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主従が逆転するwhen構文について

2008-02-12 01:25
授業で主従が逆転するwhen構文について少し触れたのですがよく理解できなかったので質問させてください。

He was washing the dishes when in come the dog.
教授が上記の文を例にあげていたのですが、なぜ副詞の前置と主語・動詞の倒置がみられるのでしょうか?
また授業では「その犬が入ってきた時に彼はお皿を洗っていた」ではなく「彼がお皿を洗っていると、その時犬が入ってきた」と訳したのですが、どうして前者ではいけないのでしょうか?

色々疑問はわいてきますが、主にお聞きしたいのは下の三つについてです。
1、なぜこのようないわゆる「逆転」が起こるのか?
2、逆転が起こったことによってどんな効果があるのか?
3、逆転をする場合とそうでない場合の基準(というかきまりや規則性)はあるのか?

とても興味深い講義だったので今より少しでもくわしく知りたいと思っています。どうかお力をお貸しください。
よろしくお願いいたします。

Re^1: 主従が逆転するwhen構文について

2008-02-13 00:24
lotp さん、

> He was washing the dishes when in come the dog.
> 教授が上記の文を例にあげていたのですが、なぜ副詞の前置と主語・動詞の
> 倒置がみられるのでしょうか?
> また授業では「その犬が入ってきた時に彼はお皿を洗っていた」ではなく
> 「彼がお皿を洗っていると、その時犬が入ってきた」と訳したのですが、ど
> うして前者ではいけないのでしょうか?

多分、動詞 "come" は、単純過去形 "came" であると思います。そうであれば、

  He was washing the dishes when in came the dog.

となると思います。

「歴史的現在」/「文学的現在」で、過去のことを現在形で述べる用法もありますが、それを持ち出すと、話がさらに複雑になるため、その例文では、従属節の動詞は、単純過去形 "came" が使われていることを前提として、話を進めたいと思います。

その例文のように、過去進行形の動詞句を使用した主節が先頭にきて、従属接続詞 "when" と単純過去形の動詞を使用した従属節が最後になるパターンについては、他の方がされた質問 [1672] に対する一連のレス [1673] と [1676] でも回答したことがあります。

そこでの説明の繰り返しになりますが、"A Comprehensive Grammar of the English Language" ("CGEL"), by Randolph Quirk, Sidney Greenbaum, Geoffrey Leech, Jan Svartvik, May 1985 (ISBN: 0-582-51734-6) という参考書の 15.28 に、過去進行形の主節 (,) + when 単純過去形の従属節の構文 は、特にナレーションで、クライマックス的な情報を表すと説明されています。そして、主節で述べられていることの進行中に起きた、より重要な情報が従属節にあると説明されています。("when" の直前にカンマがある例文も多くありますが、そのような効果はカンマの有無には関わりません。)

ただ、上述のようなパターンであれば、常にそのようなクライマックス的な効果があるとは限りません。クライマックス的な効果を出す用法かどうかは、文の内容や背景などの文脈によると思います。

クライマックス的な効果を出す用法であれば、その効果を出すような日本語の訳が望まれ、多分、英語の節の順に沿った訳のほうが、その効果が出ると思います。


> 色々疑問はわいてきますが、主にお聞きしたいのは下の三つについてです。
> 1、なぜこのようないわゆる「逆転」が起こるのか?
> 2、逆転が起こったことによってどんな効果があるのか?
> 3、逆転をする場合とそうでない場合の基準(というかきまりや規則性)はあ
> るのか?

英語の文では、特に書体では、"end-focus" という原則があり、新情報/重要な情報は文の最後に持ってくることが一般的となっています。"end-focus" については、英語の修辞学では重要な概念であり、英語圏で出版されている英語の文法関係や修辞学関係の著名な参考書には、大抵載っていると思います。

ただ、常に、新情報/重要な情報が文の最後にくるとは限りませんし、また、文の最後が、常に新情報/重要な情報とは限りません。その他にも、いろいろな強調などのテクニックもありますし、また、その他のいろいろな事情から、ケース・バイ・ケースで語順が決まることになると思います。

