。

"remember" が "it" を受ける場合は、例えば:

[15] I'm surprised you remember it.
- The British National Corpus, Devices and desires. James, P D. London: Faber & Faber Ltd, 1989

など、"remember it." のも多く見つかります ("The British National Corpus" では "remember it" の直後がピリオドの場合で約100件)。

しかし、"The British National Corpus" では "remember so" の直後がカンマかピリオドの例は1つも見つかりませんでした。


他の動詞として "doubt" の場合は、"it" で受けることが一般的と思われます。例えば:

[16] But if you were to say 'I believe so' or 'I doubt it', we might not prepare the meal but we could hardly plan to go elsewhere until we had heard from you more definitely.
- The British National Corpus, Doubt. Guinness, Os. Tring, Herts: Lion Publishing plc, 1976

など、"I doubt it." の例は多く見つかります ("The British National Corpus" では "I doubt it" の直後がカンマやピリオドの場合で約160件、特に "doubt" は動詞以外に名詞もあるので、主語を "I" にして絞って検索しました)。特に、例文 [16] では、"believe" では "so" で受けているのに、"doubt" では "it" で受けていることが対照的となっていると思います。

"doubt" が "that" で受ける例は:

[17] 'I doubt that,' he replied.
- The British National Corpus, Ruth Appleby. Rhodes, Elvi. London: Corgi Books, 1992

などの例がわずかに見つかります ("The British National Corpus" では "I doubt that" の直後がカンマやピリオドの場合で13件、カンマの場合は5件だけで何れも that-節ではありません)。

しかし、"The British National Corpus" では "I doubt so" の例は1つも見つかりませんでした。


結局、既に話に出てきたものごとや内容を受ける場合に"so"、"it"、"that" のどれを使うかは各動詞によっても異なると考えられます。また、"think" のように「・・・と思う」の場合は "so" で受けることが一般的でも、その他の意味では "it" や "that" で受ける例もある場合があり、文脈等による場合もあると考えられます。

Re^2: so 、 it 、 that など

2006-11-15 21:21
MK様、すばらしい解説ほんとうに有難うございます。また是非教えていただきたいのですが、 know so は間違った表現であると断言してよろしいでしょうか?それから believe so と believe it は使い分けがあるのでしょうか?よろしくお願いします。

Re^3: so 、 it 、 that など

2006-11-16 23:30
kyon さん、

> また是非教えていただきたいのですが、 know so は間違った表現であると断言してよろしいでしょうか?

"know so" という言い方は、非常に稀とは言えると思います。しかし、間違いかどうかは、私にはわかりませんし、そのような英語の問題について、いったい何を判断基準に正しい/間違いを判断するのかについても不明と思います。

少なくても、"The British National Corpus" で捜してみれば、"I know so" の例文は見つかります:

[1] 'I know so,' Luke replied.
- The British National Corpus, Garden of desire. Martin, Laura. Richmond, Surrey: Mills & Boon, 1993

[2] Yeah I know so, that's the problem you see.
- The British National Corpus, 40 conversations recorded by `Lisa' (PS0JJ) between 12 and 20 March 1992 with 7 interlocutors

記事番号 [1030] で、"Practical English Usage", by Michael Swan (ISBN: 0-19-442098-1) という参考書には、"So" is not used after "know". と書かれていて、例文として "You're late." ~ "I know." OR "I know that." (NOT "I know so.") と載っていると挙げました。上記の例文の存在は、その参考書の説明と矛盾するように感じると思います。しかし、参考書には "know" に関する用例の全てを載せることは不可能ですし、ネイティブの著名な英語の先生が、学習者が身に付けるべき表現としての範囲を越えていると判断されて、そのように説明したものと思います。そのような参考書で使うべきではないとされている表現でも、実際にネイティブが使用していて、しかも "The British National Corpus" のようにイギリスで最も有名な大学の1つである "Oxford University" やイギリスの国立図書館である "British Library" やその他イギリスの大手出版社の協力で作成されたコーパスに載っていることも、ときどきあるようです。

ノンネイティブが英語を学習する場合は、ネイティブの著名な先生方が書かれた参考書等を参考にすることはよいと思います。しかし、実際のネイティブが使用している表現を、そのような参考書に載っている内容だけを規準に、良し悪しを判断することは妥当ではないと思います。実際にネイティブが使う言語と、学習するべき言語とは、そのようなギャップがあるものと思います。


> それから believe so と believe it は使い分けがあるのでしょうか?

一般的に "believe it" のほうは、話 (story) などを「信じる、本当と思う」などの意味で使われると思います。

また、特に "can't believe it"、"don't believe it" など否定で用いられる場合は、事実とわかった、または事実と認めたが、それは驚きであり「信じられない」、または「信じたくない」などの意味で使われることがあります。

一方、一般的に "believe so" は、「確信はできないが、そのように思う」などの意味で使われると思います。

上記のようなことは、学習者用に例文や解説を載せている英英辞典や英和辞典などにも、ある程度説明していると思います。例えば、"Oxford Advanced Learner’s Dictionary" には、"believe" の "to think that something is true or possible, although you are not completely certain" の意味での例として "I believe so / not." を載せています。また、特に "believe" のイディオムの用法として "I don’t believe it!" について "used to say that you are surprised or annoyed about something." の意味と載せています。


"think"、"believe"、"hope"、"expect"、"guess" などの動詞で、思いや感覚などを表現する場合は、既に話に出てきた内容を受ける場合に "so" が使われる傾向が見られ、"know"、"remember" などの動詞で、対象や事実などについて断定的に表現する場合は、"that" や "it" が使われる傾向が見られると、私は思います。しかし、"doubt" ("to feel uncertain about something" や "to feel that something is not true" などの意味) については、思いや感覚などを表現する動詞の1つと思えるのにも関わらず、"doubt it" と言う例が非常に多く見られ、動詞 "doubt" が "so" で受ける例 ("doubt so" と "doubted so" との組み合わせ) が "The British National Corpus" で再度捜して1つも見つからないことと、"Oxford Advanced Learner’s Dictionary" に "Do you think England will win?" ~ "I doubt it." という例文が載っていることからしても、"doubt it" が一般的と言えると思います。

何れにしても、自然科学の法則などとは異なり、人間の感覚で使っているところも多い言語で見られる現象には、絶対的な規則がないことも多く、動詞が取る "so"、"it"、"that" についての使い分けも、その1つと思います。

Re^4: so 、 it 、 that など

2006-11-17 20:51
MK様、再びすばらしい解説ほんとうに有難うございます。よく勉強になりました。

第5文型SVOCでCに入る品詞について

2006-09-08 14:29
こんにちは、ベルです。またまた一つ質問させてもらっても良いでしょうか?

SVOCについてなんですが、Cの位置に一語を持ってくるとしたら
名詞か形容詞ですよね?この時どちらを取るかは動詞によって決まると
考えてもいいでしょうか?
makeなどはmake him a doctor, make me happyのように
名詞も形容詞もどちらも取れるかと思いますが、
他は普通どちらかですよね???

例えばfind, keepなどはCは形容詞と言い切ってしまってもいいですか?
(そうでないとSVOOになってしまうような気が...。)
どうぞよろしくお願いいたします。m(_ _)m

p.s. あ...、a doctorは二語だ...。(^^;

Re^1: 第5文型SVOCでCに入る品詞について

2006-09-10 23:23
ベルさん、

そのことについては、各動詞によると考えてよいと思います。

動詞 "keep" などのように、S+V+O+C の文型を取る場合は C に形容詞が来ることが一般的な動詞でも、C に状態などを表す名詞/名詞句が来ることがありえます。ただ、例文によっては、そのような名詞が本当に補語 (complement) なのか、状態などを表す名詞が副詞の役割をしているとも考えられるかどうかの疑問もあると思います。例えば:

[1] I don't know why she kept the matter a secret, but I only learned it accidentally a year ago, and respecting her wishes, never said anything about it.
- 出典はインタネットの電子本: "I Spy", by Natalie Sumner Lincoln: http://www.gutenberg.org/dirs/etext06/8ispy10.txt

(例文 [1] では、"a secret" が目的語 "the matter" に対する補語 (目的格補語 (object complement) ) と考えられます。"a secret" を副詞の役割をしている名詞と考えることも可能と思われますが、やはり "the matter" と "a secret" の間に "the matter was a secret" のような関係があると考えれば目的格補語と考えるほうが自然と思います。)

[2] He has kept me a prisoner here many months, for I am weak and sickly, and he is strong.
- 出典はインタネットの電子本: "The Young Firemen of Lakeville or, Herbert Dare's Pluck" by Frank V. Webster: http://www.gutenberg.org/dirs/etext04/ngfrl10.txt

(例文 [2] で "a prisoner" も、例文 [1] の場合と同様に、目的格補語と考えられます。)

[3] They've kept me a perfect child to whom everything has been bright and care-free and simple.
- 出典はインタネットの電子本: "The Call of the North" by Stewart Edward White: http://www.gutenberg.org/files/11426/11426.txt

[4] The dainty meal and her motherly talk kept me a happy child until I heard the footsteps of the Lennox boys.
- 出典はインタネットの電子本: "The Expedition of the Donner Party and its Tragic Fate", by Eliza Poor Donner Houghton: http://www.gutenberg.org/files/11146/11146.txt

(例文 [3] の "a perfect child" や、例文 [4] の "a happy child" などのように、形容詞+名詞が動詞 "keep" の S+V+O+C の文型の目的格補語になる例はときどきあります。)

上記と対比して、"keep" が S+V+O+O の文型となる場合は、「・・・のために・・・を取っておいてあげる」などの意味になります。例えば:

[5] This promises to be interesting; depend on it I will come; if you will keep me a place where I can hear the speeches, and not forget me when the turtle soup goes round, I shall be more than grateful.
- 出典はインタネットの電子本: "Gulliver of Mars" by Edwin L. Arnold: http://www.gutenberg.org/dirs/etext96/gulvm11.txt

(例文 [5] では、"me" が間接目的語 (indirect object) で、"a place where I can hear the speeches" が直接目的語 (direct object) となっています。)

また、動詞 "find" が S+V+O+C の文型を取り C に名詞/名詞句が来る例は、多くはないと思いますが、あります:

[6] My father found me a nuisance, and put me through the mill, and I can never forget it particularly the evenings.
- 出典はインタネットの電子本: "The Longest Journey", by E. M. Forster: http://www.gutenberg.org/dirs/etext01/ljrny10.txt

(例文 [6] では、"a nuisance" が 目的語 "me" に対する目的格補語と考えられます。「私が "a nuisance" であることに気づいた」などの意味)

[7] She found me a queer customer even at the first sight, and there was something in the
manner of my advance that took away her breath.
- 出典はインタネットの電子本: "In the Days of the Comet" by H. G. Wells: http://www.gutenberg.org/files/3797/3797.txt

(例文 [7] で "a queer customer" も、例文 [7] の場合と同様に、目的格補語と考えられます。)

[8] Unwittingly, without a chance of saving myself, I sank and drifted till I found myself a mere tramp.
- 出典はインタネットの電子本: "The Missing Link", by Edward Dyson
http://www.gutenberg.org/files/17129/17129.txt

(例文 [8] で "a mere tramp" が目的格補語と考えられます。「自分自身が "a mere tramp" であることに気づいた」などの意味)

[9] As the campaign increased in intensity, I found myself a desired person in the eyes of the local campaign managers, but not one of them could tell me the significance and meaning of the privilege I was for the first time to exercise.
- 出典はインタネットの電子本: "A Dutch Boy Fifty Years After", by Edward Bok: http://www.gutenberg.org/files/15930/15930-h/15930-h.htm

(例文 [9] で "a desired person in the eyes of the local campaign managers" も、例文 [8] の場合と同様に、目的格補語と考えられます。)

上記と対比して、"find" が S+V+O+O の文型となる場合は、「・・・のために・・・を見つけてあげる」などの意味になります。例えば:

[10] She found me a towel upstairs.
- 出典はイギリスのコーパス The British National Corpus, Frankenstein unbound. Aldiss, Brian. Sevenoaks: New English Library, 1991

(例文 [10] では、"me" が間接目的語で、"a towel" が直接目的語となっています。)

動詞 "call" も、S+V+O+C の文型を取り C に名詞/名詞句が来る動詞の例となっています。例えば:

[11] "You can't call me a child any longer, daddy," she said to Colonel
Fortescue, on the May morning when she was showered with birthday gifts.
- 出典はインタネットの電子本: "Betty at Fort Blizzard" by Molly Elliot Seawell: http://www.gutenberg.org/files/18022/18022-8.txt

(例文 [11] で "a child" が目的格補語になっています。)

それと対比して、"call" が S+V+O+O の文型となる場合は、「・・・のために・・・を呼んであげる」などの意味になります。例えば:

[12] "Will you please call me a taxi?"
- 出典はインタネットの電子本: "The Haunted Bookshop" by Christopher Morley: http://www.gutenberg.org/dirs/etext94/hbook11.txt

(例文 [12] では、"me" が間接目的語で、"a taxi" が直接目的語となっています。)

動詞 "make" も、S+V+O+C の文型を取り C に名詞/名詞句が来る動詞の例となっています。例えば:

[13] It will make me a stronger man.
- 出典はイギリスのコーパス The British National Corpus, [Independent, electronic edition of 19891014]. London: Newspaper Publishing plc, 1989

(例文 [13] で "a stronger man" が目的格補語と考えられます。)

それと対比して、"make" が S+V+O+O の文型となる場合は、「・・・のために・・・を作ってあげる」などの意味になります。例えば:

[14] The dressing-robot made me a wedding dress -- we have robots for everything like that.
- 出典はイギリスのコーパス The British National Corpus, The star zoo. Gilbert, H. Oxford: Oxford University Press, 1992

(例文 [14] では、"me" が間接目的語で、"a wedding dress" が直接目的語となっています。)

ところで、動詞 "make" を使った次のような例文では、考え方によっては、通常の S+V+O+O でも S+V+O+C でもないと考えられると思います:

[15] She will make you a good wife, Narcisse.
- 出典はインタネットの電子本: "A Lover in Homespun and Other Stories", by "F. Clifford Smith": http://www.gutenberg.org/files/16860/16860-h/16860-h.htm

(例文 [15] では、"she" と "a good wife" の間に "she will be a good wife" のような関係があり、それは "you will be a good wife" のような関係ではありません。そのため、例文 [15] は通常の S+V+O+C の文型が持っている語句の関係とは異なり、"a good wife" は目的格補語ではありません。"a good wife" は目的語とも考えられ、その場合は S+V+O+O の文型と考えることもできると思います。しかし、例えば動詞 "become" を使った "She will become a good wife" などの文では、動詞 "become" が S+V+C の文型を取っていて、"a good wife" は主語に対する補語 (主格補語 (subject complement) ) と見なすのが一般的と思います。("make" と "become" ではニューアンスに違いがあると思いますが。) それと整合性を取ると、例文 [15] の "a good wife" も主格補語と見なすことができると思います。例文 [15] は、例えば "She will make a good wife." という S+V+C の文型と考えられる関係に、間接目的語と考えられる "you" を付け加えたような特殊な文型とも考えられると思います。また、例えば、例文 [14] では "the dressing-robot" と "a wedding dress" の間には "the dressing-robot is a wedding dress" のような関係はありえませんが、例文 [15] では、"she will be a good wife" のような関係が考えられます。そのため、例文 [14] の "make" に見られる通常の S+V+O+O とは異なると考えるほうが自然と思います。)

例文 [15] のような文については、考え方によっては、目的語と補語について完全に線引きができないこともありえると思いますし、そして文型についても5つの文型に完全に当てはまらないと考えられるものもありえると思います。

また、文型については、次の例文の動詞 "bring" のように S+V+O+O+C の文型を取っていると考えられる例もあります:

[16] During or after the fourth month her husband, as a surprise, brought her some sunfish alive, placing them in a pail of water in the porch.
- 出典はインタネットの電子本: "Studies in the Psychology of Sex, Volume 5 (of 6)", by Havelock Ellis: http://www.gutenberg.org/files/13614/13614.txt

(例文 [16] では、"her" が間接目的語で、"some sunfish" が直接目的語で、形容詞 "alive" は直接目的語である "some sunfish" に対する目的格補語と思います。"some sunfish" と "alive" の間には "some sunfish were alive" のような関係が考えられます。)

さらに、次の例文の動詞 "bet" のように、that-節も目的語と見なせば、S+V+O+O+O の文型を取っていると見ることも可能と思われるような例もあります:

[17] I'll bet you five bucks that I go higher than you did.
- 出典はインタネットの電子本: "Love Letters of a Rookie to Julie", by Barney Stone: http://www.gutenberg.org/files/15544/15544-8.txt

(例文 [17] では、"you" と "five bucks" と that-節 "that I go higher than you did" がそれぞれ動詞 "bet" の目的語と見ることが可能と思います。しかし、その that-節を代名詞 "it" に置き換えると前置詞 "on" などが必要となり "I'll bet you five bucks on it" などとなるのが一般的と思います。that-節は、名詞の役割をすることがありますが、前置詞などを含んだ一種の副詞のような役割をすることもあると見ることもできると思います (代名詞/名詞/名詞句では前置詞を前に置くような構文になる動詞でも that-節を取る場合は通常は前置詞を置くことはない)。動詞 "bet" に対して目的語が3つも代名詞/名詞/名詞句になるような例文は、多分ないと思います。)

一般論として、C に名詞/名詞句が来る S+V+O+C の文型と S+V+O+O の文型を取ることができる動詞が、S+V+[(代)名詞(句)]+[名詞(句)] となっている場合、その文意とそれがどちらの文型であるか (あるいは上記の例文 [15] のような特殊な文型と考えられるか) は、文脈や背景などから判断することになると思います。

そして、例文 [16] や [17] のように、ある動詞が特殊な文型を取っていると考えられるような例もあります。どのような文型を取って、目的語や補語として何の語句がありえるかは各動詞によると思います。

Re^2: 第5文型SVOCでCに入る品詞について

2006-09-12 12:13
ふう、ようやくじっくり腰を据えて読ませていただきました。
質問しておきながら直後にバタバタしてしまい、本当に失礼いたしました。

keepも名詞を取る、とても興味深いです。

>ただ、例文によっては、そのような名詞が本当に補語 (complement) なのか、状態などを>表す名詞が副詞の役割をしているとも考えられるかどうかの疑問もあると思います。

ふむふむ。名詞が副詞の役割、そういう考え方もありますね。
また、kept the matter a secretに関しては形容詞secretを使って、
keep it secretが一般的ですよね。
kept me a happy childもkept me happyが日常使うには自然な気がします。
でも、kept me a prisoner hereはまさにぴったり。
これは補語以外では考えられない良い例ですね!

