<<前の記事 | 記事一覧 | 次の記事>>

"Do as you would be done by/to." の by と to

2008-08-08 21:13
「己の欲せざるところ人に施す勿れ(論語)」にあたる英語には次のようなものがあるとされています。
1. Do unto others as you would have them do unto you.
2. Do as you would be done by.
3. Do as you would be done to.

文法的にこの1は理解できるのですが、2のbyと3のtoがそれぞれの文のなかでどのような役割をしているのかがわかりません。
nativeにも伺ってみました。byやtoは必要だというのですが、それはなぜかと尋ねると、私の英語力の問題もあって要領を得ませんでした。

考えられる仮説を2つ立ててみました。

(あ)
文2と文3の "as" を "the way"を使って書き換えてみると
2'. Do the way you would be done by.
3'. Do the way you would be done to.
となる。
2’ は前置詞byの「準拠」(用例work by the rules:規則に従って働く)の意味で、
3’ は前置詞toの「合致・適合」(用例1a job to one’s liking:好みに合った職;用例2dance to music:音楽に合わせて踊る)の意味で、
用いられている。

(い)
それぞれ
2’. Do as you would be done by (others).
3’. Do as you would be done to (you(またはyourself)).
の( )内が省略されたもの。

(あ)の方かな?という感じはしますが、自信がありません。


ご教示ください。

Re^1: "Do as you would be done by/to." の by と to

2008-08-11 00:00
Shin さん、

それについては、Shin さんが質問 [5849] で挙げられた(あ)の解釈に近いと、私も思います。しかし、"as" を "the way" に置き換えると、ニューアンスが異なり ("the way" では「手段/方法」になり、意味が狭くなると思います)、また、"the way" では、前置詞が不要か、あるいは前置詞 "in" が用いられることになると思います。

最初に、"Do as you would be done by." については、それと、"Be done by as you did." が対照的な関係して、一種の諺になっているようです。そして、"Be done by as you did." のほうが、"by" と "as" の関係がわかりやすいと思いますので、こちらから説明したいと思います。

"Be done by as you did." での "as" は、文法上は接続詞になると思いますが、意味上は先行詞を含んだ関係代名詞と考えられると思います。動詞の目的語だけであれば、関係代名詞 "what" になると思いますが、目的語と副詞も含め動詞を補完するべき全ての語句に対しては "as" が用いられることになると思います。節 "as you did" は、文法上は名詞の役割をし、訳すのが難しいと思いますが「あなたのした有様」(場合によっては、動機や行動や結果などを含む) などの意味になると思います。前置詞 "by" は、Shin さんが質問 [5849] で挙げられているように「準拠」のなどで「に従って」の意味になると思います。(前置詞 "by" の直後に節 "as ..." が続く例はあまりないと思いますが、諺では、現在では日常的にあまり用いられない表現が、用いられることもあると思います。)

"Do as you would be done by." での "by" と "as" も、"Be done by as you did." での "by" と "as" と、文法上も意味上も同じように説明できると思います。すなわち、その節 "as you would be done by" では、意味上は関係代名詞である "as" が、前置詞 "by" の目的語の役割をしていると考えられると思います。

"Do as you would be done to." は、前置詞 "by" を前置詞 "to" に置き換えたバリエーションで、意味は同じになると考えられると思います。(前置詞 "to" も、「従って」などの意味を連想される語句を補完するための前置詞句で用いられることが多いと思います。)


余談になりますが、19世紀のイギリスの作家 "Charles Kingsley" が、"The Water-Babies, A Fairy Tale for a Land Baby" という物語を書き、その中に "Mrs. Doasyouwouldbedoneby" (意味がわかるようにハイフンを用いて書くと "Mrs. Do-as-you-would-be-done-by") と "Mrs. Bedonebyasyoudid" (ハイフンを用いて書くと "Mrs. Be-done-by-as-you-did") という妖精が登場するようです。また、その物語は、映画にもなったようです。そのため、英語圏では、"Do as you would be done by." と "Be done by as you did." という表現を、幼いときから知っている人も多いと思います。

Re^2: "Do as you would be done by/to." の by と to

2008-08-12 00:13
MKさま

いつもながらの丁寧なご回答をありがとうございました。

<<前の記事 | 記事一覧 | 次の記事>>