その例文での従属節 "when in came the dog" では、主語 "the dog" と副詞 "in" の位置を逆転 (倒置) し、"the dog" が重要な情報であると考えられると思います。ただ、定冠詞 "the" が付いていることから、"the dog" 自体は、読者にとってはある意味で新情報ではないと思います。そのような場面で、他ではなく、予期しなかった "the dog" が現れたことが新情報であり、驚きであると考えることができると思います。

もし、正常な語順で、"the dog came in" にすると、ただ「 (その) 犬がはいってきた」のようなイメージで、ありふれた表現になり、その従属節の中に限っては、特別な修辞的な効果を使わない表現となります。

上述したように、"in came the dog" では、倒置により、情報の伝え方が工夫されていて、修辞的な効果があると考えられると思います。それは、例えば「何かが入ってきた、そして、それが何と (その) 犬であった」のようなイメージになると思います。

どのような場合に、上述のような倒置をするかについては、特に規則があるわけではないと思います。もし、客観的な情報だけを伝えるのであれば、英語の正常な語順になると思います。もし、ある驚いた現象を読者/聞き手に伝えるのに、何か工夫をするとなれば、書き手/発言者は、そのための工夫に、上述のよな倒置の選択肢の1つになると思います。

ところで、インタネットで出版された本などで検索すると、そのような例文が載っていた本や論文がありましたが、それによりますと、一般的に、従属節で、主語と副詞の倒置は行わないが、クライマックス的な効果を出すための "when" などの従属節に限っては、そのような倒置の例があるような説明がありました。

Re^2: 主従が逆転するwhen構文について

2008-02-13 00:54
MKさん、ご回答ありがとうございます。

例文のcomeはcameの書き間違えでした。ご指摘ありがとうございます。

今日さっそく図書館で借りてみました、A Comprehensive Grammar of the English Language。
クライマックス効果についての部分を読みましたが、なるほど、と目からうろこでした。よい本を紹介してくださりありがとうございます。
また、巻下(1979)にも逆転するwhen節のほとんどの場合にsuddenlyの潜在を感じ取ることができるとありました。
つまりクライマックス効果とは強調するというか重点を置くというかそういうことであると理解したのですが、それでいいのでしょうか。

>ところで、インタネットで出版された本などで検索すると、そのような例文が載っていた本や論文がありましたが、それによりますと、一般的に、従属節で、主語と副詞の倒置は行わないが、クライマックス的な効果を出すための "when" などの従属節に限っては、そのような倒置の例があるような説明がありました。

とありましたが、そのほかの本や論文とはどういったものなのでしょうか。私も色々と検索してみたのですがなかなかヒットしなかったもので・・・よかったら教えていただけませんか。よろしくお願いいたします。

Re^3: 主従が逆転するwhen構文について

2008-02-14 00:34
lotp さん、

> つまりクライマックス効果とは強調するというか重点を置くというかそういう
> ことであると理解したのですが、それでいいのでしょうか。

文の中で、話を最も盛り上げるところを演出するために、強調などの効果を用いていると考えてもよいと思います。

過去進行形の主節 (,) + when 単純過去形

では、過去進行形の一つの用法として、背景情報を与えるというのがあり、それは、より重要なことが後にくることを示唆することになります。そして、"when" で始まる従属節を後ろに持ってくることは、その従属節には "end-focus" の効果があります。そのため、そのような構文では二つの効果によって、クライマックス (話を最も盛り上げるところ) が演出されていることになると思います。


> >ところで、インタネットで出版された本などで検索すると、そのような例文
> が載っていた本や論文がありましたが、それによりますと、一般的に、従属節
> で、主語と副詞の倒置は行わないが、クライマックス的な効果を出すための
> "when" などの従属節に限っては、そのような倒置の例があるような説明があ
> りました。
>
> とありましたが、そのほかの本や論文とはどういったものなのでしょうか。私
> も色々と検索してみたのですがなかなかヒットしなかったもので・・・よかっ
> たら教えていただけませんか。よろしくお願いいたします。

インタネットを検索したら、ベルギーにある大学 " Katholieke Universiteit Leuven" のウェブサイトに "Particle Patterns in English - A Comprehensive Coverage - " という資料が見つかりました。その中の、"5.2.4 Particle preposing" という章の (vii) に、そのような説明がありました。