>動詞 "find" が S+V+O+C の文型を取り C に名詞/名詞句が来る例

は良く I found him an honest manとか、a good hasbandとか見かけますね。

>文型については、次の例文の動詞 "bring" のように S+V+O+O+C の文型を取っていると考えられる例もあります:

ひえ~!!(笑)こんなの初めてみました。
さすが5文型はジャパンローカルと言われるだけあって、
たった5種に区別できるほど言語は単純じゃないってことですね。

ちなみに私も一つ怪しいのを見つけました。

The CEO made public her early retirement effective at the end of March.

TOEICのある問題集からですので、この文自体が正しいかはわかりませんが、
正しいとすればこのpublicって機能的に補語ですよね?でもOより先に来ちゃってる???
effectiveが補語かと思ったのですが、単純に形容詞の後置修飾で
retirementにかけ、まとめてOと取り、OとCが逆転していると見るべき?
(Oが長いから倒置されちゃったとか?なんてことはないですよねぇ。)
あるいはmake publicで一つの動詞と考えるべきなのでしょうか...。
考え始めると眠れなくなりそうな一文です。(^^;

>一般論として、C に名詞/名詞句が来る S+V+O+C の文型と
>S+V+O+O の文型を取ることが>できる動詞が、S+V+[(代)名詞(句)]+[名詞(句)] となっている場合、
>その文意とそれがどちらの文型であるか (あるいは上記の例文 [15] のような
>特殊な文型と考えられるか) は、文脈や背景などから判断することになると思います。

>そして、例文 [16] や [17] のように、ある動詞が特殊な文型を取っていると
>考えられる>ような例もあります。どのような文型を取って、
>目的語や補語として何の語句がありえるかは各動詞によると思います。

まさにその通りですね。とてもわかりやすいご解説と豊富な例を本当にありがとうございました!!

最後に私なりにまとめてみた5文型を取る動詞の超簡単分類を挙げてみたいと思います。
何かまずい部分、補足などありましたら、ぜひまたお時間のある時で結構ですので、
皆様からのコメントをいただければ幸いです。(^-^*)

--------------------------------------------------------------------------------------------
SVOCを取る代表的な動詞

<認知系> find OがCだと思う、分かる、気づく

I found him an honest man. 名詞

I found him honest. 形容詞

She found herself attracted to this strange man. 形容詞 (分詞形容詞の句)

この種の他の動詞: consider, think, catch, believe, detect


<変化系> make OをCにする

The news made him a national hero. 名詞

She made me mad. 形容詞

この種の他の動詞: drive, elect, call, name


<維持系> keep OをCの状態に保つ

He kept me a prisoner there for many months. 名詞

You should keep your hands clean. 形容詞

Hockey keeps Canadians connected. 形容詞 (分詞形容詞 -ed の句)

この種の他の動詞: leave
--------------------------------------------------------------------------------------------

不定詞を使うもの、特に使役動詞と知覚動詞は割愛しました。

Re^3: 第5文型SVOCでCに入る品詞について

2006-09-20 00:46
ベルさん、

偶然、特殊な S+V+O+C と考えられる文をまた見つけました:

[1] HRS prices finished the month unchanged.
- 出典はアメリカ政府機関のウェブサイト USDA, Foreign Agricultural Service, Jan 2006: http://ffas.usda.gov/grain/circular/2006/01-06/wheat%2001-06.pdf

(例文 [1] で、"the month" は動詞 "finish" に対する目的語と考えられると思います。それに続く "unchanged" が補語であるとすれば、目的語 "the month" の補語と考えるよりも、主語 "HRS prices" の補語と考えるほうが妥当と思います。それは、変化しなかったものは "HRS prices" と考えるほうが自然と思えるからです。"the month" についても "HRS prices" に対しては変化しなかった月という考えを否定できるかどうか疑問ですが、やはり "HRS prices were unchanged." のほうが "The month were unchanged in HRS prices." より自然と思います。そのように考えると、例文 [1] は C が主格補語となる特殊な S+V+O+C の例の1つと考えることができると思います。しかし、"unchanged" は主語を補足/修飾する形容詞/分詞であって、S+V+O の文に主語を補足/修飾する語句が最後に付いただけと見ることもできると思います。)


> ちなみに私も一つ怪しいのを見つけました。
>
> The CEO made public her early retirement effective at the end of March.

> TOEICのある問題集からですので、この文自体が正しいかはわかりませんが、
> 正しいとすればこのpublicって機能的に補語ですよね?でもOより先に来ちゃ
> ってる???
> effectiveが補語かと思ったのですが、単純に形容詞の後置修飾で
> retirementにかけ、まとめてOと取り、OとCが逆転していると見るべき?
> (Oが長いから倒置されちゃったとか?なんてことはないですよねぇ。)
> あるいはmake publicで一つの動詞と考えるべきなのでしょうか...。
> 考え始めると眠れなくなりそうな一文です。(^^;

その文では、目的語が長いために、S+V+O+C で O と C に倒置が起きて、そのような並びになったとも考えられると思います。

それ以外でも S+V+O+C の文型で S+V+C+O の並びになる例は、多くはないと思いますが、ときどきあります。特に形容詞 "open" でそのような例はよく見かけます:

[2] She broke open the third drawer with a snap.
- 出典はイギリスのコーパス The British National Corpus, A midsummer killing. Barnes, Trevor. Sevenoaks: New English Library, 1991

[3] A cold draught blew open the door and set the candle guttering.
- "Saturday's Child" by Kathleen Norris: http://www.gutenberg.org/dirs/etext03/stchl10.txt

[4] He held open the door and there was almost a scramble to get out.
- "Elusive Isabel", by Jacques Futrelle: http://www.gutenberg.org/files/10943/10943-h/10943-h.htm

(例文 [2] では、動詞 "break" の次に目的格補語 "open" が来て、その後に目的語 "the third drawer" が来ている。例文 [3] では動詞 "blow" で同様の並びになっていて、例文 [4] では動詞 "hold" で同様の並びになっている。"open" では、目的語が特に長くなくても、そのような並びになる例はよくあると思います。)

その他の例では:

[5] The fire crew had to cut free the man with his legs trapped, after Rachel and Nina had set up an intravenous infusion and David had given him a pethidine injection to help control his pain.
- 出典はイギリスのコーパス The British National Corpus, False impressions. Keane, Lucy. Richmond, Surrey: Mills & Boon, 1990

(例文 [5] では、動詞 "cut" の次に目的格補語 "free" が来て、その後に目的語 "the man" が来ていて、"the man" に対してはその直後に前置詞句 "with his legs trapped" がその修飾語として続くために、そのような並びにしたと考えられると思います。)

[6] But as soon as Bert and Nan had gathered the flowers they had dropped, and had seated themselves in their saddles, and when the foreman had mounted his horse, he shook loose the coils of the rope, or lasso, and the steer scrambled to his feet.
- "The Bobbsey Twins in the Great West", by Laura Lee Hope: http://www.gutenberg.org/dirs/etext04/tbtgw10.txt

(例文 [6] は、長い文ですが、その中の1つの節 "he shook loose the coils of the rope, or lasso" で、動詞 "shake" の次に目的格補語 "loose" が来て、その後に前置詞句と言い換えを含めた長い目的語 "the coils of the rope, or lasso" が来ています。)

S+V+O+C などは基本的な語句の並びを示していますが、場合によっては倒置が起きることもあると考えられると思います。それは、S+V+[副詞(句)] や S+V+C などの文でも主語が倒置する場合があるのと同様と思います。


S+V+O+C の文型の分類については、以下のような例では、動作に伴う目的語の状態や状況を表す目的格補語 (一種の付帯状況) などと考えることができると思います:

[7] I, unadvisedly, bought the bullocks alive, and paid considerably more.
- "A General History and Collection of Voyages and Travels, Vol. 15 (of 18)", by Robert Kerr: http://www.gutenberg.org/files/14611/14611-8.txt

(例文 [7] では、動詞 "buy" の目的語 "the bullocks" を "alive" という状態で買ったということになり、"buy" の動作に "the bullocks" が "alive" ということが伴っていると思います。)

[8] These traps catch the squirrel unharmed so the cute little critter can be released into the wild or in a person's yard against whom you have a vendetta.
- [website] Texas A&M University "PLANTanswers": http://plantanswers.tamu.edu/recipes/squirrel.html

(例文 [8] でも、例文 [7] と同様に、動詞 "catch" の動作に目的語 "the squirrel" が "unharmed" ということが伴っていると思います。)

[9] We rubbed the ears of wheat in our hands, and ate the grain uncooked.
- "Who Goes There?", by Blackwood Ketcham Benson: http://www.gutenberg.org/files/12229/12229-8.txt

(例文 [9] でも、例文 [7] などと同様に、動詞 "eat" の動作に目的語 "the grain" が "uncooked" ということが伴っていると思います。)

[10] The Russians flew their orbiter unmanned, automated, and it did a great job, but they had planned it from the start.
- [web document] NASA, Johnson Space Center, 12 June 2001: http://www.jsc.nasa.gov/history/oral_histories/HartsfieldHW/HartsfieldHW_6-12-01.pdf

(例文 [10] でも、例文 [7] などと同様に、動詞 "fly" の動作に目的語 "their orbiter" が "unmanned, automated" ということが伴っていると思います。)


動詞 "hold" は S+V+O+C の文型を取り、例文によっては「維持系」になることもあれば、「認知系」になることもある動詞の例と思います。例えば:

[11] He held the door open while she got into the cab.
- "At the Villa Rose", by A.E.W. Mason: http://www.gutenberg.org/dirs/etext03/vllrs10.txt

(例文 [11] では、動詞 "hold" は目的語 "the door" を "open" という状態を維持したと考えられます。)

[12] The girls had held him good-looking.
- "Carette of Sark" by John Oxenham: http://www.gutenberg.org/files/16666/16666.txt

(例文 [12] では、動詞 "hold" は目的語 "him" を "good-looking" である思っているものと考えられます。)


確かに、5つの文型は日本で流行っていて、英語圏ではあまり扱っていないと思います。例えば S+V+O+C を第5文型などのように番号を付けているのは日本だけと思います。"Oxford English Grammar" by Sidney Greenbaum (ISBN: 0-19-861250-8) という文法書にも、文型について "the basic sentence structures" と載せていて、V、S、O などを "the constituents of sentence" と呼んでいて、5つの文型については例として簡単に載せているだけでした。番号は付けていませんでした。

動詞の周りに来る語句とその基本的な並びや関係を理解するためには、5つの文型はある意味では良いと思います。また、標準的な英文を作成するときに、各動詞が標準としてどのような文型を取ることができるか知ることは役に立つと思います。しかし、全ての英文を5つの文型に無理矢理に当てはめて理解する必要はないと思います。また、動詞の周りには、名詞と形容詞の他にも、不定詞 (to-不定詞、原形不定詞)、that-節、間接疑問節、その他の節が来ることがあり、標準としてどのような語句を取ることがあるか、またはどのような語句は取ることができないかは各動詞によって異なりますので、文型だけなく、そのようなことも知る必要があると思います。さらに、5つの文型では取り上げていない、前置詞句などについても "go to ... " や "arrive at ... " や "arrive in ... " などのように、どの動詞でどのようなときにどの前置詞を使うのが標準であるかについても知る必要があると思います。

Re^4: 第5文型SVOCでCに入る品詞について

2006-09-20 23:48
昨日、私が記事番号 [990] 書きました次の文の見解については、訂正したいと思います:

[1] HRS prices finished the month unchanged.

の文は、やはり、素直に "unchanged" は主語を記述する、一種の副詞の役割をしている形容詞、すなわち、一種の分詞構文と呼ばれる、主節の主語について記述する分詞/形容詞句が、文中で従属節のような役割をするものと考えるほうが妥当と思いました。例えば:

[1a] HRS prices finished the month while they were unchanged.

などと書き換えても文意は同じと思います。また、そのような内容は、例えば:

[1b] HRS prices were unchanged during the month.

などとも書くことができると思います。しかし、[1] は最も言いたいこと、すなわち新情報と考えられる "unchanged" を最後に持ってきたまま、無駄がなく完結にまとまっているという点では、[1a] や [1b] よりも優れた文と言えると思います。


上記の例文 [1] のような文は、そのように主語について記述する場合は、分詞/形容詞句の一種と考えることはできると思いますが、昨日の記事番号 [990] での例文 [7] のように、目的語を記述する形容詞などについては、同様に考えることはできないと思います。それは、主語に対しては、分詞/形容詞句が従属節の役割をする用法があっても、目的語に対してはそのような用法は一般的にはないからです。(分詞構文の分詞/形容詞句の意味上の主語が、主節の主語と一致しない特殊な例はありますが、例文 [7] のような文はそれにも当らないと思います。)

[7] I, unadvisedly, bought the bullocks alive, and paid considerably more.

の文では、形容詞 "alive" が目的語 "the bullocks" を記述しています。そのような文も、例えば:

[7a] I, unadvisedly, bought the bullocks while they were alive, ...

などと書き換えても文意が同じと思えることは、例文 [1] の場合と同様と思います。

しかし、例文 [1] では、構文上は、主語 "HRS prices" を記述している形容詞 "unchanged" の位置を動かすことができるはずです。例えば:

[1c] Unchanged, HRS prices finished the month.

[1d] HRS prices, unchanged, finished the month.

(英作文上は、"end focus" と呼ばれる、最も言いたいこと/新情報は最後に持ってくるという原則には、[1c] と [1d] の文は反していることになると思いますが、構文上は可能ですし、文意は同じと思います。)

一方で、例文 [7] については、目的語 "the bullocks" を記述している形容詞 "alive" を構文上も原則として動かすことはできないはずです。もし、動かすと "alive" が何を記述しているかわからなくなり、主語 "I" を記述していると誤解される可能性もあると思います。

上述のことから、少なくても、例文 [7] の形容詞 "alive" のように目的語を記述する形容詞などは、例文 [1] の形容詞 "unchanged" のように主語を記述する形容詞とは、別のものとして扱う根拠はあると思います。

現に、"Oxford Advanced Learner's Dictionary" で "buy" を引くと VN-ADJ の構成の例文として "I bought my car second-hand." を挙げています。そのようなイギリスの全世界的な英語学習者向けの辞典では、S+V+O+C のような説明はしていないようですが、その代わりに VN-ADJ のような表記をしていて、それは S+V+O+C と同じことを説明していると思います。

そのようなことから、記事番号 [990] で挙げました例文 [7]、[8]、[9]、[10] のような文も、S+V+O+C の1つの用法で、それは動作に関連する目的語の状態/状況を表していると考えられると思います。

Re^5: 第5文型SVOCでCに入る品詞について

2006-09-30 03:30
MKさん、こんにちは!
いつもカメレスですいません。
またまたとても詳しい解説と補足コメントをいただき、
心から感謝しております。

>全ての英文を5つの文型に無理矢理に当てはめて理解する必要は
>ないと思います。

その通りですね。(^-^)文法はもともと後から考えられたもの。
実際に日常使われているもの全てにそれを当てはめるのは
難しいし、あまり意味のないことなのでしょうね。

>動詞 "hold" は S+V+O+C の文型を取り、例文によっては「維持系」に
>なることもあれば、「認知系」になることもある動詞の例と思います。
>[12] The girls had held him good-looking.

なるほど~。これは確かに維持ではないですよね。
彼が映画スターで彼女がパーソナルスタイリストでもない限り。(笑)

ところでMKさんはやはり英語教授のプロの方なのですか?
ご回答や例文の数々から、そのようにお見受けしましたが。
ちなみに私は現在カナダに住む、しがないなんちゃって(笑)専業主婦です。

どうぞ今後とも末永くよろしくお願いいたします。m(_ _)m

Re^6: 第5文型SVOCでCに入る品詞について

2006-10-02 23:18
ベルさん、

> (^-^)文法はもともと後から考えられたもの。
> 実際に日常使われているもの全てにそれを当てはめるのは
> 難しいし、あまり意味のないことなのでしょうね。

確かにそうですね。英語も、文型やその他の文法規則が元々あって、それに辞典などに載っている単語を代入して文を作るわけではないですね。日常会話は、むしろ、決まった言い回しパターン ("word cluster") を使う場合が多くあると思います。


> ところでMKさんはやはり英語教授のプロの方なのですか?

いいえ。私は職業として英語の研究にも教育にも関わっていません。今も仕事で英語を使っていることが多いということでは、ある意味ではプロかもしれませんが?

私は、今は日本に住んでいますが、以前アメリカに2回住んでいたことがありました。そのため、日常生活や仕事で覚えたところが多いと思います。日常生活で使うような表現は、パターン化されているものが多く、そのようなものは覚えて慣れてしまうと、英語の学習という意味では、あまり進歩しないのが現状だったと思います。

実は、子供向けのテレビ番組や映画/ビデオ/DVDで覚えたところが多かったと思っています。そのようなものは、非日常的なものと日常的なものが混じっていることが多く、使われる表現も多彩なことが多かったと思います。また、多分、アメリカの場合も "National Education Association" などの団体が目を光らせているところもあると思いますが、子供向けは特に主人公などの台詞は、お手本になることを前提にしているのか、発音も明瞭で、文法的にも説明できる文が多かったと思います。悪役の手下などは、そのキャラクター作もあると思いますが、わざと乱れた発音や俗語などもあったと思いますが。

極端なことを言うと、日常会話は、キーワードの発音や文のイントネーションが英語らしければ、状況や表情や手振りなども手伝って、文法はいい加減でも通じてしまうところもあったと思いました。また、良く顔を合わせる人には、相手も自分の話し方に慣れたのか、発音もいい加減でも通じてしまうところがあったと思いました。いつも通じているのに、初めて会う人には通じなかったり、conference や workshop などで発言するときに失敗して、普段からまじめにやらないとならないと改めて気づくこともありました。

一方、仕事で作成する文書のほうは、文法的にも正確さが求められました。最初にお世話になった会社では、社外に出す文は全て secretary が proofreading をするという方針を取っていて、いつも直されていました。そのお陰で覚えたところもあったり、また文法もきちんとアメリカの本屋で買った文法書などでも勉強もしたりもしました。しかし、ネイティブが書いた英語でも secretary が proofreading をすると結構直されているようでしたので、どこに出しても恥ずかしくない英文を作成するのは簡単ではないこともわかりました。

いろいろな文書でも、日常会話でも、参考書や辞典などに載っていないような表現もありますし、参考書が取り上げていないが重要なこともあると思います。そのようなこともあって、私は、参考書や辞典だけでなく、それなりのソースでネイティブ実際に使った文をできるだけ参考にするようにしています。

いろいろと長く書いてしまいましたが、こちらこそよろしくお願いします。

Re^7: 第5文型SVOCでCに入る品詞について

2006-10-19 02:55
MKさん、タイミングを外してしまって、レスが遅くなってすいません!
無礼をお許しください。

そうですか、英語教授がご専門というわけではないのですね。
ものすごくたくさんのソースを持っていらっしゃるようなので
てっきりそうかと思っていました。

>極端なことを言うと、日常会話は、キーワードの発音や文のイントネーションが
>英語らしければ、状況や表情や手振りなども手伝って、
>文法はいい加減でも通じてしまうところもあったと思いました。

そうですね。上手な英語を話す外国人というのは、
細かい前置詞などは「ん?」と思うところがあっても、
リンキングなどがスムーズで自然なんですよね。
でも本当に書くのと話すのでは全く能力なんだなぁ~と感じます。
書けても話せない、話せても書けないという人をいっぱい見てきましたから。

私も3年ほどこちらの会社で仕事をしていたんですが、
ボスにプルーフリードしてもらったものは全部取ってあります。
今でも自分の間違いの傾向が現れている良い参考資料です。

また何かでお世話になるかもしれませんが、
今後ともどうぞよろしくお願いします。m(_ _)m

進行形になれるstative verb?

2006-09-03 05:32
始めまして。ベルと言います。
色々調べているうちにgoogleでこちらに辿り着きました。
始めての書き込みで少し緊張していますが、どうぞよろしくお願いいたします。


状態を表す動詞、liveについてなんですが、あるサイトで進行にもなる。その場合は意味が違う、(liveは定住 be livingは一時的な住まい)という興味深い話を読みました。

そこでふと思ったんですが、I have been living in Tokyo for two years. など言った表現も良く聞きますが、これはやっぱり定住者が言うと少しおかしいのでしょうか?

他にもこういう進行形になれちゃう状態動詞ってありますか?
どうぞご教授よろしくお願いいたします。

Re^1: 進行形になれるstative verb?

2006-09-04 23:16
ベルさん、

はじめまして。私も最近 google でこの掲示板にたどり着きました。

実は私も、英語の時制 (tense) と相 (aspect) について、いろいろな例文を主にコーパス (例文集)、比較的有名な書籍、映画の台詞、インタネットの電子本、新聞、英語圏の政府や教育機関のウェブサイトなどから集めたり、幾つかの文法書で確認したりしています。(いつか自分のホームページにでも、まとめようと思っていますが、簡単にはまとまりそうはありません。)

進行形 (progressive または continuous) については、各動詞自体が持っている性質と合わせて見る必要があると思いますし、また、いろいろな状況や発言者の癖や感情などによっても異なってくると思います。

いくつかのサイト (英語と日本語含めて) での発言などでも、進行形の説明が誤解されているようなところもあると思いました。そのため、説明するのも理解するのも簡単ではないところがあると思います。


> 状態を表す動詞、liveについてなんですが、あるサイトで進行にもなる。その
> 場合は意味が違う、(liveは定住 be livingは一時的な住まい)という興味深い
> 話を読みました。
>
> そこでふと思ったんですが、I have been living in Tokyo for two years. など言った
> 表現も良く聞きますが、これはやっぱり定住者が言うと少しおかしいのでしょ
> うか?

これについては、一般的にはそのように理解して良いと思います。

"Practical English Usage", by Michael Swan (ISBN: 0-19-442098-1) という参考書の 459 "present perfect (5): simple or progressive?" の 2 "temporary or permanent" には、

We use progressive forms mostly for shorter, temporary actions and situations. When we talk about longer-lasting or permanent situations we often prefer the simple present perfect.

と載っています。

しかし、動詞 "live" について例文を捜して、もう少し詳しく見るほうが良いと思います。

本人も気持ちの上でも定住しているし、客観的に見ても定住していると理解できる場合は、"live" を単純現在形 (present simple)、または特に期間を言う場合には (単純) 現在完了形 ((simple) present perfect) を使うのが一般的と思います。

一時的に住んでいる場合は、現在進行形 (present progressive)、または特に期間を言う場合には現在完了進行形を使う場合が多いと思います (上記の参考書の説明に一致)。

また、たとえどんなに長く住んでいようと本人の気持ちは定住ではないと思われる場合、長く住んでいることが意外である、異常である、望んでいないなどの主観的な要素が含まれる場合にも、現在進行形や現在完了進行形を使う場合が多いと思います。(実は、上記の参考書にも progressive と present progressive の説明のところどころに、ヒントとなる説明はあると思います。)

例えば、次の "I'm living ..." は、多分本人がそのような状態を終りにしたいという感情などから現在進行形を使用していると思います:

[1] I'm living alone now and looking for the next relationship, which I hope will be the last one.
- 出典はイギリスのコーパス The British National Corpus, Esquire. London: The National Magazine Company Ltd, 1992

また、例えば以下のように、今までの人生のほとんど半分の期間を住んでいても、進行形を使う例文もあります:

[2] I have been living in Britain since 1970, almost half of my life has been spent here.
- 出典はイギリスのコーパス The British National Corpus, Marxism Today. u.p., n.d., pp.

上の例に対比して (単純) 現在完了形を用いる例は:

[3] Mr Murphy has lived in England for eight years, mainly in the Hayes area.
- 出典はイギリスのコーパス The British National Corpus, [Scotsman]. u.p., n.d., World affairs material, pp.

などがあります。

上記の [3] の例は客観的に事実だけを述べた例と言えると思います。それに対して、[1] と [2] の例は発言者の感情も伝えようとして進行形を用いていると考えることができると思います。[1] と [2] で、客観的に事実だけを述べる場合は、多分、[3] と同じように単純形を用いることになると思います。


> 他にもこういう進行形になれちゃう状態動詞ってありますか?

例えば、動詞 "stand" のように、その動詞のどの意味で用いるかによって、継続について、単純形を用いる場合と進行形を用いる場合がある動詞もあります。例えば:

[4] This outstanding building stands amongst attractive woodland and grounds.
- 出典はイギリスのコーパス The British National Corpus, [Leaflets on tourism in Wales]. u.p., n.d., pp.

[5] His father is standing in front of him.
- 出典はイギリスのコーパス The British National Corpus, The Laughter of Heroes. Neale, Johnathan. London: Serpent's Tail, 1993

上記の [4] の例のように建物などのように通常は永久的に静止して建っているようなものでは、動詞 "stand" を単純現在形を用いることが一般的となっています。それに対して、人などのように移動する場合もあれば立ち止まる場合もあるものが、そのときに立っていることを言う場合は、現在進行形を用いることが一般的となっています。それは、動詞 "stand" が永久的な状態を意味して用いるか、一時的な状態を意味して用いるかの違いと考えられると思います。

各動詞の各意味まで考慮して意味ごとに分類しても、状態動詞と動作動詞の線引きが完全にできるかどうか、私は疑問が残ると思います。それは置いておいて、一般的に進行形で用いない動詞を状態動詞 (state verb または stative verb または non-progressive verb) と、一般的に進行形で用いる動詞を動作動詞 (action verb または progressive verb など) と大まかに定義されていると思います。

しかし、例えば "arrive" のような動詞は、動作の進行を表す用法での進行形にはあまりしないと思います (近接未来の用法では進行形になることがありますし、空港に着陸した航空機が滑走路で減速中や駅に入ってきた列車が減速中などの表現で進行形で使われることがあると思います)。そのような動詞は、本人の直接的な動作に関わりなく (本人の直接的な動作による場合とよらない場合がある)、結果として瞬時に終わることを表していると思いますので、状態動詞か動作動詞かに分類することが意味あるかどうかも良くわかりません。

また、例えば "see" (「見える」の意味の) や "hear" などの知覚動詞 (perceptive verb) は、現在の進行を表す場合に、現在進行形を使う代わりに、法助動詞 (modal verb) "can" を用いることがあるので、別の分類をしても良いと思います。

上記のようなことは全て置いておいて、状態などを表す動詞でも、大抵の動詞が進行形になることがあると思います。進行形になる動詞があるかどうかよりも、進行形になることが非常に希な動詞、進行形になることが比較的少ない動詞を考えるほうが早いと思います。

いくつかのサイトで、ときどき誤解して話が合わないで議論されていると思われることがあります。進行形について話すときに、英語でいくつもある進行形の用法の中の1つで、観察的に見て物理的にある動作が進行しているという用法についてだけ話せば、状態などを表す動詞ではその用法で用いることがありえないなどと説明するほうが良いと思います。それを、ただ状態などを表す動詞は進行形にならないと簡単に説明すると、聞いたほうが進行形の全ての用法がありえないと受け取って、話が合わないで議論されていることがあると思います。

誤解が生じないようにするためには、進行形の動作の進行を表す用法では用いられない動詞を状態動詞、進行形の動作の進行を表す用法で用いられる動詞を動作動詞と定義するほうが良くなると思います。しかし、それでは状態を表していると思えない動詞が状態動詞に分類されたりする場合もありえると思いますので、"non-progressive verb" と "progressive verb" などと分類するほうがさらに良いと思います。「進行形」という文法用語は、本来は「動作の進行」のはずですが、実際の英語の進行形はそれよりも広く用いられていますので、その文法用語自体が誤解を生じさせているところもあると思います。

英語でいくつもある進行形の用法の全てがありえない動詞は、無いか、あってもわずかに限られると思います。場合によっては、例えば、"know"、"exist"、"belong"、"seem" などがそれに当ると考えられると思います。しかし、非常に希と思いますし、厳密に正しい用法かどうか疑問もありますが、それらの動詞でも進行形で用いられている例もあります。(ここで言う進行形とは be + 動詞-ing だけを意味し、分詞句 (participle phrase) /分詞節 (participle clause) などは除きます。)

進行形の用法を一般化すると、状態などを表す動詞と動作などを表す動詞を含めて「一時的」と言うことにまとめられると思います。その中には次のようなものが含まれると思います:
・客観的に一時的な場合 (一時的な反復や期間限定の定時的動作なども含む)
・意外なこと (驚くべきこと、意図していないこと、期待していないこと、好ましくないこと) などのように発言者の主観から一時的と思ったり一時的であってほしいと望む場合
・断言することを避けるなどの表現 (考えや気持ちなどが確定したわけではないことなどを表すことにより、控えめな表現、丁寧な表現、自信がないなどの表現) をする場合

変化や展開なども進行形で表現されることが一般的となっています。永久的に変化や展開する場合でも進行形で表現することが一般的となっています (それに対して、一定の動作が永久的に継続する場合は、単純現在形を用いることが一般的となっています)。

以下に、私が集めた例文の中から、状態などを表す動詞が進行形で用いられている例をいくつか挙げたいと思います。

・現在の一時的な状態や様子や気分などの表現

[6] But she is being so difficult.
- 出典は、映画: "Beauty and the Beast", Walt Disney Pictures, released 1991

[7] Miss Kenton, you are being quite ridiculous.
- 出典はイギリスのコーパス The British National Corpus, The remains of the day. Ishiguro, Kazuo. London: Faber & Faber Ltd, 1989

(上記の [6] と [7] は be-動詞が進行形で用いられています。それらの be-動詞は単純現在形で用いても文意は同じと思います。特に一時的であることを強調するために進行形を用いていると考えられます。)

[8] But I'm having a perfectly gorgeous time.
- 出典は小説 "Anne of the Island" by Lucy Maud Montgomery, 1915

[9] The countryside is looking beautiful right now.
- 出典はイギリスのコーパス The British National Corpus, Man at the sharp end. Kilby, M. Lewes, East Sussex: The Book Guild Ltd, 1991

[10] I am feeling happy and loquacious.
- 出典はインタネットの電子本: "The Devil's Paw", by E. Phillips Oppenheim: http://www.gutenberg.org/dirs/etext01/dspaw10.txt

・意外なことなど (驚くべきこと、意図していない、期待していない、好ましくないことなど) の継続の表現

[11] It appears to function properly but is missing the engaging lever, shear pins and drive shift.
- 出典はイギリスのコーパス The British National Corpus, Know your Land Rover. Ivins, Robert. Diss, Norfolk: LRO Books Ltd, 1991

(上記の [11] の動詞 "miss" が「欠けている」などの意味で用いられる場合は進行形が一般的。)

[12] A deeper conceptual problem is lurking here, as well.
- 出典はウェブサイト: Boston University (USA), The Paideia Project On-Line, "The Ideal of Objectivity in Political Dialogue", by Kevin M. Graham, Creighton University: http://www.bu.edu/wcp/Papers/Poli/PoliGrah.htm

・知覚動詞の現在進行形

[13] I can't believe what I am seeing.
- 出典はイギリスのコーパス The British National Corpus, Underground. James, Russell. London: Victor Gollancz Ltd, 1989

[14] I am hearing the echoes again, thought Grainne, staring about her, her eyes huge and dilated.
- 出典はイギリスのコーパス The British National Corpus, The lost prince. Wood, B. London: Headline Book Publishing plc, 1992

(知覚動詞の現在進行は、"can" を用いる (主にイギリス英語) か、単純現在形を用いる (主にアメリカ英語) が一般的となっていますが、驚きや意外性を表す場合には進行形を用いる場合があると考えて良いと思います。)

・感情や気分などの変化や展開など

[15] I begin rather slowly, because it looks a long way off, but when I come near I hurry. I'm wanting to be there when I see my home.
- 出典はインタネットの電子本: "Probable Sons", by Amy LeFeuvre : http://www.gutenberg.org/files/10777/10777.txt

[16] Ooh I co , ooh I'm liking the idea of this more and more!
- 出典はイギリスのコーパス The British National Corpus, 25 conversations recorded by `Richard2' (PS1BY) between 21 and 27 February 1992 with 8 interlocutors

(上記の [15] は "want" が現在進行形で用いられています。[16] は "like" が現在進行形で用いられていて、気持などの変化と、驚きや意外性が含まれているとも考えられます。しかし、"want"、"like"、"love" などが、感情や気分などの変化や展開などを表す以外で、進行形が用いられることは一般的ではないと考えて良いと思います。)

・欲望などを表す動詞で進行形を使う例が多いもの (動詞 "long")

[17] I'm longing for kids but it's not up to me.
- 出典はイギリスのコーパス The British National Corpus, Woman. London: IPC Magazines Ltd, 1991

(動詞 "long" は進行形を用いる例がよくあります。)

・断言することを避けるなどの表現 (控えめ、丁寧、自信がないなど)

[18] I'm hoping that he'll go in for the Middles and let me take the Light-Weights.
- 出典はインタネットの電子本: "The White Feather", by P. G. Wodehouse: http://www.gutenberg.org/dirs/etext04/thwht10.txt

[19] I'm thinking of spending a couple of weeks here, enjoying the holidays.
- 出典はイギリスのコーパス The British National Corpus, The green behind the glass. Geras, Adele. UK: Lions Teen Tracks, 1989

[20] So if I'm understanding Matthew Miller correctly (June 13), universities might try getting rid of professors, unpopular fields of study and libraries in order to cut costs.
- 出典はアメリカの新聞 "The New York Times" のアーカイブ, July 4, 1999: http://query.nytimes.com/gst/fullpage.html?res=9B07E0DA1E3AF937A35754C0A96F958260

以下に、進行形になることが非常に希と思われる動詞が進行形になっている例を挙げます:

・「しなければならない」の意味の "have to"

[21] A storm is awfully disturbing in the country. You are always having to think of so many things that are out of doors and getting spoiled.
- 出典は小説 "Daddy-Long-Legs", by Jean Webster, 1912

[22] We are having to stand by and watch a needless massacre because the UN can't get its act together.
- 出典はイギリスのコーパス The British National Corpus, The Daily Mirror. London: Mirror Group Newspapers, 1992

[23] The trouble is, we've been having to spend more money on bribes lately.
- 出典はイギリスのコーパス The British National Corpus, The Mamur Zapt and the night of the dog. Pearce, Michael. London: Fontana Press, 1991

・動詞 "know"

[24] 'I was trained to see behind enemy lines,' Mr Aggarwal told me, 'and I am knowing how to observe properly.'
- 出典はイギリスのコーパス The British National Corpus, City of djinns. Dalrymple, William. London: HarperCollins, 1993

[25] "It wasn't my affair. I did not tell her because--"
"Oh, I know," McVay interrupted with a chuckle. "I've been knowing why for the last ten minutes."
- 出典はインタネットの電子本: "The Burglar and the Blizzard", by Alice Duer Miller: http://www.gutenberg.org/files/14835/14835.txt

・動詞 "exist"

[26] Another man has been existing in a tiny cell in Georgia for 20 years -- waiting to die.
- 出典はイギリスのコーパス The British National Corpus, [Scotsman]. u.p., n.d., World affairs material, pp.

・連結動詞 (linking verb) "seem"

[27] With no lighting, the roads can be rather treacherous, you understand, and the weather is seeming to worsen.
- 出典はイギリスのコーパス The British National Corpus, Catherine. London: Corgi Books, 1992

参考書や辞典などで、一般的に進行形にならないと説明されているような動詞でも、実際には進行形で使用されていることが見つかることは珍しいことではないと思います。それは前述しましたように、進行形の動作の進行を表す用法で用いることはなくても、それ以外の進行形の用法で用いられる場合があるためと理解できると思います。

しかし、進行形になることが非常に稀と思われます動詞については、そのような例があるからと言って積極的に真似をする必要はないと思います。また、用法によっては、親しい間で使うことはさまざまな感情などを伝えるために有効で面白い表現であっても、正式な場面で使用することは避けるほうが無難な表現も多いと思います。

Re^2: 進行形になれるstative verb?

2006-09-05 03:09
MKさん、ご丁寧なご回答をありがとうございます。
貴重なお時間をいただきまして、本当に感謝しています。

Michael Swanは私も持っていますが、ことtenseのことになると量が多くてあちこちに興味が言ってしまい、結局何を調べていたのか忘れてしまうこともしばしばです。(^^;

standの例はとてもわかりやすかったです。stative verbとaction verbの中には結局のところ、どちらにもなりうるわけですね。

>状態動詞か動作動詞かに分類することが意味あるかどうかも良くわかりません。

同感です。

>進行形の動作の進行を表す用法で用いることはなくても、
>それ以外の進行形の用法で用いられる場合

>・客観的に一時的な場合 (一時的な反復や期間限定の定時的動作なども含む)
>・意外なこと (驚くべきこと、意図していないこと、期待していないこと、
>好ましくないこと) などのように発言者の主観から一時的と思ったり
>一時的であってほしいと望む場合
>・断言することを避けるなどの表現 (考えや気持ちなどが確定したわけではないこと
>などを表すことにより、控えめな表現、丁寧な表現、自信がないなどの
>表現) をする場合

まさに目からウロコでした。数多くの例文を出していただき、本当にわかりやすかったです。ありがとうございました!!!

Re^3: 進行形になれるstative verb?

2006-09-05 23:19
ベルさん、

お役に立てて嬉しいです。

> まさに目からウロコでした。

余談になりますが、「目からウロコ」というイディオムは英語でもそのように言うことを偶然知りました。日本語のニューアンスと全く同じではない気もしますが。

the scales fell from one's eyes

現在完了形の用法で例文を捜していたら偶然見つけました:

I have believed in you up to the present, but the scales have now fallen from my eyes.
- 出典はインタネットの電子本: "Mademoiselle of Monte Carlo", by William Le Queux: http://www.gutenberg.org/dirs/etext03/mdmmc10.txt

Re^4: ほんとだ~ <メカラウロコ

2006-09-07 12:14
MKさん、またまた、ありがとうございます。m(_ _)m

「目からウロコ」ほんとだっ、知りませんでした。
私の英英(ロングマン)にはちゃあんと最後に
the scales feel from my eyes:
used to say that you suddenly realized what had been clear to other people
とありました。でもこれだと大多数の他人には分かっていたけど、知らなかったのは自分だけなのかしらん?近々ネイティブスピーカーの友人たちに聞いてみようと思います。分かったらご報告しますね。
ではでは。

Re^5: 進行形になれるstative verb?

2006-09-08 13:04
お邪魔します。MK さんとはよそでも何度かお話ししましたね。

余談へのコメントのみですが、「目から鱗が落ちる」は、「大辞林」や Wikiquote によると元々は新約聖書の一節から来ているようです。すなわち大元は(新約聖書を書き表していた)古典ギリシャ語の表現であり、英語・日本語ともそれを翻訳したものと思われます。由来的に考えて、(英語にせよ日本語にせよ)聖書を読み込んでいる人にはよく知られていそうですね。

●三省堂「大辞林」オンライン版
 http://www.excite.co.jp/dictionary/japanese/
  →「目(め)」の項より
>-から鱗(うろこ)が落・ちる
>〔新約聖書使徒行伝九章から〕あることがきっかけとなって、迷いからさめたり、
>物事の実態がわかるようになる。

●Wikiquote 「目」
 http://ja.wikiquote.org/wiki/%E7%9B%AE
>・目から鱗がおちる。
>新訳聖書「使徒行伝」に一時的に盲目となった使徒パウロの「目からうろこの
>ようなものが落ちた」そして視力を取り戻したという一節があり、これに基く。


余談の余談ですが、同様にギリシャ語由来でありながらあまり意識せずに用いられている言葉として、例えば動物名の「カバ」があります。英語名 "hippopotamus" の "hippo-" "potamus" は、各々ギリシャ語で「馬」「河」の意味。これを直訳して「河の馬」、すなわち「河馬(カバ)」という訳。中国語でも同じ漢字で通じます。

脱線、失礼しました。

Re^6: 進行形になれるstative verb?

2006-09-08 14:27
Lutlamさん、こんにちは。
へ~、勉強になります。

なるほど出典は聖書ですか。辞書にとあったのも納得です。文学的表現はやはり聖書からが多そうですね。あるカナダ人の友人に聞いてみましたが、知りませんでした。信心深くない証拠?!(笑)もう2、3人、もうちょっとインテリっぽい人たちにも聞いてみたいと思います。

Re^7: 進行形になれるstative verb?

2006-09-08 15:50
余談を引っ張るようで恐縮ですが、「目から鱗」の由来となる文の原典は、新約聖書の「使徒行伝 9:18」のようです。日本語訳はこちら。

 http://www.nsknet.or.jp/~kmg/acts.htm

(※上記に登場する「サウロ」は使徒パウロのヘブライ名だそうです。
  →参考:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%82%A6%E3%83%AD)

古典ギリシャ語の原文と英語訳は、下記ページで読めます。ギリシャ語版・英語版いずれもいくつかのバージョンがあるようで、ページの下半分にはそれらが他言語版と共に列挙されています。

 http://scripturetext.com/acts/9-18.htm

画面上半分にある二分割された表示欄の右側に出るギリシャ語版の各語句をクリックすると、英語の解説が左側の欄に表示されます。

いずれも、正確には「目から鱗『のようなもの』が落ちて、(見えなくなっていた目が)また見えるようになった」となっていますので、英語や日本語のフレーズは、これを多少簡略化した形で広まったようです。

Re^8: 余談

2006-09-11 00:15
Lutlam さん、

お久しぶりです。

「目から鱗」も聖書に由来するイディオムでしたか。そのため、日英ほぼ共通の言い回しになったわけですか。

元の質問から脱線して余談の続きになりますが、日本語で「額に汗して」などの言い回しがありますが、英語でも "by the sweat of one's brow" などと言い、それも元々は聖書に由来するようなことを聞いたことがありました。インタネットで検索すると、"Genesis" (「(旧約) 創世記」) からということで、例えば次のサイトに載っていました:

http://www.biblegateway.com/passage/?book_id=1&chapter=3&version=31

で "Genesis 3:19" に "By the sweat of your brow you will eat your food ...... " と載っています。

また、次のサイト:

http://bible.cc/genesis/3-19.htm

でも "Genesis 3:19" に載っていて、そちらは "your brow" ではなく "your face" となっていて "By the sweat of your face will you eat bread ......" となっています。その言い回しにもバリエーションがあるようですね。

Re^9: 進行形になれるstative verb?

2006-09-11 13:01
MK さん、コメントありがとうございます。

「額に汗」の件は初耳だったので私も調べてみました。原典を見てみる限り、アダムとイブが造物主「主なる神」との約束を破って「善悪の知識の木」の実を食べたことに対し、神が罰を与えて曰く、これまでは労せずして(楽園の木々から)食べ物が得られていたが、これからは「額に汗」して働かなければ何も食べられなくなるぞ…というのが本来の用法だったようですね。日本語訳は、例えば下記サイトで参照できます。

 http://www.is.seisen-u.ac.jp/~zkohta/bible/old_t/1/gen.html#gen03

労働を美徳とする我々の価値観からか、現在の日本語では肯定的ニュアンスで用いられることの多いこのフレーズですが、原典では、神様との約束を守ってさえいれば必要なかった苦しい労働を「罰として」せざるを得なくなってしまった、という、むしろ否定的な意味で用いられているようで、大変興味深かったです。

O・Henryの短編

2006-08-29 14:04
初めまして。
O・Henryの作品を読んでいるところなのですが、こんな表現が出てきました。

a pinkish-haired young man in a correct hunting costume

「pinkish-haired 」とはどんな色の髪でしょうか?また、髪を染めることも伝統的な狩猟用正装の一部ではないかと思われるのですが、どのような伝統に基づいてpinkish-haired に染めているのでしょうか?

O・Henryや米英の文化に詳しい方がいらっしゃいましたら、是非教えて頂けないでしょうか。よろしくお願いします。

Re^1: O・Henryの短編

2006-08-29 20:32
こちらには初めてお邪魔します。

特に詳しい訳ではありませんが… "The Champion of the Weather" と
いう作品ですよね。該当部分は物語のごく冒頭に見つかります(下記
ページの「VII」)。

 http://www.gutenberg.org/files/2851/2851-8.txt

これは単に、ニューヨークからやってきた若者が「髪がピンクなのに、
きちんとしたハンティングの身なりをしていた」というアンバランスさ
を指したものではないのでしょうか。この名なしの若者の出番は、話の
冒頭と最後にしかないので、"pinkish hair" という特徴で印象づけ
ようとしたのではないかと考えます。

なお余談ながら、この小説の舞台は Kiowa Reservation = カイオワ族
(北米インディアン(ネイティブ・アメリカン)の一部族)の保留地で、
ガイドとして登場する Bud は、天気の話を軽々しくする「ニューヨーク
式」の挨拶に強く反発して一騒動を起こした話をする場面がある所から
も、恐らくこの部族の出身という設定と思われます。そのせいか、小説の
大半を占める彼の台詞には、ノンネイティブ的な非標準の言い回しや
綴りが散見され、意味がひどく読み取りにくいです。もし英語の勉強と
して読まれているのでしたら、この小説は教材としてはあまり適して
いないように思います。

以下は、個人的なお願いです。
よその掲示板でも同じ質問をされているようですが、もし以上でご納得
いただけたら、そちらには終了宣言をお願いします(そちらの掲示板の
人が知らずにコメントされたら無駄骨を折らせることになり、失礼に
当たりますので)。

Re^2: O・Henryの短編

2006-08-29 21:39
>Lutlam様

迅速なレス有難うございました。原文も最後まで読んでくださって有難うございます。

なのですが、Budは紹介してくださったページの『New York by Camp Fire Light』にも登場していて、元カウボーイのようなのですが、白人ではないのでしょうか?それとも、カイオワ族が牧場の職長を勤めたり、上流階級の晩餐会に招かれるのは当時からよくあったことなのでしょうか?
そして、完全なピンクに髪を染められるのは最近の技術で、当時のヘアカラーの技術ではできなかったらしいのです。 pinkishに「ピンクの髪」ではなく「金髪でも赤毛でもない色」ぐらいの意味はないのでしょうか?
それに、出版社と詳しい内容は忘れてしまったのですが、以前に長文問題集でこの短編を読んだ時に「pinkishに髪を染めるのはハンターの目印で~」という註がついていたのが記憶にあるのです。
射撃の腕前を表す(柔道の黒帯のようなもの)だったか、バァッファロー狩りを主とするハンターの習慣だったか、他の目印だったのか思い出せなくて引っかかってならないのです。

もし何か分かりましたらまた教えてください。
他の方々もよろしくお願いします。

Re^3: O・Henryの短編

2006-08-30 09:59
最初に申し上げたとおり、私は特に当時の北米事情に詳しい訳では
なく、原文を読んだ印象からのコメントしたに過ぎないので、本題
の "pinkish hair" については残念ながらこれ以上お役に立てそう
にありません。混乱させたようでしたらお詫びします。

ただ、Bud については、非標準の英語を用いることの他に、例えば
彼の以下の台詞からも、部族名こそ明示されていませんがインディ
アン出身である(当時の実際の事情はどうあれ、O. Henry はその
設定で書いている)ことはまず間違いないかと思いますが、いかが
でしょう。

"... and then I feels calm and peaceful, like I was back in
the Nation again at a ghost dance or a green-corn pow-wow."
("The Champion of the Weather" の '"Can't say that I did,"
 answered Bud;' で始まる段落の最後)

※I feels = I felt;作中、Bud はしばしば過去形を三単現形で代用する。
※the Nation = 北米インディアンの部族、またその領地
※ghost dance = 北米インディアンの宗教的舞踏
※green corn pow-wow =(恐らく)[green] corn dance, 北米
 インディアンがトウモロコシの種まき・収穫時に行う踊り;
 pow-wow は北米インディアンの踊りや儀式。
(インディアン関係の語彙については以下の辞書を参照した:
 研究社「リーダーズ英和辞典 第2版」、
 大修館「ジーニアス英和大辞典」、
 小学館「ランダムハウス英和大辞典 第2版」)

Re^4: O・Henryの短編

2006-08-30 20:55
>Lutlam様

二度目のレス有難うございます。本題のことでなくてもお返事を頂けるのは嬉しいです。

さて、Budが先住民かどうかという議題ですが、私も冒頭部分で『and my frend』ではなく「and friend」と紹介されているところを見て先住民なのかなと思ったのですが、彼が先住民だとすると以下の部分が引っかかるのです。

I was back in the Nation again a ghost dance or a green corn pow-wow
この部分は、Budが保留地ガイドだから先住民と交流があり、保留地のことをthe Nationと呼ぶ習慣がついていたのではないかと思います。そして、ghost "dance "なのにcorn "pow-wow(danceと表記していない)"のは、異文化で育った白人の目には前者は踊りに見えても後者はダンスに見えなかったからではないでしょうか?
Budが先住民なら、自分達の大事な伝統行事部分は英訳ではなく、先住民の言葉で書くような気がします。

No man can open up the question of temperature or humidity or the glad sunshine with me, and then turn tail on it without its leading to a falling barometer
先住民族ならばこのようにbarometer(気圧計)という文明の利器に頼った生活をしているのか疑問です。
更に『New York by Camp Fire Light』にはシェイクスピアから引用したせりふなども出てきますし、彼は白人文化の教育を受けていると思うのです。
英語の乱れはBudが白人ながら長年居留地で暮らしているのと、この時代はまだまだ北米に移民が押し寄せている時代で、仏語独語等を母国語とする移民一世二世の方々も多く、地域的には米語自体がまだ確立されていなかったからそうなっているのではないでしょうか?

後は歴史的な部分なのですが、この物語の舞台がカイオワ保留地で、シャイアンの保留地(ワイオミングの方かもしれませんが)にも行っているようですし、『New York~』ではクリーク保留地にも行っています。アマリロにも先住民は暮らしていたでしょうし、先住民同士で違う部族の土地に踏み込むよりも白人ガイドが行き来する方が感情を逆なでせずにすむかもしれません。
O・Henryは自身も元カウボーイで、伝説のレンジャーとも親交があったそうですから、先住民の文化には明るかったと思われます。世情を無視した人物設定はしないように思うのです。

I'd gone to Abilene or Waco for my _paseado_; for the mayor of them places will drink with you
ここなども、drinkが『飲酒』のことだとしますと、先住民にはお酒を作る技術がなかったので友達と杯を交わして親睦を深める習慣がつい最近までなかったそうなので少し不自然かなと。

そして、入国の際に出身地名を名前にするのもよくあることですので、Kingsbury姓をもつBudはイギリス系のような気がするのですが。Budが先住民で帰化して名前を変えているのだとしても、こんないかにもWASP好みな姓をつけるものか疑問です。

長々とすみませんでした。おかしな解釈等ございましたら、またお返事ください。

Re^5: O・Henryの短編

2006-09-01 19:38
コメント、興味深く拝見しました。

決して皮肉には取らないでいただきたいのですが、同じ作品の同じ段落が、お互い異なる解釈の根拠となっているのは興味深かったです。恐らく、同じ段落の中でも着目している箇所が違うのだろうと思いますが。

念のため、私が該当作品の原文に触れたのは今回が初めてで、"The Champion of the Weather" "New York by Campfire Light" をそれぞれ2、3回通読しただけであること("Sixes and Sevens" の他の収録作品は読んでいない)、また繰り返しになりますが、私が Bud をインディアン出身であろうと判断した根拠は、上記の状態で原文の文面から受けた印象に過ぎないことを、正直に申し上げておきます。

今回は、その前提の上で、具体的にどの部分の文面からそのような印象を受けたかを挙げてみます。

- - - - -
●"and then I feels calm and peaceful, like I was back in the Nation again at a ghost dance or a green corn pow-wow."
(The Champion of the Weather)
この箇所での Bud の語法が(学校文法的な意味で)正しいという前提においての話ですが、「(北米インディアンの)部族」を意味する "the Nation" は辞書で引くと分かるとおり可算名詞です。これが定冠詞つきの単数形で、なおかつ具体的な部族名を添えずに用いられているということは、その「部族」が Bud にとって唯一無二の部族であるということ。そして、"back in the Nation again"、つまりそこに「戻った」ような気がして落ち着いた、ということ。

可能性としては、Bud がインディアン出身ならその出身部族を指しており、そうでないなら Bud がいつもある特定部族(の領地)に、恐らくはそこを故郷と感じるほどに入り浸っており、それを指しているということになると考えます。私は、ここでは単純に前者を取りました。

なお、余談ながら "pow-wow" の語源は、前回ご紹介した手持ちの辞書では Algonquin というインディアンの一言語であるとされています。


●No man can open up the question of temperature or humidity or the glad sunshine with me, and then turn tail on it without its leading to a falling barometer.
(The Champion of the Weather)
これも、共通した箇所を異なる解釈の根拠としています。私の場合、最後の "barometer" には特に違和感を感じず(日本語の「バロメーター」を「指標」の意味で用いる際、特に「気圧計」という原義を意識しないのと同様、語彙として知ってさえいれば使えると考えますので)、文意「相手が誰であろうと、天気の話をしてすぐ背を向けられたら "falling barometer" になる」に注目しました。

"falling barometer"(気圧計の計測値が下がる→天気が悪くなる)は、そのような信仰をもっているということか、自分の不機嫌さを比喩的に指したものか分かりませんが、前者であれば(ステレオタイプとしては)いかにもインディアンらしいものの言い方である、と感じました。


●"Now go back to your work and get civilized."
(The Champion of the Weather)
"Nice day!" という一方的「ニューヨーク式」挨拶をしてきたカフェ店員を一通り懲らしめた後の台詞。「仕事に戻れ、文明人に戻れ」のように解釈しました。この解釈が正しければ、Bud は自分を文明世界の埒外の存在であると認識していることになります。


●"... and there was a whole kit of tools laid out beside everybody's plate. You'd have thought you was fixed out to burglarize a restaurant before you could get your grub. But I'd been in New York over a week then, and I was getting on to stylish ways. I kind of trailed behind and watched the others use the hardware supplies, and then I tackled the chuck with the same weapons."
(New York by Campfire Light)
"a whole kit of tools" "hardware supplies" "weapons" は、明らかにフォークやナイフなどの食器類(cutlery)のことですね。こうした食器を「押し込みに使いそうなもの」とか「武器」と形容したり、他の人の所作を見て使い方を真似たりするところから、Bud はそもそもこうした食器にあまりなじみのない非西洋文化の出身なのでは、と考えました。


●事物の列挙の仕方(両作共通)
お気づきのように、Bud は三つ以上の事物を列挙する際、"A, B and/or C" 式ではなく、いつも "A and/or B and/or C" のように、全ての列挙要素の間に "and/or" を挟みます。最後の2要素間にのみ接続詞を用いる "A, B, and/or C" 式は、英語に限らず、仏語・独語・西語を含めヨーロッパ言語一般に広く共通した事物列挙の語法ですので、Bud のこの語法からは、やはり西洋的ならざるものを強く感じます。


- - - - -
白人だとしたら、もしかしてスペイン系かな、と思わされた箇所もありました。次の下りです。

●"I began to wish that I'd gone to Abilene or Waco for my _paseado_; for the mayor of them places will drink with you,..."

最後の "paseado" が気になって Web 検索で調べてみると、スペイン語の "pasear"(散歩する)という動詞の過去分詞形らしいです。ただし、このように名詞として用いることが(スペイン語として)正しいのかどうかは不明です。英国系であれば、元々英語のネイティブということになりますから、いくら保留地に入り浸っていてもここまでひどく英語が崩れるものかどうか、少なくとも私にとってはかなり疑問です(架空の人物の言葉遣いですので、あまり突き詰めて考えても詮ないことかも知れませんが)。

不勉強のため、おかしなことを書いていたらお恥ずかしいのですが、Abilene、Waco 共にテキサス州の都市名ですので、そこが当時インディアンの保留地だったのでない限りは、それらの街の mayor(市長)さんが白人流に Bud と酒を酌み交わしても、特に不自然ではないのでは、と考えます。

もう一点、これも不勉強で恐縮ですが、"New York by Campfire Light" でBud がシェークスピアを引用したという箇所、具体的にどこかをご教示頂けますと幸いです。

- - - - -
以下、頂いたコメントでちょっと気になった点について。

>冒頭部分で『and my frend』ではなく「and friend」と紹介されているところを見て
>先住民なのかなと思ったのですが、

"The Champion of the Weather" 冒頭の下記部分ですよね。

>A party of us were on a hunting trip in the Reservation. Bud Kingsbury,
>our guide, philosopher, and friend, was broiling antelope steaks in camp
>one night.

これは単に、"Bud Kingsbury" と "our guide, philosopher, and friend" が同格になっていて、Bud = our guide = our philosopher = our friend ということではないでしょうか。このように列挙要素の共通項(ここでは "our")を一箇所にまとめてしまうのはよくあることです。"my" の有無が問題になる理由がちょっと分かりかねるのですが、どのようなことか、差し支えなければご教示いただけますと幸いです。

- - - - -
英語ネイティブの人がどのように感じるかについても興味があるので、友人のネイティブに両作を読んで、Bud の素性をどう思うか意見を聞かせてくれるよう、昨日メールで依頼しておきました。先方にも都合があるので必ず返事がもらえるとは限りませんし、英国人なのでどの程度米国の事情に明るいかには不安も残りますが、返事が得られましたらご参考のためこちらにもご報告するつもりです。

Re^6: O・Henryの短編

2006-09-02 01:59
お返事有難うございます。
こちらこそいつも勉強させて頂きながらレスを読ませて頂いております。そして私もとんと不勉強なのですが、早速見解を書かせて頂きます。

回答の順が少々質問の順番と前後して申し訳ないのですが、まずシェイクスピアからの引用は、
Well, for a while they put him to keeping books in the ranch store, for
he was <a devil at figures>.
の<>部分です。『ハッタリ』ぐらいの意味になります。ただしこれは部分抜粋で、実際の原文はもう少し長く、日本語では「絵の悪魔を怖れるのは子供の目だ」と上演されるセリフだったと思います。私でも聞き覚えのあるセリフですので、イギリスのお友達ならきっと正確な原文をご存知だと思います。

drinkは、市長がではなくBadが先住民だったら辻褄が合わない、という意味だったのです。ややこしい書き方ですみませんでした。
つまり、Badはアルコールが欲しいのではなくて『飲みに行ける友達が欲しい』くてウェーコーに想いをはせているわけですが、先住民には「飲む=友達を作る」という考え方がない(飲むのは本当に喉の渇きを潤すためだけで、各人黙ってひたすら飲むだけ)なので、Budは白人だろうなと思ったのです。

and <my> frend でないのが不思議だったのは、ここをourにしますと、
Now, the young man was from New York, but the rest of us wondered how Bud guessed it
の、but以下の部分に矛盾が生じるからです。our frendだったら、the young man がニューヨーカーだと知らないのは不自然かなと思いました。
それでBudが先住民だったらfrendは特に『知己』の意味でなくて、ただ白人客との友好な関係を築くための言葉として辻褄が合うかなと思ったのです。映画では敵意のないことを示すためにいきなり「frend」と白人と先住民が呼びかけあうシーンがありますが、ああいうものかなと。

cutleryをa whole kit of toolsやweaponsと呼んでいるのは、いつもは粗末な一本のフォークナイフで食事をしているハンターが初めて正餐用の瀟洒な模様のつきナイフやデザートフォークを見たのでそういう言い方をしているのではないかと思ったのですが、いかがでしょうか。
それから、「押し込みに使いそうなもの」というのは、
You'd have thought you was fixed out to burglarize a restaurant before you could get your grub.
こちらの箇所のことでしょうか?私はここを「(カラトリーの使い方を知らなかったら)お前らだったら、正餐会の前に(テーブルマナーを習得するために)レストランに押し入っておこうと思っただろうよ」という意味かと思っていたのですが、そうではなくてa whole kit of toolsにかかって「押し込み用の食器」という意味になるんでしょうか?

falling barometerは、私としては直訳の<気圧計>でいきたいところです。といいますのも、白人文化の粋を electric lightsやphonographsといった発明品で表現しているところから、ここも『(目盛りが)低下する気圧計の手助けを借りずには(雨を避けるために建物の中へと)引き返すことはできない』とした方が、発明品で文明を語るという手法に足並みが揃いそうなので。
そう考えれば、実は文明の中心で生活しているニューヨーカーよりももっと真摯な敬意を文明というものに払っているBudの姿が浮かび上がり、こうした姿勢はBudが白人だからこそ出てくる気がします。Budの場合は文明と自然がブレンドされた思想の持ち主ですが、彼が先住民だったら、もっと強烈にネイチャーな考え方になるかと。
すると、Now go back to your work and get civilizedも、いかにも文明を捨てたようなことを言っているBudですが、『ニューヨーカーとしての市民生活』は未練なく捨てられても、根本的な白人文明そのものが血の中に溶け込んでいるのかもしれません。


それに、Budが先住民だとすると少々作品テーマがぼやけてくる気がするのです。
つまり、私はこの物語を「WASPに属しながら白人社会よりも先住民社会に理解を示す男の物語」として読み解いていったのですが…。
すなわちBudが白人なら、「白人だが、先住民と共に暮らしていて、多数の部族の橋渡し役も勤めるかたわら、白人と先住民の間も取り持つことのできる存在」となり、様々な民族がアメリカ国民としていつか一つにまとまるだろう、という一縷の希望を残した終幕になるのですが、Budが先住民だとすると、彼がニューヨークに愛想を尽かして引き上げた時点で白人社会と先住民の間に決定的な亀裂が生じてしまって、それに代わるどんな主題が浮かび上がってくるのか分からなくなってくるのですが、私が読めないだけで、他にもっといい主題があるのでしょうか?

では、なぜWASPのバドがスペイン語混じりの英語を話すのかということになりますが、開拓生活はとにかく過酷でしたので、両親死別・児童遺棄等による養子縁組の多かった頃なのです。幼い子を預けてゴールドラッシュに行ったまま家族が帰ってこないのも珍しくなかったので、Budが両親の元で育ったかどうかも分かりませんし、それに父母の母国語が異なる、近隣の家々は移民一世二世がほとんどだった等、英語が乱れる原因はいくらもあったと思われます。
混沌とした中で、原点に立ち返り、根本的な美点だけは失うことなく融合してゆき、次第に一つの国が出来上がってゆく様を O・Henryは描きたかったのではないかと思います。


ところで、お友達は日本語の文章はお読みになれる方でしようか?といいますのも、こちらの掲示板に伺う前にpinkishの件で国際交流課に行って原文を見てもらったのですが、行間を読むという文学テキストの性質上か、ネイティブの方同士でもお一人ずつ訳が違っていたもので…。
可能であればこちらの掲示板もご覧になって頂けたらと思うのですが。
少し時間がかかってもよろしければ、O・Henryが専門の先生はいらっしゃるかどうか分かりませんが、新学期が始まったら私も英文科に行ってみます。
お骨折りありがとうございます。お友達に宜しくお伝えください。

Re^7: O・Henryの短編

2006-09-02 21:44
はじめまして!

私は O. Henry 時代のアメリカのことも、ハンティングのことについても詳しくありません。yuki さんの疑問への答にはつながらないと思いますが、私自身も興味を持ち思いつくままネットなどで調べたりしましたのでレスしたいと思います。

髪を染める習慣などについての予備知識無しにとりあえず読んでみましたら、pinkish-haired はその人の地髪のような気がしました。赤味がかった金髪か薄色の赤髪と思います。光るニンジン色かそれより薄い色で、アメリカ人などでそのような髪色の人を何回か見たことがあったと思いました。

gutenberg.org で検索してみましたら、pinkish haired や pinkish hair は他には見つかりませんでした。pink hair なら幾つかあって、O. Henry でも別の小説 Heart of the West でたまたま以下が見つかりました。

"But I hear a couple of yells and see two men running up the street in
leather overalls and high-heeled boots and cartwheel hats. One man is
six or eight feet high, with open-plumbed joints and a heartbroken
cast of countenance. He picks up the watch that has stuck in the mud.
The other man, who is little, with pink hair and white eyes, goes for
the empty case, and says, 'I win.' Then the elevated pessimist goes
down under his leather leg-holsters and hands a handful of twenty-
dollar gold pieces to his albino friend. I don't know how much money
it was; it looked as big as an earthquake-relief fund to me.

( http://www.gutenberg.org/files/1725/1725.txt )

そこで The other man, who is little, with pink hair and white eyes は、his albino friend とも表現されていて、albino は白子症とか色素欠乏症の意味なので、そのような人の薄い地髪色で O. Henry が pink hair と表現した色があったものと思います。

それとは別に、ある最近の本でたまたま以下がありました。

On both sides of the family, according to rumor and hearsay, my grandfathers were redheaded. Mama was redheaded, too, and her second and fourth sons were redheaded. I, on the other hand, being more than a little different from all the rest in a number of important ways, had pinkish hair. And lots of it.

(Pinky: A Memoir of WWII, by Wesley E. Hall, 2005)

そこでの pinkish hair も文脈から地髪で、redheaded と呼ばれる赤髪とは違う色となっていると思います。カイオワ族の保留地はオクラホマ州にあるそうですが、偶然その本の著者 Wesley E. Hall はオクラホマ州出身であるそうです。

pink はピンク色そのもので、pinkish はピンク色がかったということと思いますが、髪の色について言うときに違いがあるのかないのかよくわかりません。pinkish hair と言うと、金髪に赤味がかったとか赤髪が薄色になったとか、基準になる色のイメージがあってのことと思います。

yuki さんの問題集の注で、pinkish に髪を染めるのはハンターの目印とあったなら、それが本当かもしれませんね。小説をキチンと理解して楽しむためには予備知識が大切と思います。ただその短編の内容では、髪を染めたことの手がかりになるようなところは見つからなかったと思いました。そのような習慣があったとしても、短編のどの部分が髪を染めたことと結びついて、そのように解釈できるか私も興味があります。

勿論、その短編での pinkish hair が地髪色であることを確信するための十分な手がかりも無いことは私も承知しています。ただ一般論として pinkish hair が染色の髪とは限らないことは確信できたと思います。

a pinkish-haired young man in a correct hunting costume

では、pinkish-haired と young と in a correct hunting costume がそれぞれ独立して man を修飾しているように見えます。私は英作文が得意でないので文法上におかしいところがあるかもしれませんが、仮に

a young man in a correct hunting costume with his hair dyed pinkish

などなら明らかに染めた髪で、身なりについての修飾がまとまることからも正装と関係していると言えるかもしれません。

O. Henry が自叙伝などで pinkish hair に関して述べているものがあれば確実と思います。O. Henry を専門とする大学の先生などの見解が聞ければいいですね。

ネットで少々検索してみたくらいでは、19世紀中期から20世紀初頭のアメリカのハンティングの習慣で髪を染めることについての情報は見つかりませんでした。かなりスペシフィックな情報と思います。

カイオワ族については、以下に歴史や文化などの説明がありました。

http://www.mnsu.edu/emuseum/cultural/northamerica/kiowa.html

http://www.tsha.utexas.edu/handbook/online/articles/KK/bmk10.html

http://en.wikipedia.org/wiki/Kiowa

また多分個人で作っているサイトと思いますが以下もありました。

http://www.redriverhistorian.com/kiowa.html

カイオワ族が北米大陸内で大移住したことや、小動物の狩からバッファローを主に狩るようなり、バッファローがカイオワ族の生活や文化に影響を与えたことや、白人と取引していたことや、アメリカ人(白人)とは19世紀初期に接点があったことや、バッファローハンターと争いがあったことや、カイオワ族はやがて白人の文化へ推移していったことや、オクラホマのカイオワ族の領地が白人の居住用に開放されたことなど、いろいろと興味があることがわかりました。

ところで The Champion of the Weather に戻りますが、その内容だけでは何の動物の狩か不明と思いますし、Bud Kingsbury が antelope(かもしかの一種?)を料理していたとあり、それも狩の対象なのか、たまたま射止めたものなのかも不明と思います。カイオワ族の領地での狩ということでバッファローが対象と仮定して、ネットで少し手がかりを見つけようとしました。O. Henry よりも少し前の時代になりますが、バッファロー狩などの記録が以下にありました。

http://digital.library.okstate.edu/Chronicles/v006/v006p129.html

http://memory.loc.gov/cgi-bin/query/r?ammem/wpa:@field(DOCID%2B@lit(wpa220060106))

バッファロー狩がキャラバンを編成して行うような大掛かりであったことや、インディアンとの交わりがあったことなどがわかりましたが、ハンティングの正装や髪を染めることについては見当たらなかったと思いました。

視点を変えてハンティングの正装について、ネットで少し手がかりを見つけようとしましたら、見つかるのはスポーツとして行う Fox Hunting(狐狩)でした。

http://www.geneseevalleyhunt.org/Information/proper_attire.htm

http://www.bridlespur.com/hunting.htm

http://www.geocities.com/tnyhca/TNYH_AboutUs.htm

私の検索が下手なのかもしれませんが、その他のハンティングの正装はなかなか見つかりませんでした。

yuki さんの疑問への答にならないで、私が中途半端に調べて思ったことを並べただけのレスになってしまったようで、混乱させたならすみません。どなたか O・Henry の専門か当時のハンティングについて詳しい人か、スマートな検索ができる人からレスが付くといいですね。

Re^8: O・Henryの短編

2006-09-03 13:48
>kittiesalley様

レス有難うございました。また、紹介してくださったページも非常に詳しく当時の情報が載せられていて、いいヒントが見つかりそうです。これから目を通させて頂きます。

そしてpinkishですが、そういえば白い髪のことをash-hair(『燃え尽きて真っ白になった灰の色の髪』という意味でしょうか?)ともいいますから、~shで「~に白が混じった薄い色」という意味かもしれません。
「金髪か赤毛周辺の薄いピンクがかったカラー」の方向で調べてみます。また色素欠乏症だとしますと、病気の意味合いをこめてhair『ed』と特記(「本来は違う色だが病気でこういう色に『なっている』」ぐらいの意味で)してある気もしてきました。
また、紹介してくださったバッファロー狩りのページでred menという表記を見たのですが、白人の軍服が赤かったので、保留地では先住民の方々に嫌なことを思い出させないように赤毛禁止で、ハンターは中立立場を表すためにpinkishにしていたのかもしれません。

上記はまだ全て思いつき段階ですが、お陰さまでこれからの方向性が出てきました。色々ありがとうございました。

Re^9: O・Henryの短編

2006-09-04 21:46
yuki さん、コメントありがとうございます。ずいぶん調べこんでおられると思ったら、学生さんなのですね。

私の素養不足でコメントを返せない箇所もありますが、以下、いくつか気のついた箇所にコメントしていきます。

本題である "pinkish hair" についてのコメントも出てきたようですし、本来脱線に過ぎないこの話をあまり引っ張るのも本意ではないので、Bud の素性についての発言は、(ネイティブの友人からのコメントを紹介する件を除いて)本発言までとしておきます。

- - - - -
●"Well, for a while they put him to keeping books in the ranch store, for
he was <a devil at figures>."
(New York by Campfire Light)
この< >内が「ハッタリ」の意味とのことですが、大変失礼ながら、間違いなくシェークスピアの原典でも "a devil at figures" という書き方だったでしょうか? と言いますのも、このフレーズで Web 検索をしても、Bud のこの台詞以外は全く引っかかってこないからなのです。

 http://www.google.com/search?q=%22devil+at+figures%22&

今回 O. Henry の2作を見つけたのと同じ Project Gutenberg にはシェークスピアの作品も多数収録されていますし、その引用が全くヒットしないというのは、私にはちょっと考えにくいのですが…。

また、"a devil at figures" を「ハッタリ」等のシェークスピアの著作に基づく意味に解した場合、この文全体の解釈はどうなるのでしょうか。
前半部はこうですよね。

 「彼ら(Sterling 夫妻)は彼(仕事を求めてやってきたニューヨーカー)に、
  しばらくの間牧場の店で帳簿つけ(keeping books)をさせていた」

後半、私は "devil" "figures" とも一般語彙と取って、このように解釈しました。

 「何故なら、彼は数字においては(at figures)やり手(a devil)だったから」
  →「数字に強かったから(= "be good at figures")」

- - - - -
>and <my> frend でないのが不思議だったのは、ここをourにしますと、
>Now, the young man was from New York, but the rest of us wondered
>how Bud guessed it
>の、but以下の部分に矛盾が生じるからです。our frendだったら、the young
>man がニューヨーカーだと知らないのは不自然かなと思いました。
>それでBudが先住民だったらfrendは特に『知己』の意味でなくて、ただ白人客
>との友好な関係を築くための言葉として辻褄が合うかなと思ったのです。映画
>では敵意のないことを示すためにいきなり「frend」と白人と先住民が呼びかけ
>あうシーンがありますが、ああいうものかなと。

なるほど、了解しました。ただ私自身にも出身地を知らない友人は何人もいますし、仰るように客と一時的な友好関係を築くための皮相的な "friend" だったことも十分考えられますので、私は特に「矛盾」と感じることはありませんでした。

また、"our guide, philosopher, and friend" は、少なくとも字面上は、前回私がご説明したように "our guide = our philosopher = our friend" という取り方しかできないかと存じます。ご自分でも仰っているように、無冠詞で "Friend." というのはあくまで呼びかけの場合に用いられる語法であって、このように普通の名詞として列挙する中に混ぜて用いられることはありませんし、この文は英語のおかしい Bud ではなく、きちんとした英語を操る語り部(作品の中の「私」)が語った内容ですので。

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●"... and there was a whole kit of tools laid out beside everybody's plate. You'd have thought you was fixed out to burglarize a restaurant before you could get your grub. But I'd been in New York over a week then, and I was getting on to stylish ways. I kind of trailed behind and watched the others use the hardware supplies, and then I tackled the chuck with the same weapons."
(New York by Campfire Light)

>私はここを「(カラトリーの使い方を知らなかったら)お前らだったら、
>正餐会の前に(テーブルマナーを習得するために)レストランに押し入っ
>ておこうと思っただろうよ」という意味かと思っていたのですが、そうで
>はなくてa whole kit of toolsにかかって「押し込み用の食器」という意
>味になるんでしょうか?

"fix out" で「手配する」(小学館「ランダムハウス英和大辞典 第2版」)、「必要品を揃える」(アルク「英辞郎 on the web」)の意味があります。すなわち、テーブルにずらりと並んだ cutlery(a whole kit of tools = hardware supplies = weapons)を指して、「レストランにでも押し入る準備をしてあるのか(そうしないと食事にありつけないのか)と思うだろう」、というのが私の解釈。文の主語 "you" は、誰ともない人一般を指す "you" として捉えています。

- - - - -
>falling barometerは、私としては直訳の<気圧計>でいきたいところです。
>といいますのも、白人文化の粋を electric lightsやphonographsといった発明品で
>表現しているところから、ここも『(目盛りが)低下する気圧計の手助けを借りず
>には(雨を避けるために建物の中へと)引き返すことはできない』とした方が、
>発明品で文明を語るという手法に足並みが揃いそうなので。

ここ、私とは英文そのものの解釈がかなり異なりますので、少し整理を。
原文を再掲します。

>No man can open up the question of temperature or humidity or
>the glad sunshine with me, and then turn tail on it without
>its leading to a falling barometer.
(The Champion of the Weather)

私の解釈はこうです。

「誰だろうと、天気や湿気、快い日差しの問題を俺に投げかけておいて、
 (俺が答えもしないうちに)背を向けたりしたら、falling barometer
 という結果を招かないことはありえない(→必ず falling barometer になる)」

「天気の話をしてそのまま背を向ける」は、正にカフェ店員が Bud にしたことですね。

怒った Bud からその話を聞いた Summers が、「それはニューヨーク流だから気にするな」と Bud に助言します。それに対する Bud の返答が上記の台詞。最後を訳していないのは、前回も書いたとおり「(先住民の信仰として)天気が悪くなる」の意か、「(Bud の個人的または民族的感情として、比喩的に)機嫌が悪くなる」の意かを判別しかねたからです。

"lead to" は「~に至る・導く、~という結果になる」ですね。"lead to trouble" で「面倒なことになる」、"lead to discoveries" で「発見をもたらす」(※)。なので、「気圧計の手助け」は、大変失礼ながらかなり無理があるのではないかと(上記を既にご了解の上、Bud の英語がおかしいことを織り込んでそう訳されたのなら別ですが)。

(※)参考:研究社「新英和中辞典」"lead" 自動詞語義2bの例文
   http://www.excite.co.jp/dictionary/

- - - - -
●Bud を先住民と取って読んだ私には、単純に「カルチャーギャップ」がテーマであるように読めました。読み込みが足りない、と言われれば、何度も申し上げているようにその通りなので返す言葉もないのですが…。

- - - - -
●最後に、これはもしかしたら私の勘違いかも知れないのですが、[840] のコメントにあった以下の箇所、もしかしたら「"red men" = (赤い服を着た)白人の軍人」のように取っていらっしゃいますか?(もし、そうでなければ、私の考えすぎですので、以下は無視して下さい、すみません)。

>また、紹介してくださったバッファロー狩りのページでred menという表記を
>見たのですが、白人の軍服が赤かったので、保留地では先住民の方々に嫌な
>ことを思い出させないように赤毛禁止で、ハンターは中立立場を表すために
>pinkishにしていたのかもしれません。

"red man" というのは北米インディアンのことです。黒人の black、アジア人の yellow 同様に、彼らの赤く焼けた肌の色から来ています。一般の辞書にも載っていますのでご確認を。

- - - - -
英国の友人は日本在住なのですが、残念ながら日本語をあまり解しません。特に漢字は全くと言って良いほど駄目です。奥さんは日本人なのですが少々ブロークンな英語なので、こちらの議論の内容を理解してもらうには、私か yuki さんが内容を英訳して伝えないとかなり厳しいと思います。ともあれ、彼から「今忙しいが、暇ができ次第原文を読んでみる」との返事が来ました。今しばらくお待ち下さい。

Re^10: O・Henryの短編

2006-09-05 01:36
>Lutlam様

レス有難うございます。そして長らくお付き合い有難うございました。では、返信のたびにスレッドが一番上へきてしまっては申し訳ないので私も自分の意見を書くのはこれで最後とさせて頂きます。

まず講義ノートを見ると「a devil at figures=to fear painted devil ~シェイクスピア『絵に描いた悪魔を恐れるのは子供の目だけだ』 ハッタリ、見掛け倒し」となっているので、多分「to fear 」で引いたら全文出てくるような気がするのですが。それとも「devil 」だけで引くのはいかがでしょうか?
そして訳は「というのも、(現れた時の服装とメダルは)見掛け倒しだったんだ」となっています。つまり、乗馬学校の服を着ていてもまるで馬に乗れないから帳簿係りをやらされていたのではないでしょうか。この辺りの訳は黒板を写したものなので、写し間違いでない限り合っているような気がします。

そして、「You'd have thought~」のyouは居留地で話を聞いているハンターたちみたいです。「(そうしないと食事にありつけないのか)と思うだろう」だったら、マナーでなくて空腹感に対する心配をしていることになりますよね?だったら、料理が出てきたら他の人のカラトリーの扱いなんて観察せずにいきなりがっついてるんじゃないでしょうか?
『New~』の方は実は以前に講義を聞いているのでそう大きな訳し違いはないような気がします。

そしてfriendは私も無冠詞だと思っているわけではなくて、「『私たちの個人的な知己』ではなくて『白人民族の友』という意味のかと思った」ということを説明したかったのですが、文章がややこしかったみたいですね。すみませんでした。
それにbarometerですが、ここの『(目盛りが)低下する気圧計の手助けを借りずには(雨を避けるために建物の中へと)引き返すことはできない』も、実は、「<気圧計>という言葉を是非入れたいので、だったら『 temperature~sunshine(=気持ちのいい天気/アメリカ人には湿度は気持ちのいいもの)の話題なんかふっかけておきながら、気圧計の目盛りが低下するのを見ずに雨(=俺の怒り)を避けて建物の中へと引き返そうったってそうはいかない』ぐらいの訳にしたいのですが」ということが言いたかったのですが、言えてなかったようですみません。
「不機嫌」の方が訳としてはずっとすっきりしているのでしょうが、O・Henryの場合、道具で時代背景を語っていることがあるのでできるだけ道具名は訳に出しておきたいのです。例えば、
the electric lights and the noises of the phonographs and the second-story <railroads>
の<railroads>一つで、なぜアビリーンで市長が一緒に飲んでくれるのかとか(肉牛運送の中継地点で、牛を運んでくるカウボーイのお陰で収入を得ている宿場町だったから商売上親密にしてくれていた)、カウボーイだったBudが今ガイドになっているかという時代背景が窺える(鉄道が普及すると人が牛に付き添って現地まで連れて行く必要がなくなり、カウボーイが激減した)ようになっているので。

というわけで、私の読み取りが深いわけではなくて『New~』の講義での先生の方針を思い出しながら他作品も読んでみているだけなのですが、作中にちりばめられているちょっとした品名や地名には白人が先住民の方々を迫害した歴史が詰まっていて、「白人の都ニューヨークは、カイオワ居留地のことなんて知らん顔をしているが、カイオワ族は歴史を忘れず、ニューヨークの動向にずっと注目している」といわんばかりの冒頭パラグラフからして、カルチャーギャップがテーマの話ではないと思うのですが…。それとも私がそう思って読むからそう見えてくるのかもしれませんが。お友達にも尋ねて頂くのは難しいでしょうか?
日本語がお得意ではないそうですし、私もとてもこの全文を英訳するのは無理ですので、他の部分はさておきこのテーマに関する部分だけでも。

そしてred menは北軍のことか何かかと間違っていました。web辞書で出てきました。教えてくださってありがとうございました。
それでは、本当に色々とお世話になりました。

Re^11: O・Henryの短編

2006-09-05 09:37
yuki さん、シェークスピアの件だけ。

実は Gutenberg Project で "The Complete Works of William Shakespeare" というのを見つけまして、すでに "devil" のみでの検索は試しているのですが、

 http://www.gutenberg.org/etext/100

何しろシェークスピアの著作は長くて数が多いので、"devil" のみではヒットが多すぎ(約 300)、絞り込むのは難しいと言わざるを得ません。

"painted devil" なら "Macbeth" にありますが、

 http://www.gutenberg.org/etext/1129

> LADY MACBETH. Infirm of purpose!
> Give me the daggers. The sleeping and the dead
> Are but as pictures; 'tis the eye of childhood
> That fears a painted devil. If he do bleed,
> I'll gild the faces of the grooms withal,
> For it must seem their guilt.

"a devil at figures" の方は見あたりませんでした。

上記 "Complete Works" で "figures" は 16 件なのでそちらも一通り当たってみましたが、残念ながら、やはりそれらしきものには探し当たりませんでした。

特にシェークスピアに限らず、"devil * figures"(真ん中の "*" は任意の単語にマッチするワイルドカード)で gutenberg.org を検索した場合の結果がこちら。

 http://www.google.com/search?hl=ja&q=%22devil+*+figures%22+site%3Agutenberg.org

逆に gutenberg.org に限らず、"Shakespeare" と "devil * figures" で Web 全体を検索した結果がこちら。いずれも、それらしきものは見つかりませんでした。

 http://www.google.com/search?hl=ja&q=Shakespeare+%22devil+*+figures%22

…という訳で、"a devil at figures" については、私としては万策尽きた状態です。
せめて、原典のタイトルだけでも分かればもう少し探しようがありそうなのですが…。

- - - - -
"The Champion of the Weather" のテーマについてどう思うか」については、Bud の素性について英国の友人から回答が得られ次第、お礼がてら追加質問してみるつもりです。 ただ前にも申しました通り、先方にも都合がありますので回答を確約できる訳ではないことのみ、悪しからずご承知おきください。

では、改めてこれにて失礼します。

現在分詞か過去分詞か

2006-07-28 00:20
分詞の形容詞的用法と俗に言われている、項目がイマイチよくわかりません。
a written book , a running man などはわかるのですが、たとえば 「閉店時間」a closing hour 「閉店」 closed store の違いはさっぱりわかりません。
よく参考書には 分詞を自動詞、他動詞に分け識別するなど見受けられますが、現在分詞か過去分詞かを識別する最善の方法はないでしょうか。いくつか例を挙げて説明して下さると助かります。

Re^1: 現在分詞か過去分詞か

2006-07-28 22:37
a closed store については a written book と同様に他動詞の過去分詞が名詞を修飾しています。 They closed a store. というような文を作ってみれば、名詞 a store が他動詞 close の目的語という関係があります。 close を受動を表す過去分詞にして形容詞のように名詞を修飾すれば、a closed store となります。これは a written book で、名詞 a book が他動詞 write の目的語という関係があることと同様です。他動詞と目的語の関係が成り立つ場合は、そのように過去分詞で名詞を修飾します。

簡単に説明できないのが the closing hour のような例と思います。 a running man では、 A man is running. または A man was running. 等の文を作ってみれば、名詞 a man と現在分詞 running には主語と動詞の関係があり、そのような場合は現在分詞で名詞を修飾します。しかし、 the closing hour については名詞 the hour と動詞の ing 形 closing の間には主語と動詞の関係はありません。

説明のために They close the store at the hour. というような文を作ってみます。動詞 close と名詞 the hour には、主語と動詞の関係はありませんし、他動詞と目的語の関係もありません。しかし、 the hour to close the store のように不定詞等で the hour を修飾することは可能です。そのような関係にある場合は、動詞を ing 形にして名詞を前から修飾できる場合があります。しかし、全ての場合でそのようにできるわけではありません。慣用的にそのように ing 形にして名詞を修飾できる場合があると見て良いと思います。

the closing hour と同様な例は熟語化されていることが多いと思いますが、例えば

a marking pen (マーキングペン)← a pen to mark with

trekking shoes (トレッキングシューズ)← shoes to trek in

an eating place (食事処)← a place to eat (place 等の一部の特殊な名詞は慣用的に at 等の前置詞なしで不定詞で修飾できる、名詞 time, hour 等も同様と思います)

the boiling point (沸騰点)← the point at which ~ boils

an opening ceremony (開会式、始業式)← a ceremony (held )to open ~

また、他動詞の現在分詞が名詞を後ろから修飾する場合もあります。例えば

A man playing tennis. (名詞 a man と現在分詞 playing が主語と動詞の関係)

例としては少ないですが、自動詞の完了を表す過去分詞が名詞を修飾し主語と動詞の関係がある場合もあります。例えば

fallen leaves (落ち葉)、( fallen は形容詞と見ることもできる)

a newly arrived train (さっき到着した列車)

a dog gone wild (狂暴化した犬、野生化した犬)、( go が S V C 文型)

以上をまとめますと

(1)他動詞の受動を表す過去分詞が名詞を修飾、他動詞と目的語の関係
例 a closed store, a written book, a book written by him

(2)自動詞と他動詞の現在分詞が名詞を修飾、主語と動詞の関係
例 a running man, a man playing tennis

(3)動詞の ing 形が名詞を修飾、動詞と主語または目的語の関係はない(慣用的な表現と思われる)
例 the closing hour, a marking pen, the boiling point

(4)自動詞の完了を表す過去分詞が名詞を修飾、主語と動詞の関係(例は少ない)
例 fallen leaves, a dog gone wild

Re^2: 現在分詞か過去分詞か

2006-07-28 23:41
分かりやすい解説ありがとうございました。
ただ、慣用句的に扱うものはそれを知らないと問題が解けないのでしょうか。それとも正解を導き出すために方法はあるのでしょうか。

それから、文法の解説書、参考書で詳しく書かれているものはないでしょうか。また問題集としてそれなりの力がつく、レベルの高めの本で心当たりがあるようでしたら教えてください。

Re^3: 現在分詞か過去分詞か

2006-07-29 21:41
the closing hour のような表現については、知る機会があれば覚えておいて役立つこともあると思います。しかし、そのような慣用的な表現を無理に覚える必要はないと思いますし、ただ暗記さえしてしまえば万全というわけではありません。 an eating place は「食事処」ですが、他動詞 eat には人が何かを食べる他に、害虫等が食い荒らす、波等が浸食する、化学物質等などが腐食させる等の意味もあります。そのため、例としては少ないと思いますが、文脈によっては an eaten place ということがあり得ますので、 eaten が正解となる問題を作成しようと思えばできるはずです。仮にそのような問題が出題されたら an eating place を暗記していても役立ちませんし、暗記だけに頼ると誤答をしてしまう原因になると思います。

名詞を修飾する動詞の形が過去分詞か ing 形かを解くためには最初に、文意、文脈、常識等から見て、主語と動詞の関係か、動詞と目的語の関係か、それ以外かを見極めることが必要と思います。ここで、それ以外となる場合に動詞の ing 形が名詞を修飾することがあり得ます。問題を解くテクニック的になりますが、ここで過去分詞か ing 形かのどちらかの可能性しかなければ、大抵の場合 ing 形が正解となるはずです。もし慣用的な表現を知っていれば、自信をもって答えられることもあると思います。

また、動詞と目的語の関係については、動詞が他動詞になり得るのかどうかを知っている必要もあります。そのため、試験に出るような動詞については意味だけでなく、文の中でどのように使われるか知ることも大切となります。

しかし、実際の試験の何者択一の問題で、そのように簡単に答えを出せるような問題はあまりないと思いますし、大抵の問題は「次の中から最も適当なものを一つ選べ」等と言っていて、「文法的に正しいものを選べ」等と言っていることはあまりないと思います。そのため、解答するためには文法、語彙の他に文意、文脈、常識等をあわせて総合判断力が求められると思います。

ここで私には参考書、問題集等を推薦することはできません。どの本が良いは大抵の場合、本自体よりも各人の学力、性格等によると思います。言葉での解説が分かり易い人もいれば、図解のほうが分かり易い人もいるはずです。また、直感的に理解する人もいれば、詳細まで徹底的にやらなければ気が済まない人もいると思います。理屈を好む人もいれば、暗記が得意な人もいると思います。

およそ英文法を謳い文句にしているような本は、多分1000冊以上はあると思います。しかし、英文法を隅々まで詳細に扱い著名と言えるような本で現在出版中のものは、多分5冊あるかないかというところと思います。学校の図書室、公立の図書館、大きな書店に行けばあるはずです。英文法で自分が分からない点を幾つか、それらの本で調べてみて分かるようになるか確かめ、その中から良く理解することができた本を選ぶのが良いと思います。

Re^4: 現在分詞か過去分詞か

2006-07-29 23:02
毎回詳細な解説ありがとうございます。
今回の解説大変役に立ちました。参考書の件は、おっしゃる通りかもしれません。個人的に調べてみます。
また、不明なことがあればこちらに相談したいと思うのでよろしくお願いします。
今回は本当にありがとうございました。

Re^5: 現在分詞か過去分詞か

2006-08-02 14:42
横レスで失礼します。

the closing hourの場合のclosingは、現在分詞ではなく動名詞(動名詞の形容詞的用法)です。
もし、現在分詞とすると、「現在閉じつつある時間」という意味になってしまいます。

現在分詞と動名詞の区別は、the hour for closingの形にしてみると簡単に理解することができます。つまり、the hour for closing(店を閉じるための時間)の形にすることができる場合は動名詞になります。

a marking penの例についても、「マークしているペン」ではなく、「マークするための」ペンですので、a pen for makringにすることができますので、このmarkingは動名詞です。

Re^6: 現在分詞か過去分詞か

2006-08-02 22:32
passerby さん、

貴重な書き込みありがとうございます。

確かに、 the closing hour ← the hour for closing 等は分かり易い説明と思います。

しかし、「現在~している」を意味すると現在分詞でそうでなければ動名詞と割り切れるでしょうか。そして、 for ~ing の形にできるものだけが動名詞と言えるでしょうか。

次のような2つの例

a raining day (雨の日)

a working day (仕事日)

では、 a day for raining とできないのでその場合は現在分詞で、 a day for working とできるのでその場合は動名詞と断言できるでしょうか。確かに

Today is a raining day.

のような文では、現在進行で雨が降っていると解釈できるかもしれません。しかし、次のような例文

I don't like raining days.

での raining days の raining に「現在雨が降っている」という意味があるでしょうか。そこでの raining days は「雨の日」一般を指しているだけで、現在進行で「雨が降っている」を意味しているわけではないと思います。それは

I don't like working days.

で working が「現在人々が仕事をしている」等の進行の意味がないことと変りないと思います。

そして、 I don't like raining days. での raining のほうは「雨が降っている」というような臨場感を出すために進行を意識しての発言で、 I don't like working days. での working は「人々が仕事をしている」というような進行は意識していない発言と言えるでしょうか。そのようなことはなく、それぞれ

raining days ← days on which it rains

working days ← days on which we work

等の意味で使われていると言えると思います。

例によっては、現在分詞か動名詞かの線引きが明確ではなく意味がない場合もあると思います。また、進行を意味しているかどうかは文中の主動詞、助動詞、または文脈等で決まる場合もあると思います。そのため、前の書き込みでは敢えて動詞の ing 形と呼ばせていただきました。

Re^7: 現在分詞か過去分詞か

2006-08-03 00:22
ご丁寧なコメントをいただきありがとうございます。

a raining dayは現在分詞の形容詞用法であり、a working dayは動名詞であると断言することができます。

a raining day は日本語では「雨の日」と訳しますが、英語では「雨が降っている日」という意味ですから、現在分詞の形容詞用法になります。I don't like raining days. を「雨が降っている日は嫌いだ」と訳しておかしいでしょうか。これこそ、「現在雨が降っている」という意識が含まれていると思います。ただ、私でしたら、rainy daysを使いますが。

a working dayを「仕事をしている」と意識していることは考えられません。その解釈では、dayが意味上の主語ですから、「日が仕事をしている」という意味になってしまいます。英語では「仕事ための日」という意味ですので動名詞であると断言することができます。文脈によって解釈が異なることはあり得ないと思います。


P.S.
Eagleさんは一般論に置き換えて反論されていますが、最初の質問について質問者が現在分詞としているにもかかわらず「動名詞の形容詞的用法」であるというご説明がなかったので、追レスさせていただきました。

Re^8: 現在分詞か過去分詞か

2006-08-03 23:00
passerby さん、

最初にお断りしますが、私は反論しているわけではありません。また前回言いましたが、私は敢えて名詞を修飾する用法について「動名詞」と呼ばずに「動詞の ing 形」と呼びました。

a raining day を英語では「雨が降っている日」という意味と日本語に置き換えて議論して意味があるのでしょうか。確かに、日本語では a working day を「人々が働いている日」とはあまり言わないかも知れません。しかし、それは英語ではなく日本語の表現に関する議論になってしまうと思います。また、 a working day の day が working の意味上の主語でないことと同様に a raining day の day が raining の意味上の主語ではありません。繰り返しになると思いますが a raining day は a day on which it rains で、文脈によっては a day on which it is raining もあれば、過去になる等があり得ます。

ところで、ここで

a walking dictionary (生き字引)

はどうでしょうか。 a dictionary for walking とはならないので walking は現在分詞と言えるでしょうか。 a dictionary と walking の間には主語と動詞の関係もあります。しかし、その walking に

I met a walking man in the park.

での walking と同様に、少なくても出会う直前までは進行状態にあった等と言えるでしょうか。また、

a playing manager (選手兼監督)

はどうでしょうか。 a manager for playing と無理にできるかも知れません。しかし、 a playing manager の意味が a manager for playing で「プレーするための監督」等であると言えるでしょうか。 a manager who also plays 等で「選手兼監督」が本来の意味であると思います。また、 a manager と playing には主語と動詞の関係があるので、現在分詞と言えるでしょうか。

次のような2つの文

Running water is available at the campsite.

I hear the sound of running water here in the woods.

での running water は動名詞でしょうか現在分詞でしょうか。両方とも water と running には主語と動詞の関係はあります。しかし、それぞれ進行を表すでしょうか。 running water は水道水を意味する熟語でもあります。それにより、最初の文は文脈等から水道水であって進行を表すとは限らないと言えると思います。そして、最後の文は文脈等から水道水ではなく森林を流れる水の音が聞こえると解釈し、進行を表すと言うことも可能と思います。そのように文脈によって ing 形+名詞 の意味が決まり、進行を表すと解釈するのが妥当な場合もあればそうでない場合もあります。

極端な例を出したかもしれません。しかし、進行を表すかどうか考えることに意義があるのでしょうか。何をもって進行を表すと判断するのでしょうか。そして、進行を表すので現在分詞、そうでないので動名詞等と区別することが妥当と言えるでしょうか。そのように区別することに意義があるのでしょうか。

私は、 ing 形+名詞 には、ある事物を指し示すために熟語化されたものがあると見て良いと思います。熟語化されたものには、主語と動詞の関係が成り立つものもあれば、そのような関係が成り立たないものもあります。また、熟語化されていないもので、主語と動詞の関係が成り立てば ing 形で名詞を修飾することもできます。その場合は、現在分詞と呼んでも良いと思います。それは、動詞と目的語の関係があれば過去分詞と呼ぶことに対応しています。ここでの現在分詞は、現在、進行等を表すとは限りません。それは、過去分詞が過去、完了を表すとは限らないことと同様です。

the closing hour 等について、 closing を動名詞として名詞が他の名詞を前から修飾する場合があるし、名詞の性質を持った動名詞にも同じ理論が当てはまるはずなので動名詞の形容詞用法とする解釈と、動名詞として名詞の性質まで広げることなく、動詞の ing 形が名詞を前から修飾する場合の一つに過ぎないとする解釈の両方があると思います。 the closing hour, a walking dictionary, a playing manager 等について、初めて出てきても文脈、常識等から予想できる場合もあると思いますが、自信をもって言えるのはそれらが慣用的な表現であり何を指し示すか知っているためと思います。しかし running water のような例もあります。そのようなことをどのように解釈して説明するかは、規範文法的、生成文法的に考えるか、記述文法的に考えるか等にもよると思いますし、最終的には各自の判断になると思います。

結局、fallen leaves 等のように極僅かに自動詞の完了を表す過去分詞で名詞を修飾する場合があることを除けば、熟語化されたかどうかに関わらず、主語と動詞の関係があれば ing 形で名詞を修飾します。動詞と目的語の関係があれば過去分詞で名詞を修飾します。それ以外では、慣用的な表現と見ることができ ing 形で名詞を修飾します。

歴史上は、現在分詞と動名詞では語尾が異なり動名詞は一部の動詞の名詞形として使われていたそうです。それが音も似ていることと、どちらか区別できないような用法も出てきたらしく同形になったと言われています。今日では、 ing 分詞( ing-participle )と総称して、動名詞( gerund )は ing 分詞の名詞用法と分類する場合もありますし、分詞とは呼ばないで ing 形( ing-form )と呼ぶ場合もあります。現在分詞と動名詞の線引きが明確ではない場合もありますし、現在分詞と動名詞を区別する意義を疑うことも多くなってきています。動詞の ing 形等と呼ぶようになってきたのには、そのような背景もあると思います。

Re^9: 現在分詞か過去分詞か

2006-08-05 21:23
横レスでいきなりすいません。私も英語を勉強中で、この掲示板は大変ためになる内容が多くて、活用させていただいています。

便乗で質問なのですが、いくつかの文法書やネットにある文法サイトでは、動名詞と現在分詞では発音したときに強勢の位置に違いがあると説明されています。例えば、現在分詞の a sleeping cat (眠っている猫)では cat に第一アクセントがあり、動名詞の a sleeping car (寝台車)では sleeping に第一アクセントがあります。アクセントの位置から現在分詞と動名詞の区別はできないでしょうか?

また、a sleeping car などの合成語は覚えなければならないものでしょうか?寝るための列車の意味から a car for sleeping で a sleeping car と出てくるような気もしますが、いかがでしょうか?

質問するばかりですいませんが、よろしくお願いします。

Re^10: 現在分詞か過去分詞か

2006-08-06 22:25
トキさん、

興味深い書き込みありがとうございます。

確かに、そのように動名詞と現在分詞ではアクセントの位置が違うと説明している英文法書等も幾つかあると思います。

しかし、名詞が名詞を修飾する合成語のアクセント位置関係と、形容詞、分詞等が名詞を修飾する合成語のアクセント位置関係に絶対的な差異が認められ、そのことによりある合成語ではアクセント位置関係から動詞の ing が名詞の性質を持っているので動名詞とすることの根拠は本当にあるでしょうか。

以下、第一アクセントには母音の直後に / を付けて、第二アクセントには母音の直後に ' を付けて表すことにします。 ing 形が名詞を修飾することによって合成語となっているものは

slee/ping ca'r (寝台車)

bo/iling po'int (沸騰点)

ea/ting pla'ce (食事処)

等のように辞書で確認できると思います。しかし、それを根拠に sleeping 等が名詞の性質を持っていると言えるでしょうか。形容詞が名詞を修飾する合成語となっていると見なせるものの中にも、そのようなアクセント位置関係となるものもあります。例えば

bu/sy si'gnal (電話の話し中の信号)

ho/t do'g (ホットドッグ)

sma/ll ta'lk (世間話)

hi/gh schoo'l (高校)

等があります。逆に、名詞が名詞を修飾する合成語となっていると見なせるものの中には、前の名詞が第一アクセントで後ろの名詞が必ず第二アクセントとなるわけではないものもあります。例えば

schoo/l yea/r (学年)

a/rt muse/um (美術館)

je/t e/ngine (ジェットエンジン)

等があります。そのため、合成語とした場合のアクセント位置関係だけでは名詞が名詞を修飾しているか、形容詞が名詞を修飾しているか一概には言えないと思います。 sleeping car にしても busy signal にしても、合成語を一語と見なしてある特有のアクセントがあると見ることができると思います。それに対して school year 等は意味としては一語と見ることができても、アクセントについて見れば独立した2つの単語のようになっていると思います。

a sleeping cat 等は、動詞の ing 形が名詞を修飾しているだけで独立した2つの単語と言えると思います。そのため、発音時に修飾語と被修飾語の間でどちらに強勢が置かれるかの問題と思います。それは、 a small cat 等で形容詞が名詞を修飾する場合と同様と思います。そのような修飾語と被修飾語では、多くの場合被修飾語の名詞のほうが大事であると見なして slee'ping ca/t 等のアクセントになると説明する人もいる知れません。しかし、最終的には文脈、状況等によるので一概には言えないと思います。例えば、次のような会話

A: Do you see a creeping cat over there? (あそこに歩いている猫が見えるか?)
B: No, but I do see a sleeping cat. (いや、寝ている猫なら見える。)

の場合は、最初に登場する a creeping cat については cat にやや強勢を置いて a cree'ping ca/t となるかも知れません。しかし、 a sleeping cat については相違点を強調することが普通と思いますので a slee/ping cat となると思います。そのため、常に slee'ping ca/t となると主張する根拠はないと思います。

私は、 sleeping car と a sleeping cat 等のアクセント位置関係の違いは合成語であるか修飾語と被修飾語の組み合わせであるかの違いから来ていると見ることができると思います。そして、修飾語と被修飾語の組み合わせの場合は、最終的には文脈、状況等によるので一概には言えないと思います。前回までに書いたことと重なると思いますが、そのような合成語を構成する ing 形について動名詞の形容詞用法と呼ぶかどうかは、最終的には各自の判断になると思います。

sleeping car (寝台車)等の合成語を覚えるかどうかについても、前回までに書いたことと重なると思いますが、最終的には各自の判断になると思います。読み聞きに限れば、そのような合成語が初めて出てきても、動詞と名詞の意味を知っていれば文脈と常識等から意味を知ることができる場合が多いと思います。勿論、後に辞書等で調べるほうが良いと思います。しかし、自分から話す、書く場合ではそのような合成語が存在するかどうかを知らなければ正しい表現ができない場合もあると思います。例えば、日本語の「キャンピングカー」は「キャンプをするための車」で a car for camping → camping car と言うよりも、アメリカでは camper または recreational vehicle と言うほうが普通で、イギリスでは motor caravan と言うほうが普通であるそうです。また、「洗濯機」は「洗濯するための機械」で a machine for washing → washing machine とも言いますし、 washer とも言います。しかし、「乾燥機」は「乾燥するための機械」で a machine for drying → drying machine とはあまり言わないで、 dryer と言うほうが普通と思います。そのように、「~するための~」は、必ず ing 形+名詞 とは限りません。 camping car, drying machine 等と聞いた側が推測して分かる場合もあると思います。しかし、正しい英語を使うためには正しい英語を知る必要があります。どこまで覚えるかは、ほどほど通じれば良いと思うか、正しい英語を使うようになりたいかによって異なってくると思います。試験のための勉強でしたら、どのような出題があるか等にもよると思います。そのような合成語を覚えるのは、全く新しい単語を覚えるよりは簡単で、1、2度見聞きすれば英語ではそのように言うと覚えることも多いと思います。

Re^11: 現在分詞か過去分詞か

2006-08-07 21:12
Eagle_T 先生、詳しい説明有難うございました。論理的で大変参考になりました。

アクセントの位置について

2006-07-31 22:53
受験校に発音、アクセント問題が出題されます。市販の問題集にはある程度規則性が載っていて理解できるのですが、受験校の問題は参考書でカバーされていないものが見受けられます。
受験校は、慶応義塾大学・法学部です。市販の問題集でカバーされていない問題はどう対処すればよいでしょうか。(アクセントの位置)また市販の参考書に載っていない法則があればご教授お願いします。

Re^1: アクセントの位置について

2006-08-01 21:44
英語のスペルと発音とアクセント位置の関係には絶対的な規則はないというのが現在の一般的な結論と思います。多くの研究者が必死に規則性を研究してきていて、色々な傾向を見つけることができて多くの論文等に発表もしているそうです。しかし、皆が絶対的と認めるような規則はないと思いますし、規則と呼べるものも複雑で例外があることが多いと思います。

英語のスペルと発音とアクセントに一貫性のある規則が見られないは、英語が多くの単語を外国語から輸入してきたことと、時代とともに発音が変化してきたことが主な原因と言われています。ドイツ語、スペイン語等のように発音とスペルがかなり一致するような言語は、国の機関等が発音と一致させるためのスペル・システムを確立して普及に努力したそうです。イギリスはそのようなことをしなかったそうです。そのような言語が最も重要な国際語になってしまい、日本人も勉強しなければならなくなったことに対しては諦めるしかないと思います。しかし、英語は英語で他の言語よりも易しいところは多くあると言われています。

試験対策用には、多分予備校の先生方、他の方が書かれた問題集、参考書等にアクセントの規則を載せているものが幾つかあると思います。私は実際に見たことがありませんので何とも言えませんが、多分過去の出題を分析してそのデータで当てはまる規則で、あまり複雑でないものをまとめたものと思います。その範囲を越えると、それこそ論文等を調べることになってしまうと思います。もし論文の中に良いと思われる規則を運良く見つけられたとしても、複雑な規則を理解して覚える必要があることと、例外が多いと思いますので結局は例外を覚えることになってしまうと思います。

市販の問題集、参考書等に載っている規則を基に、それに当てはまる単語はそれで良しとし、当てはまらない例外は真面目に確り覚えるしかないと思います。余裕があれば自分で例外について規則を見つけようとしても良いと思います。規則を見つけようと一生懸命考えれば、規則は見つけられなかったとしても結局は例外を全部覚えてしまったということも良くある話です。また、規則に当てはまる単語についても規則に当てはまるという事実を知っていて、肝心の規則を試験中に思い出して間違いなく使えなければ役立たないと思います。例えば、語尾が何々でその前に2つ子音あるとアクセントが何処何処で、母音か1つ子音があると何処何処というような規則を試験中に思い出して冷静に当てはめて行くことは、思った以上に難しいこともあると思います。規則が複雑になり数も多くなるとその困難さはさらに増し、他の規則と混同してしまうことですらあると思います。多分そのようなこともあって、問題集、参考書等では載せる規則をほどほどにしているのかも知れません。

高校の教科書に出てくるような単語については、スペル、意味、関連文法事項等を整理して知ることの他に、正確に発音できることが期待されていると思いますし、大学側はそれを受験で試そうとしていると思います。もし、市販の問題集、参考書等に載っている規則に当てはまらない問題を毎回出すような大学があれば、安易な勉強法に頼った学生を落とそうとしているのかも知れません。

正しい発音とアクセントは耳と口で覚えるのが本来の姿で、そのように覚えれば将来にも役立つと思います。発音とアクセントの規則をいくら知っていても、英語を話す時に役立つことはあまりないと思います。話すときにいつもスペルが頭に浮かんで、複雑な規則を瞬時に当てはめることができるような人はまずいないと思います。耳と口で確り覚えていれば無意識に正しく発音できるはずです。

Relevant Linguistic

2006-07-29 17:58
という文献からの抜粋なんですけど
Phonological Rules
[kamwa]soccer [lumbe]women [pompi]victory [limmu]exciting
[rana]penalty [winzi]kick [zoncu]score [bunku]final

we will illustrate this process by using non-English language data.
No knowledge of the language is required to complete the analysis. All you need is knowledge of distinctive features and an understanding of the thought process involved.Our task is to analyze the two sounds [n] [m] in Egaugnal using data set (3) (assume for this analysis that English and English share the same phonemic inventory)


We begin by attempting to probe contrast by looking for a minimal pair. While both sounds are used word internally, we see from that [m]
is followed by [w],[b],[p]and[m], while [n] is followed by [a],[z],[c]and[k]. Because there is no overlap in terms of the immediately following sounds, we cannot find a minimal pair with respect to [m]and [n],and Egaugnal.This means they must be allophones of the same phoneme.Now we need to write a rule that explains this allophonic variation.To simplify the process somewhat, we 'll assume for the time-being that,of the two surface forms, one is more basic(the one that's used primarily). Because yhe basic form is the one that's used more often, we'll use it to refer to the phoneme. Let's assume for the moment that the phoneme is /n/; our task is to explain how and when /n/ becomes [m]. One option is the following.

/n/ becomes[m] before [w](see the word for "soccer")
/n/ becomes[m] before [b](see the word for "women")
/n/ becomes[m] before [p](see the word for "victory")
/n/ becomes[m] before [m](see the word for "exciting")

結論

/n/ becomes[m] before bilabial consonants

最初soccerとかがnon-English であるEgaugnalという架空?の語で表されているということですよね?でもその↓から書いてあることがよくわかりません。何か規則正てあるのでしょうか?抜粋なのでもしかしたらあまりわからないかも知れないのですがよろしくお願いします。

ちなみにbilabial consonantsとはplace of articulation調音点のことで口の中のどこで発音されるかとういうことをあらわしています。[w][b][p][m]はすべてbilabialつまり両唇音であります。

Re^1: Relevant Linguistic

2006-07-29 23:45
yuko さん、

題名と抜粋の内容からして、音韻論の規則の説明ですね。大学か大学院の言語学等の講義かゼミで使っている教科書ですか。

Egaugnal は架空の言語と思います。架空の言語を用いていることから、少なくても抜粋した部分では、恐らく英語等の具体的な言語の音韻論を解説するのではなく、音声論の規則の研究方法を解説していると察します。

読んでいて可笑しいと思えるところがありましたが、失礼ですが写し間違いですか。その抜粋から私なりに読み取れた概要を以下に書きたいと思います。

data set (3) を使用して Egaugnal の2つの音 [n] と [m] について解析するようですね。[kamwa] は、Egaugnal の単語で soccer を意味するということですね。抜粋されているそれらの単語が、data set (3) ですか。

そのデータによると [m] の後には [w], [b], [p], [m] が続き、[n] の後には [a], [z], [c], [k] が続くという規則があると説明されています。直後に続く音には重複するものがない。それは多分、 [m] の直後に来ることもあれば [n] の直後に来ることがあるような音がないことを言いたいものと思います。

そのことからして、 [n] と [m] は同じ音素で異音となるに違いないと説明しています。/n/ を基本音と仮定して /n/ がいつどのように [m] になるかを説明する課題があることを述べています。

結論は、両唇音の前では /n/ が [m] となるということですね。

最後に「英語 親切 掲示板」にも同一の質問をされたようですが、よろしければ削除していただけませんでしょうか。

come doing について

2006-07-20 21:35
「come doing」の解釈について質問させていただきたいと思います。

  A friend of mine came swimming with me.

では「友達の一人が私と泳ぐためにやって来た。」で「swimming」は目的になっていると思います。

  A duck came swimming toward me.

では「あひるが私のほうに泳いでやって来た。」で「swimming」は付帯状況になっていると思います。

「come doing」で「doing」が何を表すか区別する方法はあるでしょうか?

Re^1: come doing について

2006-07-21 23:04
bluefish さん、

確かに、そのような例では swimming ~ が目的を表す場合と付帯状況を表す場合がありえます。どちらかの区別は、最終的には文脈、常識等からになると思います。

動詞の come と go 同様と思いますが、とりわけ行楽、スポーツ等の動作動詞の ing 形、 skiing, skating, fishing, hunting, swimming, shopping 等を用いて目的を表すことができます。それらの ing 形が come か go の後に来た場合は、文脈、常識等から目的か付帯状況か区別することになります。行楽、スポーツ等の動作動詞以外で目的を表すために ing 形を用いることは稀と思いますが、 come asking for ~ , go asking for ~ , come looking for ~ , go looking for ~ 等が目的を表す場合があります。

Re^2: come doing について

2006-07-21 23:51
Eagle_T先生、詳しい解説ありがとうございます。やはり文脈と常識から解釈することになりますか。

thatについての質問です

2006-07-13 20:11
この掲示板に相応しくない質問でしたらごめんなさい。

The fact remains that there are many conflicts of interest.

で、thatは文法上何のthatでしょうか?remainは第三文型にならないから目的語ではないと思いますが、そうすると何でしょうか?よろしくお願いします。

Re^1: thatについての質問です

2006-07-13 23:28
レンナさん、

その例文の that 節は、主語の the fact と同格語となる that 節で「~という事実に変りはない。」等の意味になると見て良いと思います。そのような同格の that 節は名詞の直後に来るのが普通ですが、英語では主語の部分が長くなりすぎるのを避けることが多く、自動詞の remains の後に持ってきた例の1つとなっていると見て良いと思います。

また、動詞の remain は S V C 文型、すなわち最近の用語でいう連結動詞にもなり得るため、構文上は S V C 文型で that 節は remains の補語と解釈することも可能と思います。そのような文では、構文上はどちらの解釈でも意味を誤解することはないと思います。それは、 S V C 文型での補語は主語を説明する役割をしていますし、主語の同格語も主語を説明する役割をしていますので、意味するところは変らないためと思います。

しかし、本来は同格語と補語では文の中での重要さが異なります。補語の場合は、聞き手に取って新情報であることが普通です。同格語の場合は聞き手に取って新情報とは限りませんし、むしろ既知である場合が多いと思います。背景等にもよると思いますが、わざわざそのような言い回しをするところを見ると that 節の内容を新情報として伝えるというよりは、動詞の remains に重点を置いて that 節の内容が事実であることに変わらないことを強調したり再認識させているものと思います。もし仮に新情報として伝えるなら例えば、簡単に There are still many conflicts of interest. 等とするほうが普通と思います。そのような見方をすると、やはり that 節は主語の the fact と同格語と解釈するほうが良いと思います。

Re^2: thatについての質問です

2006-07-14 21:29
ご教授いただき有難うございます。この掲示板は流石上級者用だけあって内容が濃く専門的ですね。私自身もっと勉強しないといけないと思いました。

different than について

2006-06-27 22:18
「・・・と異なった」は「different from」と習いましたし、「different than」は誤りという見解もよく聞きますが、研究社の英和にも「different than」が載っていて米では一般的と書いてありました。実際に「different than」は正しい使い方と受け止められているでしょうか、それとも誤った使い方と受け止められることが多いでしょうか?

Re^1: different than について

2006-06-28 21:33
bluefish さん、

ネイティブでも文法にうるさい人の中には different than は誤りという人がいる一方で、 different than は主に会話でよく使われているようです。また、調べたところによると英国では different to を使うこともあるそうです。しかし、米国と英国を含めて different from が使われることが最も多いそうです。

そのため、「AはBと異なっている」のようにBが名詞でAとBそのものを比較する場合は、 A is different from B のように from を使うほうが無難と思います。

しかし、節を持って来る場合は different than ~ を使うほうが良い場合もあります。例えば

It is different than I thought.
(それは私が思っていたものと違う。)

その場合の than は関係代名詞的に用いられた接続詞となっています。もし、前置詞の from を用いると

It is different from what I thought.

となります。

また、例えば

This country is different than several years ago.
(この国は数年前とは違う。)

その場合は than の後に it was が省略されています。それを前置詞の from を用いて書き直すと

This country is different from what it was several years ago.

となり、長くなってしまいます。

This country is different from several years ago.

としても通じると思いますし実際にも使われているようですが、 this county と several years ago の比較ではなく、現在の this country と several years ago の this country の比較なので厳密にはおかしいと思います。そのため、そのような場合は than を使うほうが良いと思います。

Re^2: different than について

2006-06-28 23:11
Eagle_T先生、詳しい解説ありがとうございます。「different from」は学校では教えないアメリカ表現を有り難いと思って真似る人がいるくらいと思っていましたが、奥が深く使い分けがあることが解って勉強になりました。

はじめまして

2006-06-03 17:47
はじめまして、主催者(管理人)の Eagle_T と申します。

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